「時間がなくても、朝に瞑想を習慣化させるやり方があればいいのにな…」
瞑想を生活に取り入れたいと思っていても、なかなか時間が取れず、結局行動に移せていない方は多いのではないでしょうか。
しかし実は、朝の瞑想のポイントをいくつか押さえておくだけで、朝の瞑想を簡単に習慣化することができるんです。
弊社では睡眠専門医や精神科医の監修を受けた瞑想アプリRelookを保有しており、朝の瞑想に特化したコンテンツを数多くリリースしています。
そこで今回は瞑想を実践したことがない方でも、マインドフルネス瞑想を朝に習慣化できるやり方を5つ紹介します。
ぜひ、日常に取り入れてみてください。
目次
マインドフルネス瞑想の3つの効果
この記事では、家族のことで忙しいあなたに役立つ、マインドフルネス瞑想をやることで得られる効果を3つピックアップします。
①ストレスが減る

マインドフルネス瞑想によってストレスを減ることが、体内での変化として科学的にとらえられています。
従来、ヒトは心身のストレスを受けることで、ストレスホルモンであるコルチゾールが増え、炎症反応を起こす引き金となってしまいます。
この炎症反応がおこることで、わたしたちは不眠や不安、だるさなどを生じているのですが、8週間かけて行った研究によると、マインドフルネス瞑想によってその炎症反応が抑えられたことが報告されています。(参考文献 #1)
(参考文献 #1) Melissa A. Rosesnkranz et al. A comparison of mindfulness-based stress reduction and an active control in modulation of neurogenic inflammation. Brain, Behavior, and Immunity: Volume 27, January 2013, Pages 174-184.
関連記事:論文レポート:マインドフルネスによるストレス軽減効果
②自分自身に優しくなれる

マインドフルネス瞑想のうち、自分自身に対して思いやりの気持ちを大切にする瞑想があります。
「ああ、私なんて、母親失格だわ」
「妻の役割、ちゃんと果たせていない」
というように、自分を責める声が頭の中で聞こえることが多い時、この瞑想が役立ちます。
(方法は、下記「10分の朝瞑想」にて解説します。)
③ダイエットになる

一般的に瞑想というのは、目を閉じ座禅を組んで行うイメージが強いかもしれません。
一方マインドフルネス瞑想の特徴は、立ったままでも、歩きながらでも、家事をしながらでも、そして食べながらでも出来ることです。
なぜならマインドフルネス瞑想の目的は、「いま」の瞬間に集中して、感覚や浮かんできた考えに気付くことだからです。
つまり、「いま」が食事の時間であるなら、食事に集中して五感で感じたことや考えたことに気付くことがマインドフルネス瞑想です。
少しずつ食べ物を口にはこび、よく噛んで味わうことは満腹になったことを自覚しやすく、つい食べ過ぎてしまうのを防ぐことにつながります。
マインドフルネス瞑想を朝に行うといい理由
前述のように、マインドフルネス瞑想は、1日のうちさまざまなタイミングで出来る手軽さがあります。
特に、朝に行うのがオススメな理由を3つ紹介します。
朝は最も瞑想に取り組みやすい時間帯
わたしたちの頭の中は、放っておくと考えや感情が次から次に移ろい、せわしない状態になりがちです。
この状態はまるで、サルが木の枝から木の枝へ飛び移るようだということで、「モンキーマインド(Monkey Mind)」と表現されます。
一方、マインドフルネス瞑想は、浮かんできた考えや感情に気づいて、手放すことを繰り返し、「いま」に集中することで、モンキーマインドを落ち着かせます。
一般的に日中は頭の中に入ってくる情報が比較的多く、「いま」に集中するために多くの考えや感情を手放します。
逆に、十分に睡眠をとった後の朝は、頭の中がまっさら。
手放すべき考えや感情は少めです。
マインドフルネス瞑想に慣れるうちは、朝に行うほうが比較的取り組みやすいです。
朝瞑想によって、気分良く1日のスタートをきれる
ランニングをすると気持ち良くなるというのは、聞いたことがあるかもしれません。
いわゆる「ランナーズハイ」というもので、ランニングをすることで脳内にエンドルフィンが分泌されるためです。
これと同じような状態が、瞑想をした時にも起こることがある実験で示されました。(#2)
(参考文献 #2)Jane L. Harte et al. The effects of running and meditation on beta-endorphin, corticotropin-releasing hormone and cortisol in plasma, and on mood. Biological Psychology: Volume 40, Issue 3, June 1995, Pages 251-265
エンドルフィンには、幸せを感じる作用や痛みを和らげる作用があります。
したがって、幸せを感じながら気持ちよく1日をスタートさせるには、朝に瞑想するのがオススメです。
朝瞑想によって、自分タイムが増える

朝に瞑想をすることは、自分のために過ごす自分タイムを増やすことにつながります。
もちろん、瞑想をしているひとりの時間とは別に、です。
あるアメリカの研究では、4日間マインドフルネス瞑想のトレーニングをすることで、注意力を維持する能力が向上する可能性があることが示されました。(#3)
(参考文献 #3)Fadel Zeidan et al. Mindfulness meditation improves cognition: Evidence of brief mental training: Consciousness and Cognition, Volume 19, Issue 2, June 2010, Pages 597-605
朝に瞑想してからいつもの家事に取り組むと、普段よりさっと済み、残りの時間を自分タイムに当てることも不可能ではありません。
朝瞑想の5つのやり方
家事と両立して、朝の瞑想を習慣化するためのやり方を5つ紹介します。
①寝ながら行う

朝目覚めたら、トイレなどを済ませてベッドで横になったまま瞑想を始めます。
寝ながらゆっくりとした深呼吸を繰り返し、鼻から全身に空気が流れ、口から空気が外に出ていく感覚に意識を向けていきます。
途中で、意識が呼吸からずれることもあるでしょう。
むしろ当然だと思って、ただ呼吸に意識を戻すことを繰り返します。
平日、時間が気になる場合は、いつもより10分ほど早めに目覚まし時計をセットするのがおすすめです。
まずは、数回の深呼吸の瞑想から始めてみましょう。
【実践】「呼吸のマインドフルネス」をRELOOKアプリより体験できます。

RELOOKアプリ>「瞑想」タブ>悩み別>マインドフルネス>マインドフルネス瞑想基礎>Day2 呼吸のマインドフルネス
アプリを使って、瞑想を習慣化させたい方はRelookのホームページを参照してください。
②椅子やカーペットに座って行う

平日に瞑想の時間をつくりにくい時や、ひとりの空間で瞑想を行いたい時には、休日、家族が起きてくる前に、リビングで瞑想するのもいいです。
椅子やカーペットの上に座って、瞑想します。
まずは、座り心地の良い状態をつくるために、必要ならばクッションやタオルを用意しましょう。
背筋を伸ばして肩を落とし、少し体を揺らしながら、リラックスできるポジションを探します。
鼻から息を吸って、口から息をゆっくり吐く深呼吸を数回続けます。
その後は自分のペースで呼吸を続けながら、力の入っている部位はないか確認し、呼吸に意識を向けていきます。
途中で考えや感情が浮かんできたことに気づいたら、また呼吸に意識を戻します。

③1日3分の朝瞑想

まずは短い時間から瞑想にチャレンジするのが、習慣化の第一歩です。
ベッドやリビングなど安心して取り組める場所で、時間に余裕のある休日の朝、3分確保して、呼吸に意識を向ける瞑想を行いましょう。
④1日5分の朝瞑想
3分の瞑想時間に慣れてきたら徐々に時間を伸ばして、5分の朝瞑想にチャレンジします。
呼吸だけに意識をする5分の瞑想が難しい場合は、ダイエットにつながる朝食を食べながらの5分瞑想を試してみるのも良いです。
ひと口ずつゆっくり噛んで、味や香り、見た目など五感をフルに使ってその時に感じたこと、考えたことに気づいていきます。
⑤1日10分の朝瞑想

さらに5分瞑想に慣れてきたら、10分瞑想にチャレンジしましょう。
例えば、自分自身に思いやりを向けるセルフコンパッションの10分瞑想。
静かな環境で目を閉じ、頭の中で自分を責める声に気づいて、その声が存在することを許していきます。
そして、友人をなだめるためにも自分に優しく接し、誰もが不完全さを備えていることを認めていきます。
また、ネガティブな感情がわき起こってきたらにとっさに反応せずに、バランスよく捉えていくようにします。
呼吸だけに意識を向ける10分、食べながらのマインドフルネス瞑想10分、さらに自分自身に思いやりを向ける10分など、瞑想のパターンを増やし、楽しみながら行うのが習慣化のポイントです。
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まとめ
家事と両立できる朝の瞑想の方法を紹介しました。
マインドフルネス瞑想は、科学的な効果が認められています。
とくに朝、まずは短い時間から始めて、慣れたら徐々に瞑想時間を長くして、楽しみながら行うと、習慣化に結びつきます。
ぜひ一度、瞑想してみてください。
※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。