結論



  ・朝:1分間瞑想
  ・休憩時間:10分間の静座瞑想法
  ・夜:仰向けで行う寝ながら瞑想

集中力を高めるためには瞑想を日々の習慣にしましょう。瞑想中に雑念が浮かんでも観察し、もし瞑想に集中できなくても集中できていない自分を評価しないことです。1日の予定に瞑想の時間を作り、短時間でいいので続けることで徐々に集中できるようになります。


瞑想とは


瞑想に宗教的なイメージを持つ方も少なくありませんが、実は
日常生活の質を上げる要素が詰まっており実用的です。瞑想とは、呼吸に意識を置き、心を落ち着けて、今の状態を客観的に見つめるという一連の動作を言います。意識的に深い呼吸を行い今の自分の状態を客観的に眺めることで、心身共にポジティブな変化を得られるのです。

瞑想中は身体をリラックスした状態にして、深い呼吸を行います。目は閉じていても軽く開いていても構いません。瞑想中に考えや思いが頭に浮かんできても、その思考に対応せずに全てを受け流します。たとえマイナスな思考や、ネガティブなイメージであったとしても、それらをただ観察してください。

深呼吸を行いながら瞑想を継続することによって、集中力が高まり、作業パフォーマンスの向上も期待できます。短時間でも瞑想を生活に取り入れると、自分自身の変化に気付くことができるでしょう。


瞑想のメリットとは


瞑想はビジネスパーソンなどの特定の大人が実践するものと捉えられがちですが、試験や受験に向けて勉学に励む
学生こそ実践するべきです。学生の中でも、特に受験生はストレスも多く、焦りやプレッシャーなどから、なかなかベストなパフォーマンスを発揮できないこともあるでしょう。そのような状況を改善してくれるのが瞑想なのです。毎日継続することで、集中力の向上を感じられるようになるでしょう。


瞑想をはじめるときのポイント


瞑想で集中力をアップして成績向上を目指すためにも、まずは瞑想を習慣化させましょう。短時間でも毎日行うことで効果を得やすくなります。瞑想をするときのポイントは、うまく集中できなくても
ダメだと否定しないことです。自分の雑念を観察し、呼吸に意識を向けましょう。

続けるためには時間を設定するのがおすすめです。忙しい受験時期や、試験前にストレスにならずに取り入れられるよう、あらかじめ1日のスケジュールに入れておくと良いでしょう。


基本的な瞑想のやり方


瞑想は深呼吸を行い、気持ちをしずめることができれば、形や場所などに関する厳しいルールはありません。けれどある程度、基本のやり方を覚えておくのは初心者の方にとっては重要です。瞑想を習慣化できるように、状況によって瞑想法を選んでみましょう。

今日から使える瞑想のやり方①


何十分も瞑想を続けるのは想像以上に難しく、毎日継続するのは大変です。まずは続けることを目標に、短時間の瞑想に挑戦しましょう。

空いた時間にもできる1分間の瞑想法をご紹介いたします。忙しくても、1分間という短い時間ですので集中して取り組んでくださいね。あなたの生活に瞑想をプラスしてみましょう。

1分から始める瞑想法

①まずはあぐら、正座などの集中しやすい座り方を選んでください。

②姿勢を正して座ります。リラックスしますが、背中が丸まらないように注意しましょう。

②手のひらは、膝の上にそっと置きましょう。向きは上でも下でも構いません。

③目は軽く閉じるか、少し開いた状態で行うといいでしょう。

④深呼吸を始めます。深く長い呼吸であることを意識してください。

⑤無意識に色んな考えが浮かんできても、集中を途切れさせないように意識を呼吸に戻します。

最初は浮かんだ考えに対して、意識が向いてしまい集中するのは難しいはずです。けれど根気よく続けて、少しずつ集中できる時間を伸ばしていきましょう。

1分間の瞑想を行うときは、タイマーをセットして時間を測るといいでしょう。おすすめの時間帯は朝起きてから、朝食を食べる前です。空腹で集中しやすいタイミングに行えば、眠気にも襲われません。たった1分間なので日課として心を落ち着ける時間を持ちましょう。朝に瞑想できると、満足感や達成感を得てから1日をスタートさせられるため活動的にもなれます。



今日から使える瞑想のやり方②


受験生や試験前の学生の方であれば、1日の大半を学校や塾で過ごすことになりますよね。そこで学校や塾でもぜひ瞑想を実践してみましょう。自宅とは異なる環境で、瞑想に集中できるのか心配になるかもしれませんが、椅子に座って行える瞑想法があるので大丈夫です。

いつでも、どこでも瞑想を始められるようになると、気持ちをしずめたりリラックス状態に入りやすくなります。受験や試験に対して緊張やストレスなどを感じても、その感情に押し潰されずに、気持ちをコントロールできるようになるのです。

学校・塾でできる瞑想法

学校や塾の空き時間に行う瞑想法としてご紹介したいのが、ジョンカバット・ジン氏が始めたマインドフルネスストレス低減法の中で出てくる静座瞑想法です。椅子に座っても、床でも行えます。10分間集中し、「今」という瞬間を穏やかに受け止めてみましょう。休憩時間を使って行えるため、授業の合間や試験前に行い、気持ちを落ち着けてみてください。勉強の合間に瞑想を取り入れると、頭の切り替えにもなるのでおすすめです。

①軽く椅子に腰掛けます。頭と、首、背筋が一直線になるように姿勢を正します。

②呼吸に意識を向けましょう。

③息の出入りの感覚や、量に注目します。

④わきあがる疑問に答えようとせずに、衝動や心の中に生じる思いを観察しましょう。

学校や塾で行う場合は、できるだけ静かな場所を確保してください。慣れてくると、どんな状況でも瞑想をできるようになりますが、最初のうちは騒がしすぎず、適温に設定された部屋など、集中しやすい空間で行いましょう。 


今日から使える瞑想のやり方③ 


1日を活動的に過ごすには朝の瞑想がおすすめですが、リラックス効果を得てストレスの軽減につなげるには、夜の瞑想が最適です。深い呼吸を行いやすいというメリットもあります。

心身ともに休息が取れるため、緊張から解放された状態で眠ることができるので、ぜひ取り入れてみましょう。夜の瞑想を行うと、疲れを残さずに翌日を迎えられるようになりますよ。

寝る前にできる瞑想法

寝る前におすすめの、寝ながら行う瞑想法をご紹介いたします。初めての方は、瞑想に集中しづらいかもしれません。その場合には、音声アプリを活用するといいでしょう。声で誘導されると瞑想を始めやすいです。Relookアプリは音声が流れてくるので、自然に深い呼吸を行いながら瞑想ができるようになります。スマートフォンに入れておけば、いつでも活用できるのもポイントです。

①仰向けになります。

②両足を少し広げてリラックスします。

③手のひらは上向きにしましょう。

④目は閉じるか、少し開いている状態です。

⑤深呼吸をゆっくり行います。

⑥さまざまな考えが浮かんできますが、自分の思考を観察し続けましょう。

座ったままの瞑想の際に、短く浅い呼吸しかできない方は、この状態でお腹に手を当ててみてください。お腹の動きを感じることで、ゆっくりと深い呼吸ができるようになります。寝ながらの瞑想は深い呼吸がしやすいので、初心者の方には特におすすめです。


まとめ


集中力を高め、成績向上を目指すには瞑想を続けることが大切です。短い時間でも、呼吸に意識を向け集中して行いましょう。
最初はこんなことに意味があるのかと思ったり、何も考えないなんてできない、とやめたくなるかもしれません。けれど続けていくうちに心と身体の変化を感じるはずです。ストレス解消や、集中力を高める力を秘めている瞑想を、活用し成績アップを目指しましょう。

※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。

参考文献

ジョン・カバットジン(著)Jon Kabat-Zinn(著,原著),春木豊(翻訳).(2007)マインドフルネスストレス低減法