皆さんはスターウォーズという映画をご覧になったことがあるでしょうか?スターウォーズに登場するジェダイという騎士が、ライトサーベルを使って闘うシーンがあります。このジェダイの騎士は、監督のジョージ・ルーカスが日本の黒澤明監督作品「七人の侍」の影響を受けて「侍」がモデルになったとも言われております。

 

そのジェダイが使う特殊能力が「フォース」で、宇宙のあらゆる生命をつなぐ根源的な力であり宇宙に偏在(へんざい/あるゆる場所に存在する)していると映画では説明されております。

 

このフォースのモデルになっているものも東洋の「気」でもあるのです。「気」とはインド哲学にある宇宙のエネルギー「プラーナ」が元になっていると言われております。このプラーナと交流して人体のエナジーを高めるものが「ヨガの呼吸法」だとされております。

 

このプラーナ呼吸法が仏教とともに中国へ伝承され、「気」として東洋医学の原理や道教、武術などに取り入れました。

 

やがて、中国から日本へ「気」という概念は伝承されました。日本では日本古来の神道との感覚が近く、文化、生活、宗教の中に深く溶け込みました。しかし、今の日本では忘れられているかもしれませんね。

 

さて、今回はこの気、プラーナとは何か?を皆さんと考えて行きたいと思います。それは、「気」を私たちが暮らしの取り入れる事でスターウォーズのジェダイの騎士の様に無限の可能性を手に入れることができるからです。そして、映画のモデルになった侍の子孫こそ皆さんだからです。




物理、生理、心理の3つの法則

まず、皆さんの身体には3つの力が働いております。「力」のことを「理」として説明させていただいます。理とは原理、道理、真理という様に物事の筋道を意味する言葉ですが、「力」には必ず筋道があります。この筋道があって初めて力は形を表します。

 

皆さんの身体に働きかけている3つの力は「物理」「生理」「心理」です。では、その3つの「理の力」を紐解いて行きましょう。

 

 

感覚

まず、私たちの身体に働きかけている「物理」的な力は「感覚」を通じて働きかけて来ます。私たちの感覚は五感に分けられます。視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚です。

 

視覚は形や色を識別します。聴覚は音の高低やリズム、大きさを判別します。臭覚は物の特性を関連づけます。味覚も甘い、辛い、苦い、酸っぱいなどの様々な特性を伝えてくれます。触覚は熱い、冷たい、柔らかい、硬いなどの特性を知らせてくれます。

 

私たちは五感を通じて物理的な様々な特性を知ることができます。つまり感覚は物理的な力を察知するセンサーです。五感センサーで感知されたものは人間の脳にデータとして記憶されます。



感情

五感というセンサーで感知したデータは私たちの「生理」を通じて判別されます。生理とは生命を維持するために自動的に働いている機能です。この生命維持機能がデータを有益か無益かあるいは危険なものかを仕分けます。そこで初めて感覚を通じて得たでデータは生命にとっての「情報」として関連性を得ます。

 

自分の生命にとって有益であれば嬉しい情報、危険であれば怖いという情報として取りまとめられます。この取りまとめられた情報は感情というパターンを形成します。

 

感覚を通じて得たデータは生理的な損得によって判別された情報として「感情」を形成します。さらに感情自体も様々な感情との整合性や違いを判別しながら、複雑に分化し融合して行きます。

 

様々な「感情という情報」は一つの生命体である個性としての「人格」を形成します。

 

感性

様々な「感情」が統合されて「人格」が形成されると、人格は感情を通じて様々な過去の体験から物事の関係性を理解し始めます。自分と他者、過去と現在と未来などです。

 

人格の中で働く感情の法則を心理と言います。心理は自分が「認知できるもの」と「認知していないもの」を含めて人格の中で常に働いています。

 

一つの人格の中で感情が心理という法則に従って「感性」を生み出します。感性は自分と他者の関係や自分自身の人格を抽象化します。抽象化とは関連性の中にある共通した事実を認めることです。たとえば「愛」とか、「幸せ」「美しい」という感情は単なる感覚と生理現象が産み出す損得的な反応を超えた普遍性(変わらぬ真実)を目指します。

 

つまり、感情が統合されて人格となり、人格が統合した感情の中から「個性」が抽出した「普遍的感情」を感性と言い表すことができます。

 

感性は音楽やアート、小説や映画、科学を導き出します。この感性は他の動物にない人間の持つ生命現象とも言えるでしょう。

 

ところが、この感性が閉ざされてしまうことがあります。つまり、人間本来の生命活動にフタがかかることがあるのです。自己の「個性」を自分自身が否定した時に感性は活動を凍結するのです。

 

では、なぜ?その様なことが起こるのでしょうか?それは人間が生み出した社会が個性を阻むからです。社会とは国や世界だけではなく、人と人の繋がりの最小単位でもある家族でも起こり得るものです。親が子の個性を阻むこともあるからです。

 

この個性を解放する社会、個性を認め合う関係を模索する考え方を「自由」と言います。「自由」とは人間の「感性」を解放することが根底にあるのです。

 

しかし、なぜ?他者の個性を否定することが起こってしまうのでしょうか?そのメカニズムを探ってみましょう。

 

ポイント1 感覚は生理的損得で感情という情報に仕分けされる。感情が1つの生命の中で人格を形成する。人格は心理現象に基づいてより高度な感性(創造性)を生み出す。

 

3つの統合

本来の人格は感覚、感情、感性の3つが統合されてものですが、この統合状態に矛盾が生じることがあります。たとえば、お腹が空いているのに食事の時間ではないから我慢することはよくあることです。

 

しかし、生理的な欲求に対して他者の都合によって感情を制御しなければなりません。そこに生物的な矛盾が生じます。けれど、ある程度の矛盾なら生命は受けいれることができる様にできております。それは自然環境の変化に合わせて膨大な時間を経て生命が学んだ柔軟性があるからです。

 

ところが、人間社会はその自然環境と大きく隔たり、そして今や地球環境を人間のエゴで破壊するところまで来ています。その大きな矛盾を人間自体が受け止めることができなくなっているのです。

 

自然界は個性の共存と住み分けによって多種多様性を認める世界です。その自然界と反する営みを人間が追い求めれば求めるほど、社会や社会を構成する人間一人一人が多種多様性を否定してしまっているのです。

 

結果、人は感覚と感情、感性を分断して大切なものを失いつつあります。

 

再び、人間が自分自身を取り戻す時は大自然と人間が和解する時です。その第一歩が自分の中にある大自然との和解から始まります。

 

 

感覚、感情、感性の再統合を行う事で宇宙に偏在する「気」とつながります。「気」とは言い換えれば、(物理=感覚)+(生理=感情)+(心理=感性)の矛盾なく統合されて機能することで得られる生命の本質を感じ取る力でもあるのです。

 

ポイント2 気とは(物理=感覚)+(生理=感情)+(心理=感性)が人格として統合し物事の「本質を感じ取る力」であるが、個性の自己否定によって矛盾が生じて「本質」を感じ取れなくなる。理由は多種多様性を生み出す「自然の営み」から人間社会が離れているから。

 

 

3つの統合で起こる事

(物理=感覚)+(生理=感情)+(心理=感性)が統合されて機能する生命の本質を感じ取る「力=気」とは人間の可能性を広げる力です。言い換えれば正しく感性が働くと、自由を手に入れることができます。その自由は決して他者の自由を奪わないものです。なぜなら、有限な世界の奪い合いではなく、無限の分かち合いに至るからです。

 

 

無限のイマジネーション

感覚と感情がしっかり結びついて感性として統合されると、五感を通じて感じている世界が無限であることを感じるでしょう。固定概念に縛られていた世界から解放されると白黒の映像がカラーに変わります。

 

見ること、聞くこと、感じる世界が生まれたての世界の様に広がります。なぜなら、世界が変わったのではなく、あなたの中のイマジネーションが固定概念から解放されたからです。素直に自分を取り巻く現象が五感を通じて、これまでの経験と再統合されます。この再統合に際に重要なことは、出来るだけ五感に委ねるということです。五感を広げて、五感に委ねることは、人間が生物として自然界の営みに再びつながる事なのです。そのつながりから、無限のイマジネーションが流れ込んでくるでしょう。

 

 

無限のアイディア

イマジネーションが解放されると、あなたを取り巻く様々なものが全く違う側面を見せますので、アイディアのヒントもそれだけ増えるのです。今、抱えている問題や課題に対するアイディア、無限に広がるイマジネーションの中でヒントを見つけるとことができるのと同時に、課題や問題も全く違う側面を発見することができるでしょう。

 

たとえば、あなたは悩んでいることがあったとして、視野が広がると悩んでいたことが別な角度から見ると悩みではなくなることがあります。

 

もう40年以上昔になりますが、私が初めて高校受験を経験した時にことでした。どうしても行きたい学校がありましたので、一生懸命勉強をしたのですがどうしても自信か持てずにおりました。すると、私を指導してくれた大学生が「君、本当にその学校に行きたいなら浪人してもトライできるではないか。」その様に言われた時に少年だった私の心はどれだけ救われたでしょうか。

 

高校浪人なんてあり得ないという固定概念から解放された瞬間でした。その事で「脳力」が解放されて学習が圧倒的に進み、合格をすることが出来ました。

 

それから40年以上色々ありましたが、自分が本当に望むことさえ分かっていれば、何度でも挑戦ができると思う様になったのは、その大学生が話してくれたたった一言でした。

 

視野が広がると、世界は変わって見えます。悩みも別な角度から見れば解決できる方法は無限にあります。大切なことは「本当に望むことは何か」を知っているかどうかでしょう。

 

一番大切なことは何でしょうか? Life(生命)とLife(人生)は同じなのです。生命をしっかり地球の生命につながるとLife(人生)が見えてくるはずです。

 

 

無限の行動力

イマジネーションが広がり、アイディアが無限に湧き上がると生命はポジティブに活動し始めます。生命は本来、ポジティブな存在ですから心も身体も力が湧き上がる感覚を感じるでしょう。

 

それが「気」です。感覚と感性が融合すると「感じること」と「イメージすること」は同時に存在していることを知るでしょう。いいえ、感じるでしょう。感じたことは瞬間にイメージしたこと。イメージしたことは「既に在る」という世界が広がります。

 

つまり、今ここにあなたが在ることは無限の行動の証であると感じるでしょう。思い描いたイマジネーションを実現するために貴方の人生があるからです。

それでは、「感覚と感情と感性」がしっかり結び合う方法を伝えしましょう。ぜひ実践してあなたの Lifeという無限の可能性への扉を開いてください。

 

ポイント 「感覚、感情、感性」3つの統合が「気」という本質を感じる力を高める。結果、本質は無限であり自分自身は無限を体現する自由な存在だと気が付く。

 

感覚、感情、感性3つの統合を行うためにトレーニング

ここで書かせていただくことは、今すぐに出来ることです。様々な方法の1つですが、ぜひ入り口として実践してください。

 

 

座禅 自然の中での座禅

自由とは限られた世界を奪い合うことではありません。無限の世界を無限に分かち合うことであるからです。それを実感するために自然のある場所へ行きましょう。出来るだけ樹木の多い場所をおすすめします。

 

植物は地球で動物よりも先に生命として誕生したと言われております。二酸化炭素、水、太陽のエネルギーで成長します。その際に酸素が生まれ、その酸素を私たちは体内でエネルギーに変えます。

 

植物と動物はお互いの循環とバランスを保っているのです。その地球パートナーである植物と和解しましょう。

 

いつでも良いですし、特別な場所でなくても良いです。毎日でも、1週間に1回でも、1ヶ月に1回、1年に1回でも良いのです。自分の心や身体が不自由に感じた時、自然の中に入り、自然の中に心身を委ねます。

 

そして、どこか自分がお気に入りの場所を探しましょう。そこは座れる場所が良いでしょう。座禅でも良いですし、切り株でも、ベンチでもどこでも良いです。そして座って、まず見渡します。周りの音に耳を傾けます。風の流れを感じましょう。目を静かに地面に落として、呼吸を整えます。深く鼻から吸い込み、ゆっくり長く口からフーと吐きます。

 

呼吸を繰り返し、繰り返し、自分が自然の中に溶け込んでゆく感覚を感じましょう。

 

すると、ある瞬間から周りの景色が明るく感じるでしょう。その時に座った姿勢から立ち上がって大きく身体を伸ばしましょう。人間は自然の一部です。そのことをしっかり思い出すのです。その事で心身がキャリブレーション(基本調整)されるのです。自律神経が自然の営みを感じ取り、あるべきスタンダードを取り戻します。

 

 

動禅 自然を歩く

自然の中での座禅の後は、樹木に触れながら歩きましょう。樹木の中には千年以上も生きているものもあります。また、若い樹木は光を浴びて葉を広げて生き生きとエナジーを発しております。

 

樹木に触れると地面から吸い上げられた水分が幹を通って枝から葉へ流れるのを感じられるでしょう。時に樹木が脈打つように感じることもあります。何十年、何百年、千年とその場所に立ちながら樹木は何を思っているでしょうか?

 

山や森の樹木は様々に枝を伸ばしますが、その枝はぶつかり合うこともなく、それぞれが上手に枝を伸ばします。地面の下でも根がお互いに絡みながら繋がっております。樹木同士では情報を交流しているとも言われております。ちょうど、脳のシナプスのように根や枝を通じて情報を伝え合っているようです。そのたくさんの樹木を歩きながら感じることで、人間の心身もそのネットワークに繋がることができます。

 

鳥や獣も同じように樹木のネットワークにつながり、たくさんの情報を得ているのです。季節の到来や嵐のこと、厳しい冬を越えた生命の讃歌、そのハーモニーが繰り広げられる中で生命は地球というオーケストラの一員であることを思い出させてくれます。

 

 

対禅 アート活動

自然の中で、座り、歩き、触れると次第に感覚は目覚め、五感が研ぎ澄まされ、感情の絡みがほぐれて行くでしょう。すると、あなたの中に様々なイマジネーションが湧き上がります。

 

それは歌かもしれません。または、絵や写真かもしれません。何かをしたいと感じたら、それが変化のサインです。イマジネーションは創造性を掻き立てるでしょう。アートではなくても良いですし、ビジネスのアイディアかもしれませんし、人生の悩みに対する答えかもしれません。

 

自然を訪れる時にはカメラでも良いですし、スケッチブックやノート、楽器も良いでしょう。笛やハーモニカも素敵です。心に浮かび上がったことを表現しましょう。自由に、そう自由に開放されましょう。その自由の中であなたの無限が解放されます。それが「気」です。

 

「気」とはあなたの「身体の五感」を通じて、「脳」というあなた自身の宇宙が、あなたを包む全ての宇宙とつながることです。膨大な無限の創造性への入り口が「あなたの存在意義」なのです。

 

 

まとめ

人間は自然界と断絶し時から多種多様性を否定する側になりました。その結果、自分自身の個性と含め、他者の個性、個性そのものを否定し、無限の可能性を再び取り戻すためには、自然界の営みに触れることで地球とつながる自分を思い出すことが必要です。

 

自然界とつながることで多種多様性の一つとして自分を受け入れることができるでしょう。その瞬間から世界が無限であることに気がつくのです。

 

五感を解放して、自然の営みにアクセスすることで人間の感性が創造性を発揮します。宇宙の創造性とつながることで無限のイマジネーションが自分自身の自由と共に「世界の自由」への扉を開くでしょう。

 

再びここに書いておきましょう。

 

「気」とはあなたの「身体の五感」を通じて、「脳」というあなた自身の宇宙が、あなたを包む全ての宇宙とつながることです。