現代人の脳は疲れている



スマホやタブレットのおかげで、常に新しい情報を入手できるようになりましたね。
SNSや無料動画サイトなど、情報源もコンテンツも無限にあります。

楽しい反面、私たちの脳は、これまで人類が経験したことのないような大量の情報を処理し続ける状態に陥りました。

そんな状態に、「なんだか疲れたなぁ」と感じる人も多いのではないでしょうか。

それもそのはず。

人間の脳は、大量の情報を同時に処理するのに向いた構造ではないのです。

 

・メールを打ちながら、

・電話して、

・さらに明日の会議のことを考えている

そんな人は、いかにも仕事が出来そうですよね。

 

しかし、実際は100%の集中力が散らばっているだけで、

1つ1つのパフォーマンスは低く、効率は良くありません。

 

結果的に、一定の成果を達成させるために、余計な時間を割くことになります。

効率的に成果を出すには、マルチタスクを避けた方がベターでしょう。


そして、作業効率を上げるために重要なのが、脳を休息させることです。


体をケアするのと同じように、脳のケアをする事が、当たり前な時代がやってきたのです。

 

脳を休めるには?

あなたが何もしないで過ごしていたとしても、脳はエネルギーを消費しています。

 

具体的には、一日に脳が消費するエネルギーの75%は、何もせずにぼんやりしている間に消費されています。

 

この時、内側前頭前野、後帯状皮質、海馬などの複数の離れた脳領域が、同期・協調して働きネットワークでつながって活動することが観測されています。

ワシントン大学のマーカス・レイクル教授は、このネットワークをデフォルト・モード・ネットワークと命名しました。

 

このネットワークがバックグラウンドで働いているから、エネルギーが消費されてしまうのですね。

 

脳をスマホに例えると、様々なアプリがバックグラウンドで動くために、通信やバッテリーの消費が進んでしまうのと似ています。

 

さて、このデフォルト・モード・ネットワークは、あなたの意識でコントロールできるものではありません。

スマホをタップするように扱うことはできず、暴走してしまうことがあります。

そうなると、過去の後悔や未来の不安など、現在とは関係のないことが次々と無意識に連想されてしまいます。

呼び出したつもりのないアプリが、次々にスクリーンへ表示されてしまうような状態です。

考えても意味のないことを繰り返し続け、その思考の堂々巡りが、脳にどんどん疲労を蓄積させてしまう。

このことが、研究者によって指摘されています。


さまよう思考

私たちの思考は、過去と未来を行き来しています。

「今、ここ」にとどまっている時間は、ほとんどありません。

 

あなたには、こんな経験ありませんか?

 

仕事をしながら、「週末にケーキでも食べに行こうかな」と考えたり。

ケーキを食べながら、過去に起こした職場でのミスを思い出したり。


仕事の休憩時間やせっかくの休日の間も、過去のことや、未来のことを考えてしまい、今この瞬間をどう過ごしているかにまったく意識が向いていないような経験です。

ハーバード大学のマット・キリングワースとダン・ギルバートの調査によると、
人間の活動時間の平均47%は、考え事をしている、注意散漫な状態にあるようです。

また、注意散漫な状態のときは、何をしていたとしても幸福度が低くなることが分かりました。

考え事の内容が楽しいものでも、楽しくないものでも、考え事をしていない状態と比較すると、幸福度は低くなったのです。

私たちは目を覚ましている時間の半分を「今、ここ」にない状態で過ごし、その結果、不幸になっている可能性があるということがわかりました。

マット・キリングワースは「幸せになりたい? 目の前のことに集中しましょう」と主張します。

 

 



瞑想で脳を疲労回復させる

目の前に意識を向け、脳のマルチタスク状態をシングルタスクに変える方法。

それがマインドフルネス瞑想です。

 

瞑想をすることで、デフォルト・モード・ネットワークの暴走が抑えられ、

無駄な脳エネルギーの消費がなくなり、脳の休息に繋がることがわかっています。

 

また、瞑想は今の自分をそのまま受け入れることから始まります。

その結果として、ネガティブ思考が止まったり、自己肯定感が上がったりといった効果が期待できます。

 

瞑想で睡眠を改善して疲労回復

体や脳を休める代表的な行為といえば、睡眠ですね。

 

睡眠には2種類あり、レム睡眠では、脳が活発に動き、記憶の整理や定着が進みます。

ノンレム睡眠では、成長ホルモンの分泌、新陳代謝の促進、免疫力の向上、脳の老廃物の除去など、脳と体の疲労回復に関する活動が行われます。

 

しかし、睡眠の質が悪いと、この成長ホルモンが十分に分泌されず、「なんだか寝てもだるい」といった状態になってしまうのです。

 

ではどのようにしたら、睡眠の質が上がるのでしょうか。

深い睡眠に入るためには、眠る前に、リラックスした気分になっていることが重要です。

 

そのため、リラックスに向かうことを妨げるような要素、

すなわち不安や緊張を取り除き、ストレスフリーな状態に整える必要があるのです。

 

ストレスフリーな心身を整えるツールとして、瞑想が役に立ちます。

 

米カーネギーメロン大学が2014年に発表した研究結果をご紹介します。

 

1日25分の瞑想を3日連続で続けた被験者は、そうでない人に比べて”ストレスホルモン”とも呼ばれるコルチゾールが減少したという報告がでています。

また自己申告による心理ストレステストでも、瞑想を行ったグループでは、ストレスを感じにくかった、と回答する率が高かったことが報告されました。

 

脳や心を休ませるための瞑想のやり方

基本の呼吸瞑想

イスや床などに座って行う、いつでもどこでもできる呼吸瞑想のやり方です。


<やり方>

.姿勢を整える

床に胡坐をかく、もしくはイスに浅く腰掛け、背筋を気持ちよく伸ばし座ります。

ポイントは、「背筋を伸ばそう!」と意気込みすぎないことです。

筋肉が緩み、骨で身体を支えているような感覚で座りましょう。余分な力は抜きます。

富士山になったつもりで堂々と腰掛けてください。


.息を整える

大きく深呼吸をしましょう。鼻から大きく吸って、口から細く長く吐き出します。

次は、自然に呼吸します。

無理にゆったりとした呼吸をしなくても大丈夫です。

そして、呼吸に意識を向けましょう。腹式呼吸を繰り返し、おなかが膨らんだり、しぼんだりする様子を追いかけます。

心の中で「膨らむ」「しぼむ」とつぶやくと集中しやすくなります。

 

.心を整える

次々に浮かび上がる考え事によって呼吸に意識が向けられなくても、ただそれを認め

受け流しましょう。

まるで車が通り過ぎるのをただ見ている歩行者のように、ぼんやりとその考え事を受け流しましょう。

心の中で「考え事をした」とつぶやき、また呼吸に意識を戻します。

自分の中に起こる感覚・思考・感情を、1つ1つ言葉にしていきます。これをラベリングと言い、心の動きにラベルを貼ることで、その存在を自覚しやすくなります。
ポイントは、良し悪し・好き嫌いの評価を加えない、ということです。

ラベリングは、注意力を養う点でとても有効です。

考え事をしている自分に早く気が付き、感情をコントロールすることができます。

 

応用編 ジャーナリング

物事を論理的に考える時、脳の前頭前葉が活用されます。

前頭葉は、脳のワーキングメモリといわれる部分です。

このワーキングメモリには、処理できる情報量に限界があります。


頭の中が過去や未来をさまよい続けていては、建設的な思考ができません。

思考したことは外に出して、どんどん捨てて(忘れて)いくことが大切です。

思考のアウトプットには、書く瞑想といわれる「ジャーナリング」が最適です。

 

やり方はとても簡単です。ただただ、頭に浮かんだことを書き出します。

何を書いてもOKです。

重要なのは、手を止めないように書き続けることです。

 

自分の感情を無視せずに、素直な気持ちで取り組んでください。

“つらい”悲しい“投げ出したい”という言葉も、そのまま書き出しましょう。

弱音が出ても、「こんなことを考える自分ダメだ」という判断を加えないでください。

自分の本音や無意識へアプローチすることで、囚われていた感情に気付くことができます。

 

まとめ

ストレス軽減 

瞑想することによって、頭をすっきりとさせることで、多くの効果を得ることが出来ます。具体的には、次のような効果です。

 

・自分の気持ちをコントロールできる

・コミュニケーション能力の向上

・集中力の向上

・記憶力の向上

・幸福度の向上

 

感情のコントロールから始まり、幸福度の向上までもが期待できるのです。

その他、数多くのメリットが様々な研究により、示されています。

 そして、Googleのような巨大企業だけでなく、医療や福祉の現場にも取り入れられています。
その事実が、マインドフルネス瞑想の効果を裏付けています。

 

これらの効果は、すぐに実感するのは難しいです。

1回瞑想を行ったからといって、何かが変わる手ごたえはないかもしれません。

だから、毎日の習慣として、続けることが大切です。

 

なんだか面倒だな・・・そのように感じてしまう方はRelookのアプリを利用しましょう。

誘導に従うだけで瞑想を行うことが出来ます。

 

瞑想で脳を休ませ、より健康的な毎日を送りましょう。

※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。