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瞑想でダイエットはできるのか?
近年、世界中で話題となっている瞑想。
集中力の向上、ストレス低減、睡眠の改善などさまざまな効果が実証されていますが、実は瞑想で痩せられるというのをご存知でしたか?
今回は瞑想とダイエットの関係について解説します。
結論
瞑想にはストレスの低減、ホルモンバランスや自律神経の調整、睡眠の改善、ネガティブな思考を減らしてポジティブ思考を増加させるなどの効果があるとされています。
その結果、脂肪を燃焼させるホルモンや食欲をコントロールするホルモンの分泌が促されて、痩せやすく太りにくい体質に導いてくれます。
あのハリウッドセレブも実践している?
瞑想は大人気モデルのミランダ・カーさんも実践しています。
忙しい日常の中でも、移動時間やメイク中など、すきま時間を見つけて実践しているのだとか。
また、ハリウッドスターのジェシカ・アルバさんも瞑想を実践しているセレブのひとり。
女優として活動するかたわら、数年前に子ども用品ブランドを立ち上げ実業家としても活躍しています。
プライベートでは3人の子どものお母さん。
そんな超多忙な彼女も、忙しい毎日だからこそ瞑想を取り入れているのだそうです。
世界的に活躍するお二人が、美しいボディと輝く笑顔を維持する秘訣は瞑想にあるのかもしれませんね。
瞑想で痩せることができる理由
ではなぜ瞑想で痩せることができるのでしょうか?
感情をコントロールして暴飲暴食を防ぐ
肥満の原因のひとつは、「やけ食い」。イラつき、怒り、寂しさといったネガティブな感情を強く感じると、「空腹、満腹、味覚」を正常に感じ取る機能が乏しくなり、暴飲暴食に走ってしまうということが多くあります。
それにより、その時のお腹の空き具合に関わらずに必要以上のエネルギー摂取を繰り返し、肥満状態になってしまうのです。
瞑想の中でも特に話題となっているマインドフル瞑想には、ネガティブな思考を減らしてポジティブ思考を増加させる効果があることがわかっています。
同じ出来事に遭遇しても、個人の考え方次第でその出来事をどのようにとらえるのかが変わってきます。
マイナス面にばかり注目すると不安、後悔、心配などのネガティブな感情が沸きやすくストレス要因になりかねませんが、プラス面に注目することができれば、精神状態や感情が安定し、暴飲暴食が予防できます。
出典:www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5397480/pdf/fpsyg-08-00551.pdf
ストレスを減らす
ストレスはダイエットの大敵。それは、ストレスによって自律神経の働きが乱れてしまうからなのです。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、一方が優位に立っている時にはもう一方の働きが抑えられます。
活動時や緊張状態にあるときに優位になるのは交感神経です。
交感神経が優位になっているときには、瞳孔を開く・心拍数を増やす・汗を出すなどの働きで体を活動しやすい状態に変化させています。
アドレナリンの分泌を促して脂肪を燃焼させる機能もあります。
一方、寝ているときやリラックスしているときには副交感神経が優位になります。
副交感神経が優位の間は、体に瞳孔を閉じて心拍数を減らし、胃腸の働きを活発にするなどの変化でリラックスしやすいような状態が続きます。
交感神経と副交感神経が正常に切り替わって機能することで、私たちは健康的な身体や精神状態を保つことができるのです。
しかし、ストレスを受けると、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
その結果、脂肪の燃焼を助けてくれるアドレナリンの分泌量が減ったり、満腹中枢を刺激するレプチンというホルモンが正常に分泌されないせいで食欲のコントロールが難しくなったりします。
自律神経の働きを正常に保つことは、健康的で美しいボディラインを手に入れるために非常に重要です。
瞑想を継続して行なうことで、ストレスレベルが下がり、自律神経の働きを正常に保ちやすくなり、痩せやすいカラダへと導いてくれるのです。
食べる瞑想で少ない食事で満腹感を得られる
瞑想にはさまざまな種類がありますが、マインドフル瞑想は日常生活の中に取り入れやすい瞑想です。
特にダイエットにオススメなのが「食べる瞑想」。
海外では「マインドフル・イーティング」と呼ばれて、多くの人が実践しています。
オンラインのガイダンスやトレーニングコースも提供されているので、自宅でも手軽にマインドフル・イーティングを行なうことができるのです。
詳しいやり方は後で解説しますが、単に噛む回数を増やしてゆっくりと食べることがマインドフルイーティングではありません。
食べ物、食べる行為、そして食事中の自分の考えや感覚に意識を向けながら食事をします。
その結果、食べ物の栄養価を意識するようになったり、食べ過ぎを予防して腹八分目で食事を終えることができるようになり、肥満解消やダイエットにもつながっていきます。
ダイエットに最適!~ながら瞑想のやり方
毎日なにかと忙しく、瞑想のために時間をとるのが難しいという方も多いのではないでしょうか。
日常の活動の中で「ながら瞑想」ができると、習慣化しやすいですよね。
特にマインドフル瞑想は、日常生活の中にも取り入れやすいためオススメです。
ここでは座る瞑想、歩く瞑想、食べる瞑想をご紹介します。
座りながら瞑想
1.「調身」姿勢を整える
まずは好きな座り方を選びます。
いろいろな座り方がありますが、どの座り方が正しいということはありません。
自分にとって心地のよい座り方を選んだら、姿勢を正し、目を閉じて、身体を楽に保ちます。
座り方を選んだら、呼吸を整えます。深呼吸を1~2回行いながら目を閉じます。
その後ゆっくりと腹式呼吸を始めます。
無理に息を深く吸ったり、全部吐ききろうとせず、自然な呼吸を維持しましょう。
鼻からゆっくりと吐き、ゆっくりと吸います。
続いてのステップでは、意識を向ける対象を決めて、その対象の現在の状態に集中します。
自分の呼吸に意識を向けるのもひとつの方法です。
鼻を通り抜ける空気の感覚や、腹式呼吸によって腹部に空気が入ったり出たりしていく様子に意識を向けます。
瞑想アプリや音楽と共に瞑想を実践している場合には、音声や音楽に意識を集中させるのも良い方法です。
時間がきたらゆっくりと目を開き、少しずつ意識を戻していきます。
歩きながら瞑想
精神科医のMarlynn Wei博士がPsychology Todayで公開している歩行瞑想のやり方を解説します。
1.手は心地の良い場所におきます。何回か深く呼吸をし、地面に触れている足裏の感覚を観察します。
2.力を抜いていつも通りの自然な呼吸をします。
3.急がずにゆっくりとしたペースで歩き始めます。
4.足裏の感覚を意識しましょう。
・後ろ足が地面から上がるときにはどのような感覚ですか?
・かかとが地に着いたとき、そして重心が前へ移動していくときはどのような感じがしますか?
・重心がさらに前方へ移動し、徐々に反対の足へ移っていくときはどのような感覚ですか?
5.一歩踏み出すごとに足裏に感じる感覚、重心が移り行く様子に注意を向け続けます。
6.背中、脚、腕、方、胸、首など、足以外の身体の各部位が、歩くときにどのように動くか意識してみましょう。
出典:https://www.psychologytoday.com/intl/blog/urban-survival/201712/new-study-finds-meditation-walking-reduces-anxiety
このように自分の動作を丁寧に観察しながら歩行瞑想を実践すると、かなりゆっくりした動作になります。
そのため、初めのうちは家の中で5~10分間やってみましょう。
屋外で実践する際には、普段のスピードで歩きながら「右足が着いた、左足が着いた…」というように、簡略化しても同様の効果が期待できるとされています。
慣れてきたら、通勤・通学の途中や買い物の合間などに「ながら」歩行瞑想を行うこともできます。
食べながら瞑想
ハーバード医学大学のウェブサイトでも紹介されているマインドフル・イーティングの基礎をご紹介します。
1.マインドフルネス・イーティングは買い物から始まります。それぞれの食材の栄養価を考えながら買い物をしましょう。
2.食卓につくときには、適度にお腹がすいた状態で。お腹が空きすぎて、早く食べることばかりに意識が向いてしまってはいけません。
3.お皿に取り分ける量は少なくしましょう。
4.食べ始める前に1~2分、食べ物に感謝する時間をとります。食べ物があなたの食卓に届くまでに関わったすべての人たちのことをゆっくりと考え、心の中で静かに感謝の気持ちを現します。
5.料理をしているときから食べるときまで、五感を使って食べ物を観察します。食べ物の色、感触、食感、香り、そして音にまで意識を向けます。そうすることで、食事をより楽しむことができます。
6.一度にたくさん口に入れずに、少しずつ食べましょう。口の中が完全にからっぽになってから、また次の食べ物を口に運びます。
7.味わいながらじっくりと噛みます。20~40回ほど噛む必要があるかもしれません。
8.ゆっくりと食べます。マインドフルイーティングを実践していると、自然と食べ方がゆっくりになるでしょう。時間をかけて食べることで、食べ過ぎを防ぎ、より高い満足感を得られるようになります。一緒に食べている人と話を始めるまでに、少なくとも5分間はマインドフルイーティングのために時間をかけます。
出典:www.health.harvard.edu/staying-healthy/8-steps-to-mindful-eating
マインドフル・イーティングは単にじっくりと噛みながらゆっくりと食べることではありません。
食べ物、食べること、自分の五感に意識を向けながら食事をすることがマインドフル・イーティングです。
このような習慣が身に着くと、肥満気味の人でも健康的に自然に痩せることができ、リバウンドなどもせずにその体型を維持しやすいといいます。
しかし、毎回の食事でマインドフル・イーティングを実践するのは現実的に難しいかもしれません。
一度に口に入れる量を少なくする、食事中はテレビやスマホなどは見ずに食べることだけに集中するなど、部分的に取り入れてみるだけでも、変化を感じることができるかもしれません。
ダイエット目的で瞑想を行う際のコツ
環境を整える
瞑想を始める前に、まずは瞑想を行うための環境を整えることが大切です。
散らかっていたり、大きな騒音が聞こえたりすると集中しにくくなります。
瞑想を行うには人の往来が少なく落ち着いた場所を選びましょう。
また、寒すぎたり暑すぎたりしても注意力が散漫になりがちですので、適度な気温を保ちましょう。
雑念を受け入れる
瞑想中に意識をある一点に集中しようとしても、ついいろいろな考えが浮かんでしまうでしょう。
雑念が湧くのは自然なことです。
それを無理に取り除こうとせず、雑念が湧いていることに気が付いて、受け入れます。
良いとか悪いとかの判断をせず、浮かんできた考え事に気持ちが左右されないように、客観的に観察しましょう。
そして再び自分の呼吸や動作、感覚など、何か一点に注意を戻します。
継続する
瞑想を始めてみたけど数日でやめてしまった、という経験はありませんか?
瞑想を定期的に続けるのは難しいと感じる方は少なくありません。
株式会社Melonの調査によると、マインドフルネスの効果を実感するまでにかかった実践期間は?という質問に対し、回答者の約50%が4週間と回答しています。
2週間以内と回答したのは約16%、逆に8週間継続すると約85%の回答者が効果を実感したと回答しています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000047366.html
やはり多くの場合、少なくとも4週間、あるいは8週間継続すると、瞑想の効果を実感できるようです。瞑想を始めてすぐに効果を実感できなくても、あきらめずに続けてみましょう。
瞑想に関する書籍やウェブサイトを読んでモチベーションを上げたり、これからご紹介するような瞑想アプリを利用したりすると継続しやすいのでおすすめです。
また、瞑想を実践する目的を明確にするとモチベーションのアップにつながります。
目的に合わせて、各業界の著名人を目標にするのもひとつの方法です。
例えば、ビジネス界ならばアップル社の創設者のひとりであるスティーブジョブズ、スポーツ界ならばメジャーリーグのイチロー、美容業界ならばモデルのミランダカーなど。
音声ガイダンスの利用
より効果的な瞑想を行なうために、音声ガイダンスの利用がオススメです。
イヤフォンで音声ガイダンスを聞きながら瞑想を行なうと、外部の騒音が抑えられ、自分の動作に集中しやすくなるというメリットもあります。
YouTubeには瞑想を行なう際に活用できるガイダンスがたくさん配信されていますので、自分が心地よいと感じ、集中力が高められ、時間的にちょうどよい長さのものを見つけることができると思います。
瞑想アプリ「Relook」は、専門家が監修しており、睡眠、ストレス解消、人間関係、カラダ作りなどさまざまなコンテンツが用意されています。
あなたの目的やその日の気分に合った瞑想を選ぶことができ、音声ガイダンスで効果的な瞑想をサポートしてくれます。
また、リマインド機能が搭載されていたり、モチベーションを上げる応援メッセージが届いたりしますので、ひとりで瞑想を実践するよりも継続しやすいというメリットもあります。
Relookアプリについてはこちらを参照してみてください。
さいごに
日常生活にも取り入れやすい瞑想。
継続して実践することで、痩せやすいカラダへと導いてくれます。
あなたも今日からさっそく実践して、美しく健康的なボディラインを目指しましょう。
※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。