目次
メディテーションヨガとは?
メディテーションヨガとは、瞑想を中心に行うヨガのことを言います。
簡単なポーズで体をほぐしてから、呼吸で内面の感覚に目を向け、瞑想を深めることを目的としています。
瞑想ヨガ、マインドフルネスヨガとも呼ばれます。
なぜヨガで瞑想をする必要があるのか
ヨガについて、どんなイメージがありますか?
体を柔らかくしたり、ダイエットをしたりするために、マットの上でポーズ(アーサナ)をとる。
そういった印象を持っているかもしれません。
実際、多くのヨガスタジオが、そのようなイメージを広告宣伝していますね。
もちろん、体を動かせば気分がよくなります。
それは間違いないし、悪いことではありません。
しかし、それはヨガの一面に過ぎません。
ヨガとはサンスクリット語で、「つなぐ/つながり」という意味。
ヨガにおける呼吸やポーズは、心と体をつなぎ、安定して座るために存在します。
分かりやすく言えば、瞑想へ向かう準備体操のようなものと考えてもいいでしょう。
では、心と体をつなぐことが、どうして重要視されるのでしょうか?
それは、心の動きはとても不安定で、1か所に留まりにくい性質を持っているからです。
実際、私たちは過去や未来のことを常に考えていて、思考はあちこちに飛び回っています。
メディテーションヨガでは、ポーズをとっている間、「今の自分の体」に意識を向け続けます。
そうすることで、私たちの心は「今」に留まり、過去や未来に囚われなくなります。
そして、心と身体がしっかりとつながる感覚が味わえるはずです。
単純に体を動かすだけであれば、ストレッチやエクササイズとなんら変わりはありません。
ヨガの特徴は、身体に意識を向け、心の動きを観察することです。
そのような意識を持つことで、各ポーズの身体的効果もグンとアップします。
メディテーションヨガだけでなく、ぜひほかのヨガレッスンでも、「つながる」を意識してみてください。
メディテーションヨガの前に準備すること
・必要なもの
ヨガマット、もしくは大きめのバスタオル
坐布、もしくはクッションなど
ヨガを行う際、マットがあったほうがいいでしょう。
直接フローリングや畳の上で行うと安定しにくく、怪我の原因となります。
坐布やクッションは、瞑想を行う際に使います。
背筋が伸び、安定した坐法で座りやすくなるのでオススメですが、なくてもかまいません。
その他、キャンドルやお香など自分がリラックスできるアイテムがあれば、お好みでどうぞ。
・環境の準備
集中しやすい、快適な空間を用意しましょう。
視覚情報が多いと、どうしても気が散ってしまいます。
自分が落ち着ける空間を確保するために、ある程度は片付けておいたほうが良いでしょう。
そして、できればスマホの通知をオフにしておきましょうね。
目や耳から入る情報を最小限にすることで、集中しやすい環境が整います。
メディテーションヨガのやり方
メディテーションヨガのポイントは、ポーズの間、心と身体に意識を向け続けることです。
「気持ちがいい」や「ちょっとつらいな」
そのような気持ちを、善悪の判断なく、そのまま受け入れましょう。
また、呼吸がとても大切です。
息を止めないように、吸って吐いてのリズムに合わせながら動きましょう。
できれば、腹式呼吸を意識してみてください。
今回は、ヨガをやったことがない方でも簡単に行えるポーズを中心に、一連の流れをお伝えします。
①安楽坐(あぐら)で座ります。
②鼻から息を吸いながらぐっと力を入れ、肩と耳を近づけるように肩をすくませましょう。
②口から息をふーっと吐きながら脱力。肩の周りの筋肉をリラックスさせます。
④息を吸いながら手を胸の前で組みます。
吐きながらおへそを覗き込むように丸くなり、肩甲骨を前方へひっぱります。首の力は抜きましょう。
丸くて大きな樽を抱えている、そんなイメージで行ってみてください。
肩甲骨を中心に背中、首筋が気持ちよく伸びていること意識します。
⑤息を吸いながら状態を元に戻し、一息つきましょう。
手を後ろで組みます。
吐きながら、斜め後ろに向かって手を引っ張りあげます。
肩の力を抜き、胸が大きく広がるのを感じましょう。腰が反れないように注意します。
肩甲骨がぎゅっと中心に寄り、二の腕が窮屈に感じるかもしれません。
胸が広がり、呼吸が楽になるのを意識しましょう。
⑥手を開放。深呼吸をして背中全体で余韻を感じましょう。
肩こり解消に効果的な一連の動きです。
⑦両足を伸ばし、膝裏をマットに当てるようパタパタと動かしましょう。脚全体の流れをよくします。
⑧動きを止め、両足を揃え、アキレス腱が伸びるように、つま先を天井に向けます。
このとき、猫背になってしまう様であれば、膝が多少曲がっていても大丈夫です。
背筋をまっすぐにすることを優先してください。
⑨息を吸って背筋を伸ばし、吐きながら前屈します。
ポーズをキープしたまま、5回深呼吸を行いましょう。
余分な力を抜き、重力に身体を任せましょう。
5呼吸終わったら、ゆっくりと上体を元に戻しましょう。
脚のむくみや疲れを取ってくれます。
⑩足の裏と裏を合わせて合せきしましょう。
かかとが自分の体の中心になるようにします。
足先を手で包むように掴み、自分の体側に引き寄せます。
息を吸って背筋を伸ばし、吐きながら前屈します。股関節が伸びるのを感じましょう。
ポーズをキープしたまま5回深呼吸を行います。
このとき、無理に体を前に倒そうとしないでください。
おへそを足に近づけるように、体を倒していきます。
5呼吸終わったらゆっくりと上体を元に戻しましょう。
股関節にストレッチを加えることで、この後の瞑想の坐方が組みやすくなります。
⑪スカア・プルバクと呼ばれる片鼻呼吸法を行います。
・体全体に酸素が行き渡る様、気持ちよく座ります。背筋を伸ばそうと意気込みすぎず、自分が呼吸しやすい体勢を作りましょう。
・親指を右の鼻に、薬指を左の鼻に添え人差し指と中指は眉間に添えましょう。
1. 右手の親指を右の鼻をふさぎ、左の鼻から息を4秒かけて吸います。
2. 親指と薬指で両鼻をふさぎ、息を16秒止めます。
3. 右手の薬指で左の鼻をふさぎ、右の鼻から8秒かけて息を吐きます。
4. 左の鼻を押さえたまま、右の鼻から4秒かけて息を吸います。
5. 16秒間息を止めます。
6. 右手の親指で右の鼻をふさぎ、左の鼻から8秒かけて息を吐きます。
7. 1~6を数回繰り返します
呼吸が苦しいと感じたら「2秒吸って8秒止めて4秒吐く」に変えてください。
息を吸うときに新鮮な酸素が入ってきて、止めている間に体中に巡り、吐く息と一緒に体内の余分なものがすべて出て行く。この流れをイメージしながら行うと、より効果的です。
体内を流れる陰陽のバランスを調え、自律神経を整えます。
鼻炎の時にもおすすめです。
⑫瞑想を行います。
坐布の上に安楽坐、もしくは結跏趺坐で座ります。
まず、片鼻呼吸法の余韻を身体全体で感じましょう。
そのままゆっくりと腹式呼吸を行い、お腹が膨らんだりへこんだりする様子を追いかけます。
5分ほどを目安に行ってみてください。
⑬最後に大きく深呼吸をし、大きく首回しを一周ずつ行います。
お疲れ様でした。
メディテーションヨガの効果
瞑想を行うと、
リラックス効果
ストレス軽減
感情コントロール
コミュニケーション能力の向上
集中力の増加
などの効果があると、多くの研究で示されています。
しかし、「メディテーションヨガ」に限った研究は行われていないようです。
そのため、直接的な科学的根拠を提供することはできません。
しかし、瞑想と、ほぼ同じ効果が得られると考えてよいと筆者は考えます。
また、柔軟な身体だけでなく、柔軟な思考を手にすることも、メディテーションヨガの効果と言えるでしょう。
ヨガの思想は私たちに、幸福とは外に求めるものではなく、自分の体の内にあるのだと伝えてくれているように感じます。
メディテーションヨガが体験できる全国の教室
興味が出たらぜひ体験に行ってみましょう。全国各地でレッスンが行われています。
代表的なスタジオをご紹介します。
札幌
ヨガ メディテーションアカデミー 札幌
〒060-0062
札幌市中央区南4条西1丁目15-2
栗林ビル 3F
011-280-0358
東京
Maulea Yoga Studo〒150-0021
渋谷区恵比寿西1-10-7 MMSビル9階
03-6416-1871
名古屋
MySOUL8 久屋大通スタジオ
〒461-0001 愛知県名古屋市東区泉1丁目23−37 パシフィックカレッジビル 4F
052-972-9642
URL http://www.mysoul8.com/index.html
福岡
ヨガスタジオ オアシス
〒814-0002 福岡市早良区西新7丁目1-58 ユニックス308
090-7459-5351
URL http://www.oasis-yoga.com/
※現在コロナの影響でレッスンが変更・中止になっている場合があります。一度スタジオに問い合わせの上、体験レッスンを行ってください。
オンラインレッスン
このコロナ禍で自宅から出たくない、けどレッスンを受けたい!と思っているあなた。
オンラインレッスンという選択肢はいかがでしょうか。
時間や場所を選ばず、自分の都合に合わせてレッスンを行うことが可能です。
インストラクターオンライン
https://instructoronline.jp/about-us/
キーワードで「マインドフルネス」「メディテーション」と入れて検索することが可能です。
ちなみに筆者もここに登録しています。
まとめ
ヨガは、自分の体を丁寧に扱うことから始まります。
手足を雑に動かしていれば、すぐに怪我をしてしまうからです。
また、他人の目を気にせず、自分の心と向き合う時間とも言えるでしょう。
心が外に向いていると、安定したポーズがとれないからです。
ヨガは、目指すべき姿に向かって「頑張る」ものではありません。
今の自分をそのまま受け入れ、心地よい状態へと自分自身で導いていくものです。
「頑張る」ことが推奨されないので、あまり他に例がない、と言えるかもしれません。
瞑想も同じです。
ゴールに向かって努力するものではなく、自分を受け入れ、丁寧に観察することが重要です。
ストイックなイメージがあるヨガや瞑想ですが、本来は自分を大切に扱う行為だったのですね。
ぜひあなたの生活にメディテーションヨガを組み入れてみてください。
リラックスした時間を過ごせるでしょう。
そんな時間がない!というときは寝る前にrelookのアプリを聞きながら、睡眠瞑想をしてみてくださいね。
※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。