ウェアラブル


最近、ウェアラブルウォッチが注目されております。それは価格的に数千円という安いものが数多く出てきたこともありますが、新型コロナなどの影響で体調管理や体温管理の必要性を感じる方が多くなってきたためと思われます。

 

ウェアラブルウォッチではランニングやウォーキングなどでカロリー消費を管理したり、ダイエットやスポーツシーンといった多くの場面で活用されております。そこで今回はマインドフルネスの立場からこのウェアラブルウォッチ を活用できる方法についてもお伝えしたいと思います。

 

  1. 原理的なこと
  2. 活用方法
  3. 応用方法
の3回に分けてお伝えいたします。今回はまず①の「原理的」なことをお伝えいたします。ぜひ、身近なツールとしてウェアラブルウォッチ をお試しください。

 

自分の身体を客観的に観ること

マインドフルネスは自分を観るということが基本です。自分の何を観るのかというと、「今ここに在る自分の状態」です。自分の動作や心の状態、自分を取り巻く環境の状態を観察します。

 

たとえば、瞑想や座禅を組んで最初にやることは「呼吸を観察する」ことです。呼吸とは生命活動の基本ですので、

を観察します。

 

言い換えれば、

 を観察することとなります。これらを繰り返し行うことで、自律神経へ普段働きかけている潜在意識を炙り出して、その束縛から自由になるトレーニングをしているのです。

 

この訓練は非常に難しいものですので、コーチが必要です。そのコーチとは禅で言えば老師となります。様々な公案(こうあん)という禅問答を繰り返し行うコーチングを通じて、マインドフルネスで得られる固定観念に縛られない自由でクリエィブな自己へ導きます。

 

けれど、一般の方が参禅したり、素晴らしい師に出会うことは難しいものです。そこで、まず今すぐできることは「自分の身体の状態」を常に客観的に意識することです。血圧が高いのか低いのか、心拍数は安定しているのかしていないのか、睡眠状況はどうか?

 

それらをウェアラブルウォッチは客観的に指し示してくれます。その数字に対して、自分自身が運動をしたり、食事のコントロールをするなど身体に意図的に介入することで、自分の固定した生活習慣を意図して変える力を得るのです。

 

コーチは自分の身体です。自分の身体の状況を読み取り、最善の状態へ導くことが「自己意識の変化=生活習慣の改善」につながるのです。

 

生活習慣とは自己の固定観念が生み出しております。良い生活習慣は身体の状態を良くしますが、悪い生活習慣は身体を悪い状態にいたします。身体の状態を客観的に知って、生活改善を自分で考える。そのことで生活習慣の元となっている固定観念を客観的に変えようとする意志が生まれるのです。

 

たとえば、ウェアラブルウォッチを観て、血圧が高い人は

血圧が高い。
→塩分を取りすぎている。
→塩分を控えよう。
→「そう言えば、夜食にカップ麺を取りすぎている」と気づく。
→悪い生活習慣に気づく。
→ストレスは食べることで改善されるという固定概念に気づく。
→夜食をやめて瞑想やヨガに挑戦する。
→ウェアラブルウォッチで血圧が下がったことを確認する。
→運動や健康、瞑想などへのモチベーションが上がる。

 

という流れで少しずつ生活習慣を良い方向へと変えていくことができます。

 

 

環境を知る事

ウェアラブルウォッチでは自分の生理現象は記録されますが、自分を取り巻く環境との関係を指し示すものはまだ出て来ていない様に思われます。

 

本来、生理現象は取り巻く環境との関係の中で変化をしております。たとえば、気温や湿度、気圧、潮の満ち引きなどです。気温が低い日と高い日では体温や血圧の傾向が変わります。また、気圧が低くなると頭痛が起こりやすいと言われております。それは血圧との関係があるからとも言われております。

 

現在では誰でもスマホアプリでそういった取り巻く環境も知ることができます。今日は「なんか頭痛がするなぁ」と思ったらウェアラブルウォッチで血圧をみる。すると血圧は「少し高め」で心拍数も「早め」となっている。そこで気圧を確認すると、「気圧が低く雨が降りそう」「気温も高い」などが確認できる。それならばと呼吸を整えながら少し軽めの運動を行い、朝食をゆっくり食べるなどの工夫をしてみます。

 そして、頭痛が軽くなり血圧も少し落ち着いたなど確認をしてみるのです。

 

自分を取り巻く環境と自分の身体の関係を知ることで、環境の変化に合わせて体調の変化が起こる。その関係性に気づき、季節や環境に変化に対して自分の身体を意図的にコントロールしようとする意識改革のトレーニングができるのです。


記録する事

オススメなのは、ウェアラブルウォッチでわかる自分の体温、心拍数、血圧、睡眠時間、そしてその日の気温、天気、気圧、湿度などを日記や手帳に記録してゆくことです。食べたものや飲んだもの、その日の気分や出来事なども書いてゆくと良いでしょう。

 

書くことで、自分を客観的に観ようとする力が養われます。そして、書き出していく中で気づくことがあるのです。

 

この日は寒かったけれど、運動を積極的にしたので体温も血圧も安定して睡眠が深かったとか、逆に夜に深酒してしまい眠りが浅く心拍数の平均が高かったなど、自分なりで良いので観察して気づくことが大切なのです。

 

次第に自分の身体が愛しくなって行くでしょう。その日記を書くというトレーニングを通じて自分自身を本当の意味で大切に思えてくるのです。大切に思えてくるからこそ、自分をもっと「知りたい」「感じたい」「高めたい」というモチベーション(目的意識)が明確になって来るのです。

 

 

数字ではなく、変化を見つける

ウェアラブルウォッチで表示される数字やデータから血圧が高いのか?低いのか?体温が高いのか?低いのか?心拍数はどうなのかを知るために「正常値」とされる数字があります。その数字はネットを検索するとすぐに出て来ます。

 

たとえば、血圧に関して言えば年齢と男女で平均数値が異なりますが、日本高血圧学会が2014年に改訂した最新の「高血圧治療ガイドライン」では、「140/90mmHg未満」を、血圧の正常値としています。

そのガイドラインでは年齢別の血圧の平均値は

 

 

となっておりますが、私はこの範囲から大きく外れることがなければあまり気にすることはないと思います。もちろん、大きく異なる場合やどうしても気になる方は病院で検査をすることをおすすめいたします。

 

けれど、これらの数値内やおおよその場合は数字にとらわれるのでなく、変化や安定に注目しましょう。

 

体温も平熱と呼ばれる範囲にあればよく、心拍数も同じです。ベースは自分が快適に感じているかどうかなのです。快適とは歩いて息が切れないか?平時に動悸(どうき)や息切れがないか?寒気やノボセがないか?といった自分の感覚を元に数値と照らし合わせて確認することに意味があります。

 

たとえば、身体の調子が良い場合は数値も平均の中にありますが、調子が良いと思っていても数字に大きく変化があると体調を崩すサインだったりする場合もありますし、逆に寒気がして熱っぽいと感じても、平熱で一時的に身体が緊張した場合だったりします。

 

数字を見るということで大切なことは、自分が感じている自分自身の体調と客観的数字の誤差や数字の変化と自分の状態の観察なのです。気をつけて欲しいことは「数字」にとらわれすぎて、無理やり平均値へ持って行こうとすることです。そのことで逆にストレスになることもあるからです。

 

自分の「元気」を感じ、それを手助けするツールがウェアラブルウォッチの役目なのです。また、ウェアラブルウォッチの数値もアバウトな数字でもあるので、大きな数字の変化以外は神経質になる必要はないでしょう。まずは、自分を「知る」道具と考えて下さい。

 

 

まとめ

ウェアラブルウォッチで知り得る数字はアバウトなものですが、自分の状態を観察するツールとしてマインドフルネスでは活用ができます。自分を知るジャイロスコープを考えて下さい。そのジャイロスコープ(方位磁石)を使って、どこへ行くか?どんな旅にするか?旅を楽しむことがマインドフルネスでウェアラブルウォッチを使う原理です。

 

では、次回は具体的にウェアラブルウォッチを使ったマインドフルネスの活用実例をお伝えいたします。



※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。