最近では瞑想は、生活で生じる悩みを払拭したり頭をリフレッシュするための方法としてポピュラーになってきました。

数多くの有名企業や有名人が瞑想を使ってパフォーマンス向上に繋げている時代です。

あのスティーブ・ジョブズやイチロー選手などの一流スポーツ選手も瞑想を利用しています。

企業でいえばGoogleやFacebookなど超世界的な大企業が瞑想を研修の一環として取り入れています。

瞑想に関して、一昔前は宗教的なイメージが強かったもの、最近では仕事のパフォーマンスや日常生活をよりよくするための手段の一つとして注目を浴びています。

そんな瞑想ですが実は種類や方法がいくつかあることをご存知でしょうか?


その一つが今回ご紹介するヴィパッサナー瞑想です。

目次

ヴィパッサナー瞑想の概要



ヴィパッサナー瞑想とは?

さてあなたはヴィパッサナー瞑想と聞いてどんな瞑想法かピンとくるでしょうか?
多くの方にはあまり馴染みのない言葉でしょう。

ヴィパッサナー瞑想を一言でいえば、「ありのままをひたすら観察する瞑想法」です。


例えば座って目を閉じます。


そのままジッとしていると、だんだん雑念が湧いてきます。「これいつまで続けよう」とか「飽きてきたな」とか。


それを超えてずっと続けていると今度は体が気になってきます。


同じ姿勢を続けていると徐々に腰や首などが痛くなってきたりします。そこで「もうちょっと楽な姿勢をとりたいな…」などと思ってしまいます。


そうした心身の状態をひたすら観察し続ける自己認識の瞑想が、ヴィパッサナー瞑想です。


ヴィパッサナー瞑想において重要なこと

ヴィパッサナー瞑想において、重要なのが「追い求めない」こと。


例えば、先ほどの例で体が痛くなってきたから楽な姿勢をとりたいと思ったとします。


思うまでは悪くないのですが、そこで楽な姿勢に移ってはいけないのです。

これはとても重要です。


ヴィパッサナー瞑想の目指すところ


ヴィパッサナー瞑想の目指す所の一つは、「苦しみは自分が作り出すもの」だと知ることです。


体が痛くなってきても同じ姿勢を維持し続ける瞑想を習慣として行えば、瞑想する時間にもよりますが、1週間〜1ヶ月ほどで
痛みなどを俯瞰できるようになります。


イメージとしては痛みを他人事のように捉えられるような感じです。
そこまでいけば、もうあなたはヴィパッサナー瞑想家

ここまでをまとめておくと、ヴィパッサナー瞑想とは「ありのままを観察し続け」、それでいて「欲を追い求めない」瞑想法です。


ぜひ一度試してみてください。

他の瞑想やマインドフルネスとの違い

ヴィパッサナー瞑想について少し知ってもらったところで、ヴィパッサナー瞑想が他の瞑想とどう違うのかを見ていきましょう。

瞑想の種類をタイプ別に紹介!



さて、ではヴィパッサナー瞑想以外にはどんな瞑想法があるのでしょうか?

まず代表的な瞑想は大きく分けて3つ4つほどあります。


まず一つ目が”集中型”の瞑想です。正式には英語でFocused attention(フォーカスド・アテンション)型と言います。


これは
一つの物事にひたすら集中し続ける瞑想法です。

そしてもう一つが”観察型”の瞑想です。英語だとOpen Monitoring(オープン・モニタリング)型と言われます。


これは
身の回りのあらゆるものを観察するものです。


集中型と比べると、一つのものに集中するのではなく、
ありとあらゆるものにまんべんなく意識を向けるイメージです


お気づきかもしれませんが、今回ご紹介するヴィパッサナー瞑想はこの観察型の瞑想法です。

また別の瞑想法として超越瞑想というものがあります。


これはマントラという意味のない文字の羅列をひたすら口にすることで、不思議な感覚になりその感覚に身を委ねるような瞑想法です。


ゲシュタルト崩壊という言葉を聞いたことがありますかね?マントラを唱える感覚はあのゲシュタルト崩壊に近いと思います。

そのような感覚に浸ることで、雑念から解放されたりリラックスできたりするのです。

これらの他にもややマイナーなものとして、慈愛の瞑想なんてものもあります。優しい感情や慈愛の感情を育む瞑想です。


元々は仏教の世界で「生きとし生けるもの全てに対して慈悲の心を持つ」ためのトレーニングですが、現代社会でも有用な瞑想法として存在しています。

ここまでに挙げた集中・観察・超越・慈愛が代表的な瞑想の種類です。


どうでしょう、気になるものはありましたか?


ここからは本記事で解説するヴィパッサナー瞑想が他の瞑想とどう違うのかに焦点を当ててみたいと思います。


 ヴィパッサナー瞑想とサマタ瞑想の違いは?



さて先ほど最初に挙げた瞑想法に”集中型”と呼ばれるものがありました。


この集中型の瞑想にサマタ瞑想と呼ばれるものがあるのですが、これがよくヴィパッサナー瞑想と対にして語られます。

例えば、自分の呼吸にひたすら意識を集中するのが代表的なサマタ瞑想です


イスに座って目を閉じて深呼吸する。そして吸った息が喉を通る感覚を感じて、次にお腹が膨らむのを感じる。


それから息を吐く際にはお腹がへこんでいくのを感じ、鼻や口で息の流れを感じる。


そういった要領でひたすら呼吸に集中するのが集中型のサマタ瞑想です。

この呼吸に集中するサマタ瞑想が最も基本的で初心者向けであると言われています。


例えばヴィパッサナー瞑想のトレーニング合宿でも、まずはこの呼吸に集中するサマタ瞑想に数日取り組んでもらうのがお決まりになっています。


もしもまだ瞑想にトライしたことないという方は、この呼吸に集中するサマタ瞑想から始めてみるのがオススメです。

これに対してヴィパッサナー瞑想はやや発展的な瞑想と言われています


オススメとしてはまず呼吸に集中するサマタ瞑想をしばらく行ってみて、合わないと感じたり飽きてきたり、あるいは慣れてきてもう少し違う瞑想を試したいと思ったらヴィパッサナー瞑想を試すのが良いでしょう。


ヴィパッサナー瞑想と超越瞑想の違いは?

さてもう一つの代表的な瞑想に超越瞑想を挙げましたね。


超越瞑想は意味のない言葉(マントラ)をひたすら唱え続けるものですが、では観察型のヴィパッサナー瞑想とどう違うのでしょうか?

まず超越瞑想の特徴は、心をコントロールする必要がない点です。


サマタ瞑想やヴィパッサナー瞑想だと、ひたすら集中したり心身を観察したりと、精神的なコントロールを必要とします。


これに対して超越瞑想では心のコントロールがいらず、そのためリラックス効果が得られる事が知られています。

実際に超越瞑想時にはアルファ波と言われるリラックス時にみられる脳波がみられます。


対してサマタ瞑想やヴィパッサナー瞑想ではそれ以外の集中時にみられる脳波が観察されます。

したがって単純にリラックスしたい場合には超越瞑想の方が良いかもしれません。


反対にサマタ瞑想やヴィパッサナー瞑想では心をコントロールする力が鍛えられるため、仕事やプライベートにおいて問題を感じている場合にオススメです

 ヴィパッサナー瞑想とマインドフルネス



さて、この章の最後に瞑想に関連してよく聞く言葉である”マインドフルネス”とヴィパッサナー瞑想の関連について整理しておきたいと思います。

まず基本的には、マインドフルネスとは心身の状態の事を指します。


よくマインドフルネスとは「今、ここ」に集中している状態と言われます。


つまり「昨日はああすべきだった」とか「明日の仕事不安だな」とか、過去や将来のことに意識を囚われるのではなくて、いまこの瞬間の心身や周囲に意識が向いている状態です。

そして数々ある瞑想ではこのマインドフルネスの状態になれると言われています。
ヴィパッサナー瞑想でもやはりマインドフルネスの状態になれる、あるいはそうなれるように訓練できます。

つまりマインドフルネスとは良い精神状態のことで、瞑想はそれに至る手段であるということです。


ただ注意点としては、ある種の瞑想をマインドフルネス瞑想と呼ぶ事があります。


これはマインドフルネスの状態になれる瞑想法をまとめてマインドフルネス瞑想と呼んでいるのです。


実は先ほど挙げたサマタ瞑想やヴィパッサナー瞑想はマインドフルネス瞑想の一種です


ですのでマインドフルネス瞑想という言葉を見かけた際には、いろんな瞑想法をまとめた呼び方だな、くらいに認識していれば良いと思います。

さて、ヴィパッサナー瞑想の立ち位置が少しでもわかってきていたら嬉しいです。


ここからはそんなヴィパッサナー瞑想がどうやって誕生し、どうやって現代生活に根付いてきたかを解説します。

ヴィパッサナー瞑想の歴史

ヴィパッサナー瞑想は仏教の修行として発展してきた瞑想法です。


したがってヴィパッサナー瞑想の歴史は仏教の歴史に他なりません。


まずは仏教の歴史について、ヴィパッサナー瞑想に関わる部分をかいつまんでご紹介します。

釈迦が苦行からの解放として発明したヴィパッサナー瞑想




仏教の開祖といえば、ご存知の通りお釈迦様です。

お釈迦様と聞くと、実在しない伝説上の登場人物のように思われる方もいますが、お釈迦様は実際に存在した人物です。

お釈迦様、本名ゴータマ・シッダールタは、王子として生を受けます。それが約2600年前、場所はインドの小国であったシャーキヤでした。


シャーキヤと聞いてピンと来る方はいるでしょうか?


実はこの国名であるシャーキヤ、漢字で書くと釈迦です。


お釈迦様の釈迦はここから来ていて、「シャーキヤ族の聖人」を意味する釈迦牟尼(しゃかむに)が略されて今では釈迦と呼ばれています。

さて、話を歴史に戻して、そんな王子として生まれたお釈迦様ことシッダールタはしばらくは王になるべく英才教育を受けることとなります。


ではどうして王ではなく仏教の開祖となったのか。

そこで登場するのが有名な逸話、四門出遊(しもんしゅつゆう)です。


ある日、シッダールタはお城にある東・南・西の門を順に出てみると、まず老人に出会い、次に病人に出会い、最後に死人に出会ったそうです。


そして北門に出てみるとそこ清らかな姿をした修行僧がいました。


それをみて、生きる苦しみから解放されるために出家して修行僧への道を歩き出したと語られています。

シッダールタにまつわる話のほとんどは考古学的な研究によって少しずつ明らかにされてきましたが、それがどれだけ真実であるかはわかりません。


ある種の伝説や物語として考えるのがいいかもしれませんね。

そうこうして修行僧となったシッダールタは初め、苦しい修行を日々続けることで苦しみから解放されようとします。


しかし
苦行を続けること6年、苦行では苦しみから解放されることはないと考え苦行をやめることにしました。

さあ、ようやく本題です。では苦行の次にシッダールタは何をしたでしょうか?


そう、苦行に変わる悟りへの道としてシッダールタが行ったことこそ、ヴィパッサナー瞑想でした。

苦行をやめたシッダールタは、ではなぜ自分は老いや病気や死の恐怖に苦しむのか、それを知るために自分の心を観察する瞑想を行いました。


まさに
ヴィパッサナー瞑想の根幹である”観察”を行ったわけです。


その結果としてシッダールタは、それらの苦しみを自分の心が自ら作り出していることに気づきました。

”気づき”。

これもヴィパッサナー瞑想の重要なキーワードです。


そうして苦しみがどこから来るのか気づいたシッダールタは次第に、自分にはどうしようもない事態や苦しみは確かに存在するが、それを自然なこととして受け入れられるようになったと言われています。


いかにしてヴィパッサナー瞑想が生活に根付いたか



こうしてシッダールタによって生み出されたヴィパッサナー瞑想ですが、それからしばらく約2500年の時が経った1900年ごろまでは、仏教徒の修行法としてお寺で行われるものでした。


ではどのようにして今のように家庭でできる瞑想法として確立してきたのでしょうか?

ヴィパッサナー瞑想の第二の歴史「世俗への普及の歴史」は、1900年代のミャンマーから始まります。


釈迦の時代から、普通に生活しながら仏教を信仰する”在家(ざいけ)”と呼ばれる人たちがいたのですが、ヴィパッサナー瞑想の普及はそんな在家の人たちによってなされました。


在家でも瞑想の修行ができるようにと工夫が施されたのが現在のヴィパッサナー瞑想なのですが、これを確立したのはサヤ・テッ・ジという在家の人でした。

サヤ・テッ・ジは20代の頃にコレラ菌で子供を亡くし、その苦しみから逃れるためにレディ・サヤドーというミャンマーで今も愛される修行僧の元に弟子入りしました。


サヤ・テッ・ジはそんな師匠の元でヴィパッサナー瞑想を教わるのですが、本格的に仏教を取り組んだことがなかったサヤ・テッ・ジは仏教徒というよりも熱心な瞑想家として弟子の指導などを行いました。


これは想像ですが、サヤ・テッ・ジが本格的には仏教に足を踏み入れていなかったからこそ、今のようにヴィパッサナー瞑想が大衆向けにアレンジされていったのかもしれませんね。

さて、話はもう少し続きます。


サヤ・テッ・ジの元で瞑想法を習った弟子の一人、サヤジ・ウ・バ・キンはミャンマー政府で働きながら自分で瞑想を教えるようになった後に、ついには
ミャンマーにヴィパッサナー協会を設立します。


これが1950年のお話。
今では日本にも日本ヴィパッサナー協会が設立されています。

この協会はサティア・ナラヤン・ゴエンカという先生の教えに沿ってヴィパッサナー瞑想の合宿などを開いています。


このサティア・ナラヤン・ゴエンカは20代で実業家としての成功を収めていたやり手でした。


そんなゴエンカさんですが、ある時から偏頭痛に苦しむことになります。
その辛さをやわらげるために、先ほど登場したウ・バ・キン氏の元で瞑想を行うことになります。

ちなみにゴエンカ氏の偏頭痛はこの瞑想修行を通じて完治したそうです。


真実であるか疑わしい部分もありますが、ヴィパッサナー瞑想が痛みの緩和に効果があることは科学的にも実証されているので、あながち嘘ではないかもしれません。

以上がヴィパッサナー瞑想が誕生し普及するまでの歴史です。


ざっくりまとめると釈迦が生み出したヴィパッサナー瞑想法は、1900年以降でサヤ・テッ・ジ → ウ・バ・キン → ゴエンカの系譜によって大衆に普及していきました。


何事にも歴史あり。特に1900年以降の歴史は記録が残っていますから、サヤ・テッ・ジがどういう人だったのか〜とか、いろいろ調べて見ると発見があるかもしれませんね。

ヴィパッサナー瞑想の様々な効果をご紹介!

さて、そんな釈迦が編み出したヴィパッサナー瞑想ですが、現代においてはどういう効果を持っているのでしょうか?


ヴィパッサナー瞑想の効果はいくつも知られていますが、大まかにメンタル面での効果と身体における効果と仕事のパフォーマンスのようなスキル面での効果に分類できます。


まずは精神的な効果から見ていきましょう。

ヴィパッサナー瞑想の効果①「精神的な効果」 

ヴィパッサナー瞑想の精神的な効果は本当に様々あります。

まず人生における幸福度が上がると言われています。

少し胡散臭そうに感じますが、科学的にも実証されています。


数多くの研究がこの効果を報告していますが、例えばシドニー大学の研究グループが行なった研究では、1日にたった5分間の瞑想を10日間続けてもらうだけでこの効果がみられました。

幸福感とは、同じ状況に陥った時に「それをどう受け取るか」に左右されます。
つまりは気の持ちようなのです。


ですから、瞑想をすると幸せな事が起こる!というと嘘になりますが、「状況は変わらないけれど気持ちが変わるから幸せに感じる事が増える」と言われると少しは納得しやすくなるのではないでしょうか?

あまり感情的な反応をしなくなる

さて、ヴィパッサナー瞑想の精神的な効果として他に、「感情的な反応が少なくなる」というものがあります。


これは例えば、知り合いに悪口を言われたとしても、すぐにイラっとして悪口を返したりするのではなくて、一歩引いたところで冷静に対処できるイメージです。

このように人生を邪魔してしまう「感情的な反応」は、ヴィパッサナー瞑想によって和らげる事ができるのです。


これもまた科学的に実証済みの事実で、カナダにあるトロント大学の研究によると、ヴィパッサナー瞑想をする事でマインドフルネスが高まり、外から入ってくる嫌な情報にあまり反応しなくなったとの報告があります。


どうしてもつい感情的に反応してしまう、もっと常に冷静でありたい、などと思っている方にはヴィパッサナー瞑想が効果的かもしれません。

ヴィパッサナー瞑想の効果を裏付けるABC理論



さてここまでに挙げた精神的な効果は、幸福感を感じやすくなるだとか、感情的な反応が少なくなるだとか、
”気の持ちよう”が変わる事で得られる効果でした。
しかしこうした気持ちの問題は、なかなか信じにくいかもしれません。

とかく私たちは、目に見える体の変化はイメージしやすいものの、目に見えない気持ちの問題はどうもイメージしにくかったりします。


筋トレをしたら筋肉がつくとか体が引き締まるとかはすぐイメージできますよね。


ですが瞑想をしたら幸福感を感じやすくなるとか言われると、本当かな?と疑ってしまいやすいです。

そこで、もう少しイメージしやすくするために、心理学において有名な”ABC理論”をご紹介したいと思います。


このABC理論は、まさに何事も気の持ちようだと説明しているものです。

まずこのABC理論では全ての物事をイベント・受け止め方・感情の3つに分類します。


英語だとイベントをActivating event、受け止め方をBelief(信念)、感情をConsequence(結果)と書けるので、その頭文字をとってABC理論と呼ばれています。

そしてABC理論では、起きるイベントは自分ではコントロールしようがないと言います。


例えば通りすがりの人が急に殴りかかってきたとして、それを事前に予測して止める事ができますか?できませんよね。


もっと現実的な例だと、通勤電車が人身事故で止まってしまった。それをコントロールする事ができますか?不可能ですよね。

もしあなたがそこで感情的な反応をしてしまっているなら、例えば電車が止まってしまった場合に「鉄道会社は何やってんだ」あるいは「電車止めたやつ、他人に迷惑かけるなよ」と怒りの反応をしてしまうと、そこに幸福感は存在しません。


この場合、ABC理論で言えば、Aから直接Cにいっている事になります。
つまりイベントから直接感情の反応が起こっていて、それをコントロールする事ができません。

しかしもしも一歩立ち止まって、いや「タクシーを使えば間に合うぞ」とか、「今日は時間に余裕があるから歩いていっても間に合うし、いい運動になっていいかも」なんて思えたらどうでしょう?


怒りを覚えていた先ほどの例とはうって変わって、前向きに幸せでいられる感じがしませんか?


そこで重要なのがABCのBで、イベントと感情の間にスペースを挟みましょう、というものです。


イベント自体はコントロールできないが、「イベントをどう捉えるか」は自分でコントロールできます。


だから捉え方をコントロールする事で、同じイベントが起こっても感情的な反応から少し距離をとって、より前向きな反応がしやすくなるのです。

これが心理学のABC理論で、人生を幸せに過ごすために重要な考え方です。

ヴィパッサナー瞑想とABC理論

さて本題です。


このABC理論における「捉え方のコントロール」こそ、実はヴィパッサナー瞑想によって鍛えられる部分なのです。


そして捉え方のコントロールが上手くなる結果として、幸福感が高まったり感情的な反応が少なくなったり、上に挙げた効果が得られます。

なぜヴィパッサナー瞑想によって捉え方のコントロールが上手くなるか。
それはヴィパッサナー瞑想が
「心身の観察」「追い求めない」という特徴を持っているためです。

まず瞑想の中で常に心身の状態をじっくり観察します。
すると自分がなにをどう感じるのかが見えてきます。これがまず一つ。

そしてもう一つは、何度か同じ例を出していますが、例えばずっと同じ姿勢をとっていて体が辛くなってきたときに、楽な姿勢を追い求めない事。


追い求めずにずっとその辛さ痛さの感覚を観察していると、不思議とその感覚から距離を取れるようになります。


これは先ほどのABC理論で言う所の、AとCの間にスペースができたという事です。


ずっと同じ姿勢を取る事で体が凝り固まってくるというイベントがあり、普通はそこからすぐに痛いとか辛いという感情が出てきます。


しかしヴィパッサナー瞑想を続けていれば、
痛いあるいは辛いと感じることすらも意外とコントロールできるものなんだと気づけるようになります。

もしも楽さを追い求めてしまって、体の痛みから逃げていては恐らくこの効果は得られないでしょう。


最初はなかなか辛いものがあり、当然それを辛いと感じてしまうのですが、続けていれば徐々に辛いという感情から距離を取れるようになります。


ぜひちょっとずつでもいいですから続けてみてください。

その他の精神的な効果まとめ


ヴィパッサナー瞑想にはこれまでに挙げた意外にも様々なメンタル面の効果が知られています。


その全てを解説することはできませんが、ここで軽くリストアップしておきたいと思います。

[ヴィパッサナー瞑想の精神的な効果まとめ]
– 幸福感が上がる
– 心身の健康 (well-being)が向上する
– 感情的な反応が少なくなる
– ストレス軽減
– 抑うつ的思考の改善
– 不安感の軽減
– 思考の分散の抑制
– 自分への思いやりが増す
– マインドフルネスの獲得

ヴィパッサナー瞑想の効果②「身体的な効果」

さて、ここまでは精神的な効果をみてきました。


続いては体に関する効果を見ていきましょう。


とはいっても精神的な効果と次に紹介するスキル面での効果がメインですので、ここは簡単にお話ししようと思います。

身体的な効果としてご紹介したいのが、慢性痛の改善と睡眠の改善です。

慢性痛の改善については、先ほどお話しした「体の痛みを痛いと感じることから距離をとる」という精神的な効果から得られるものです。


痛みに対する効果は実は35年も前に研究で明らかにされていました。


アメリカで90人の慢性痛に悩む患者さんを対象に10週間の瞑想プログラムを行ったところ、慢性痛に対する不安感だけでなく実際に痛みが少なくなったことが報告されています。


このようにヴィパッサナー瞑想では体に関する効果もみられるのです。

また別の効果として、睡眠の改善の効果も知られています。


瞑想の本場であるインドの国立研究機関によると、たった2日間、ヴィパッサナー瞑想を行ってもらうだけで徐波睡眠というタイプの睡眠が増えるという結果が報告されています。


この徐波睡眠は睡眠の質を決めると言われているものです。


徐波の徐は徐行の徐ですから、ゆったりしたという意味があります。


実際に徐波睡眠ではリラックス時に生じるアルファ波よりももっとゆっくりとした脳波が検出されることが知られています。


ヴィパッサナー瞑想を行うと、そのゆったりした脳波での睡眠が増え、結果として睡眠の質が改善するということが言われています。

ただし注意したいのは、実はヴィパッサナー瞑想を集中して1日に何時間も行ってしまうと、最初の頃はむしろ寝付けなくなるという実践者の声もあります。


これはヴィパッサナー瞑想では常に幅広く注意を向けて観察を行うために、感覚が研ぎ澄まされてしまうからだという話もあります。


もちろん数日間それを続けていると先ほど説明した通りむしろ睡眠の質の向上が期待できます。

もしもまだ初心者の方で1日に数時間単位の瞑想を行おうと考えているならば、最初の数日間は寝つきにくくなることを覚悟していてください。

瞑想睡眠でもっと睡眠の質を上げよう



今お話しした睡眠に関連して、
睡眠瞑想というものが存在します。


これは寝付く際に瞑想を補助する音声ガイドを聞くことで、ゆったりとした瞑想状態になるのを助けてくれて、その結果寝つきが良くなったり睡眠の質が上がったりするものです。

この瞑想睡眠はスマホアプリのRelookでまさに試すことができます。


Relookを使ってみると、心理催眠療法士の専門家の方が監修した音声ガイドが聞こえてきます。


例えば「ゆっくりと息を吸ってください」とか「目をつむってください」とかどれも基本的な事ばかりで、難しいことは必要ありません。

Relookで行う睡眠瞑想はヴィパッサナー瞑想とは異なり、過度に集中したり観察する必要がありません。眠ることが目的ですから、リラックスした状態になれば良いのです。


もちろん自分で自由にリラックスした状態になれるのなら良いのですが、それができるなら瞑想で睡眠を改善しようとは思いませんよね。


そこでリラックスした状態になるのを助けてくれるのがこのRelookというアプリなのです。


もしあなたがもう少ししっかり眠りたいとか寝つきを良くしたいとか考えていれば、ぜひ一度Relookアプリを試してみてください。

ヴィパッサナー瞑想の効果③「スキルアップの効果」

さて、ヴィパッサナー瞑想の効果の最後に、スキルアップに関する効果を解説したいと思います。


まずヴィパッサナー瞑想の効果として理解しやすいのは観察力の向上です。


これはいいですよね。何度かご説明している通り、ヴィパッサナー瞑想は観察をする瞑想法です。


その結果として観察力が上がるというのはとても直感的にわかりやすいでしょう。

ただ観察力といっても色々ありそうなものです。


このヴィパッサナー瞑想による効果としては、
様々なものにまんべんなく注意を向けられるようになるイメージです。


その結果として例えばエアコンの音が少しおかしいとか、ちょっとした異変に気付きやすくなります。


これもまた科学的に長年実証され続けてきた効果で、やはり複数のものに注意を向けるのがうまくなることが知られています。


もしも観察力あるいは気付く力を鍛えたいと思っている方は、ヴィパッサナー瞑想を一度試されてもいいかもしれません。

仕事のパフォーマンスも上げてくれる

また別の効果としては全体的にタスクパフォーマンスが上がることが知られています。


タイのマヒドン大学の研究グループは、40人の成人を3つのグループに分けました。


一つのグループでは瞑想などを全く行わず、また別のグループではヴィパッサナー瞑想を短期的に実践してもらい、最後のグループにはヴィパッサナー瞑想を長期的に続けてもらいました。


その結果、短期/長期の両方で、ヴィパッサナー瞑想を行ったグループでは記憶力の向上や計画を立てる力、思考の柔軟性などタスクパフォーマンスが上がるという結果が得られました。


ちなみにこの効果は長期的に瞑想を行ったグループの方が顕著だったようです。

またヴィパッサナー瞑想を実際に実践している方の体験談にもそのような効果があるとの話がみられるので少し紹介します。

日々の瞑想で脳が整理され続けて行く事で脳はより効率的になります。空いたスペースを使える事で今までよりもはるかに企画力が高まっています。 次から次に先につながる企画が思いつくようになってきたのです。それも、以前まででは考えられなかったような内容のものも結構多いんです。 (中略)理性ではなく感性の声に注意深く耳を傾けされるようになったのが企画力の高さに影響しているのかもしれません。 (中略)私は瞑想をして企画力が高まってからどんどんと自分のビジネスが加速していきました。 アイデアや構想を実現化する行動力や、モチベーションが以前とは比べ物にならなくなりました。 (自己実現ラボHPより引用 https://visionary-mind.com/meditation-5/

この方は企画力をはじめとした仕事のパフォーマンスの向上を色々なところで感じているそうです。


やはり瞑想を行うことで思考がクリアになるなど、精神的な効果の影響が大きいようですね。

この他にもヴィパッサナー瞑想には本当に様々な効果が知られているのですが、今回ご紹介するのはこの辺りにしておきます。


あとはご自分で実践して確かめてみるのが良いかと思います。

ヴィパッサナー瞑想のポイント

さてここまででヴィパッサナー瞑想の特徴や効果をざっとお話ししてきました。
ここからはようやく実践的なお話をしたいと思います。


まずはヴィパッサナー瞑想を実践する上で抑えてほしいポイントをいくつかご紹介します。

[復習] 心身の観察と追い求めないこと

ここまででお話してきた中にも、ヴィパッサナー瞑想を実践する上での重要ポイントがありました。


それが、ひたすら心身を観察すること。そして欲を追い求めないことです。
心身の観察は後からもう少し詳しくお話します。

欲を追い求めない事については、簡単なやり方として”姿勢を絶対に変えない”という決まりを作ってください。


長時間やった時により強く感じますが、ずっと同じ姿勢で瞑想をしていると、どうしても体を動かしたくなってしまいます。


しかしそこをグッと我慢してください。そしてそんな時にどう感じているのかを観察してみてください。


それこそヴィパッサナー瞑想の基本であり、とても大事なポイントです。

ヴィパッサナー瞑想のやり方の共通点

さてこれまでに出ていないヴィパッサナー瞑想のポイントとして、どのやり方でも共通するポイントを挙げたいと思います。


それが「スローモーションで行う事」「ラベリング」です。一つずつ説明していきます。

まずヴィパッサナー瞑想には動きを伴うやり方も存在します。


例えばあとでご紹介する「歩く瞑想」はまさに動きを伴う瞑想法です。


しかし通常と同じ速度で歩いてはいけません。


どの動作もスローモーションで行って、1歩に10秒ほどかけてください。

なぜスローモーションなのかと言いますと、ヴィパッサナー瞑想では観察が重要だからです。


体のどこがどう動いていて、どこに力が入っているのか。そういう体の感覚に注意を向けて観察するのがヴィパッサナー瞑想の一つのやり方です。


しかしいつもと同じ速度で動いてしまうと、観察どころではありません。

実際にやってみたらわかりますが、例えば足を上げた時に太ももに力が入っているなとか、上げていない方の足でパランスを取ろうとして力が入っているなとか、様々に観察できることがあります。


しかし日頃歩いている速度でそういったことを常に考えられるでしょうか?多くの方がNoと答えるでしょう。


そのため
じっくりと感覚を味わい観察するために、スローモーションで動作することが重要になってくるのです。

もう一つのポイント「ラベリング」

そしてもう一つのポイントが「ラベリング」です。
これは観察したこと、感じたことを言葉にするというものです。

先ほどの例で言えば、足を上げた時に太ももに力が入っていることを感じたら「太ももに力が入っています」とそのまま言葉にしましょう。


声には出さなくてもいいです。頭の中で呟いても構いません。


とにかく言語化して、感じた状態に名前をつけてあげるのがこの「ラベリング」という作業です。

これはちゃんと観察するために重要であるのと、あとは雑念を湧きにくくするためのポイントでもあります。


ここでいう雑念は「今、ここ」以外のことに関する考えです。


過去に仕事でやってしまったミスや、明日のこと。あるいはよくあるのが、瞑想がいつ終わるのか、瞑想をいつまでやっていていいのかということです。

そういうことをどうしても考えてしまうので、そこで無理矢理にでも頭の中を心身の感覚のことでいっぱいにするためにもこのラベリングという作業が必要になってきます。

継続は力なり、少しずつでも続けよう

もう一つ実践する際のポイントをご紹介して最後にしましょう。
最後のポイントは「続けること」です。

1日に1時間とかやる必要はありません。まずは5分くらいで十分です。


時間が取れる方は15分とか30分くらいやってみても良いのです

が、それが重荷になってしまっては本末転倒です。
瞑想には日々の生活をリフレッシュする意味もありますから、ぜひほんの少しだけでも毎日続けてみてください。

さて、ここまで挙げたポイントをまとめておきましょう。


ヴィパッサナー瞑想を実践する上でのポイントは「心身の観察」「追い求めない」「スローモーションの動作」「ラベリング」「少しでも毎日」です。


ぜひこれを毎回意識しながら実践してみてください。

初心者もできる!ヴィパッサナー瞑想のやり方を3つご紹介

はい、ヴィパッサナー瞑想のポイントを押さえたところで、実際のやり方をみていきましょう。


今回はいつでもどこでもできる簡単なやり方を3つご紹介します。


どのやり方もほとんどスペースを必要としないため場所を選びませんし、少し効果を得るくらいなら一日5分からでも始められます。


ぜひまずは少しだけでも実践してみてください。数日続けるだけで効果が見えてくると思います。

ヴィパッサナー瞑想やり方その①「歩く瞑想」

まずご紹介する方法は、先ほど少し触れた「歩く瞑想」です。


今回ご紹介する瞑想の中で唯一動きのある方法になります。

動きがある瞑想の良い点は、動きに注目することで雑念が湧きにくいことにあります。


どうしても止まっていると何かを考えてしまいがちなのですが、動きを伴うことで体の感覚に意識が向きやすくなるため初心者の方には一番おすすめです。

では実際の手順を1ステップずつ確認しましょう。

1) 背筋を伸ばしてまっすぐ立ちます。
2) 足に意識を集中します。手や腕に注意が向く人は手を組むと良いです。体の前でも後ろでも良いです。
3) どちらでも良いので片足を上げながら「右足(または左足)を上げます」と呟きます。この時、筋肉の引き締まりや体のブレなど感じたことを同時に言葉にしていきましょう。
4) 上げた足を前の方に持っていきます。この時も「足を運びます」と言葉にしましょう。
5) 上げた足を地面に下ろしましょう。同時に「足を下ろします」と言葉にしましょう。
6) 3)~5)を逆の足で行いましょう。

これをひたすら繰り返します。


行っている間は体の感覚やその時に感じた事に注意を向けて、それらをひたすら言葉にしていきましょう。


体がブレているだとか、ちょっと疲れてきたとかなんでも良いです。

ずっとやっていると意外ときついので、ちょっとした運動にもなりますよ!

ヴィパッサナー瞑想やり方その②「立つ瞑想」

2つ目の瞑想法が「立つ瞑想」です。
これは文字通り、ただ立ち続ける、というものです。

もちろんただなんとなく立つのではありません。


立っている間に体をスキャンするようにいろんな感覚に注意を向けます。


歩く瞑想法では足への意識が中心でしたが、立つ瞑想では姿勢に関する体の全てを観察します。

では実際のやり方を見ていきましょう。

1) 背筋を伸ばしてまっすぐ立ちます。
2) まず一言「立っています」と言葉にします
3) 「手を組みます」と言葉にしながら手を組みます。体の前でも後ろでも構いません。
4) あとはひたすら体の感覚に意識を集中して、感じた事を言葉にしましょう。
5) 集中できない場合は呼吸に意識を向けて「息を吸っています」「お腹が膨らみました」とラベリングするのが再び集中するのに効果的です。
6) また何か考えてしまう場合は「雑念、雑念、雑念」と3回唱えてもう一度集中し直しましょう。

立つ瞑想は動作がないため歩く瞑想よりも雑念が湧きやすいです。


雑念が湧いてきた場合は呼吸に集中したり、「雑念、雑念、雑念」と唱えて意識を再び体に戻しましょう。

体のどこに意識を向ければわからないという方は、例えば体の下から上に向かって順に意識を向けてみるのも良いです。


足の裏が地面に接している事を感じることから始めて、徐々にふくらはぎや太もも、お尻など感覚を上に上げていくと、やり方に迷わなくて済みます。


全く場所を選ばない方法なので、どこでも簡単にできる瞑想法です。

ヴィパッサナー瞑想やり方その③「座る瞑想」

さて今回ご紹介する最後の瞑想法は「座る瞑想」です。


瞑想という座っているイメージがありますよね?代表な瞑想法の一つです。

1時間単位でやる場合にはこの座る瞑想法が一番安定するためおすすめです。


立つ瞑想も良いのですが、万が一立ちくらみなどを起こして倒れてしまうと危険です。


その点で座る瞑想は、特に貧血気味の方などでも長時間できる瞑想という事になります。


では早速やり方を見ていきましょう。

1) まず立ちます。
2) 立った状態からイスまたは地面に座ります。この時「座ります」と言葉にします。
3) 軽く目を閉じましょう。同時に「目を閉じます」と言葉にします。
4) あとは立つ瞑想と同様に、体の感覚に意識を向けて、感じた事をラベリングしましょう。

座る瞑想は、ほとんど立つ瞑想をやることが同じです。
注意点もやはり同じで、雑念が湧いてきたら呼吸に集中あるいは「雑念、雑念、雑念」と唱えましょう。
最初の方で座る動作などがありますが、ここもやはりスローモーションで行う事を忘れないようにしましょう。

また姿勢は変えない、追い求めないというポイントも忘れないでください。


あとは心の赴くまま心身をスキャンして、ひたすら観察してみてください。
「いま、ここ」に集中できるはずです。

さらにヴィパッサナー瞑想が上達するコツ

初心者の方でも簡単にできるヴィパッサナー瞑想のやり方を3つご紹介しました。


どれも簡単な方法ですが、やはりしっかりやろうと思うとなかなか難しかったりします。


どうしても雑念が湧いてしまう事も多いです。


そんな時に使えるちょっとしたコツをここでいくつかご紹介したいと思います。

タイマーを活用しよう

まず瞑想中は時間を忘れることが大切です。


日々の生活でストレスが溜まる原因は「時間に追われること」で、時間を意識してしまうと「いま、ここ」への集中が得られません。


瞑想中にも「あと何分かな」などとどうしても気になってしまいます。

そこで使って欲しいのがタイマーです。


時間をセットしておけば、時間の計測をタイマー任せにできるので自分で考える必要がなくなります。


もちろんそれでも「あと何分かな」などという雑念は湧いてくるのですが、大分マシになる場合があります。


どうしても考えてしまう場合は、それは仕方のないことですから、その時は「雑念」と唱えたり呼吸に集中して体に意識を戻したりなどして対処してください。

ヴィパッサナー瞑想の心構え

もう一つ重要なこととして「気楽にやる」というのがあります。

例えば先の例で、どうしても時間が気になってタイマーを使っているのに雑念が湧いてきてしまう、ということがあったとします。


そこで「なんでタイマーまで使ってるのに時間を気にしてしまうんだ」とか「自分はだめだ」などと考えないようにしてください。

そもそも雑念を湧きにくくするのが瞑想ですから、雑念が全くないのなら瞑想をする必要がありません。


日頃時間に追われている現代人なら時間をどうしても気にしてしまうのは仕方のないことですし、そのほかの雑念も湧いてきて当たり前の日常を送っているのが普通です。


ですから、瞑想の効果が得られなかったり、うまく集中できなかったとしても、「それをうまくできるようになるのが瞑想だ」と前向きに捉えてみてください。

ただし、瞑想法は人によって合わないものもあります。


1ヶ月くらい続けてみても合わないなと感じた場合は別の瞑想法を試すのが良いでしょう。


その際は最も基本的な呼吸に集中するサマタ瞑想か、もしくは超越瞑想がおすすめです。

イベントを利用!

さて、ここまでしても中々効果が得られなかったり続けられなかったりはよくあることです。


そういう場合にオススメしたいのが、色々なところで開かれている瞑想のイベントを利用することです。

例えば、日本ヴィパッサナー協会という団体は、10日間の瞑想合宿を開いています。


10日間連続で時間を取るのは中々難しいですが、その分専門家が指導してくださるので効果がしっかりと感じられます。


またその効果も日常で5分とかの瞑想で得られるものよりも強力です。一皮剝けるという感覚です。


ぜひ時間を取れる方は一度試してみてみて欲しいです。その後の家での瞑想も全然変わってきますよ。

また瞑想のサークルやお寺などで開かれる座禅などのイベントを利用するのも手です。


特に座禅のイベントは定期的に開かれている場合が多く、また多くの場合早朝に開かれているので仕事やプライベートがあっても参加できます。


習慣にするためにも、そうしたイベントを利用するのは一つオススメです。

ちょっとマンネリのあなたにはVR?

瞑想のやり方は基本的にいつも同じです。


それをいつも同じ場所で行なっていると、だんだんマンネリになってきて飽きを感じるかもしれません。


「自分飽きてきてるな」と感じるのも瞑想の一環として悪くないのですが、飽きてきたせいで瞑想をやめたくなってしまったら本末転倒です。

そのため、飽きてきた方にオススメしたいのが「場所を変える」こと。


ただ、瞑想はどこでもできると言っても、家以外で使いやすい場所はあまりありません。


そこでオススメしたいのが、VRの活用です。 VRのアプリには、リラックスできる風景や音の中で、ガイド音声付きで瞑想をできるアプリなどがあります。(例 : https://www.oculus.com/experiences/go/929143807179080/)

音声がいらない人は、風景だけのアプリを使ってもいいかもしれません。(例 : https://www.oculus.com/experiences/go/section/167960977350570/

瞑想を続けにくいなと感じる人はVRなどちょっとしたスパイスを加えてみてはどうでしょう。

日常で使えるカンタンヴィパッサナー

さて、ヴィパッサナー瞑想は、時間と場所を選ばない非常に簡単な瞑想法ながら、観察力や集中力など日常生活に役立つ効果がたくさんあります。


そこで、どんな時にヴィパッサナー瞑想が役にたつか、実際のシチュエーションをいくつか上げてみたいと思います。

不安や悩みが絶えない、そんな時にはヴィパッサナー

日々生活しているといろんな不安や悩みが出てきますよね。


仕事がうまくいかない、旦那が家事をやってくれない、育児が大変などなど。
そうして日々の生活に疲れてきた人にこそ、ヴィパッサナー瞑想を試してみて欲しいのです。

ヴィパッサナー瞑想では「いま、ここ」に集中することで、そういった悩みから一旦離れることができます。


いつもと同じ場所にいるのに、いま抱いている不安や悩みから距離を取ることができるのです。


またヴィパッサナー瞑想には不安を和らげる効果が知られています。

是非とも悩みが尽きない、不安が多いという方は試してみてください。

やることが多くて時間に追われる、そんな時にもヴィパッサナー

現代人は本当にやることが多いです。仕事一つとってもそうです。


そうなると毎日あれをやらなきゃこれをやらなきゃと、そう考えているだけで精神的に疲れが溜まってきます。


それが極限まで行くとうつ病などになってしまうので、日々の生活でそうした疲れを溜めないことがとても重要です。

そこで「やるべきこと」で頭がいっぱいになっている人にこそオススメしたいのがヴィパッサナー瞑想です。


これもまた同じ理由で、「いま、ここ」に集中することで、一旦「やるべきこと」から離れることができ、頭をリフレッシュすることができます。
また今回ご紹介した通り、

ヴィパッサナー瞑想には仕事のパフォーマンスをあげる効果もありますから、「やるべきこと」が多い人にこそ、それらを効率よくさばくためにヴィパッサナー瞑想を実践してみて欲しいと思います。

ヴィパッサナー瞑想を体験してみて

さて、ここまででヴィパッサナー瞑想の一般的なお話はほぼ全てできました。


最後に、実際にヴィパッサナー瞑想を実践してみてどうなのか、という実体験をご紹介したいと思います。


これまでにお話したことは科学的な研究や色々な方の体験談に裏付けられたものですが、最後は筆者の”
生の声”に焦点を当ててみたいと思います。

寝つきがよくなり早寝早起きになった 

ヴィパッサナー瞑想を試してみて1週間ほどしてまず気づいたのが寝つきがよくなったこと!


そのおかげで早寝早起きになり、1日で使える時間が増えました。


私はもともと寝つきが非常に悪く1, 2時間眠れないこともざらにありました。


枕を変えてみたり、トゥルースリーパーというややお高めのマットレスを買ってみたりしましたが、中々改善しませんでした。


ずっと問題だと思っていたこの睡眠の問題が解決したのはとても嬉しかったです。


ぜひ同じような悩みを感じる方は、試してみてもらいたいと個人的には思います。

頭がスッキリ、脳の疲れが軽くなった


私は常に頭を使う仕事をしています。


常にデスクワークで、考えるのが仕事のようなものです。


そのためたとえ定時で帰ったとしても脳が疲れているなという感覚が常にあり、眼精疲労があったり、つい面倒臭いと考えて行動できなかったりしていました。

それが、毎日夜にほんの数分だけヴィパッサナー瞑想を実践するようにしたところ、これまた1週間ほど経ってからなんか頭が楽だなと感じるようになりました。


どうも日々の疲れを一旦リセットできていたり、普段の疲れが溜まりにくくなっているような感覚があります。


個人的な感覚なので、他の方にも同じような効果が得られるのかはわかりませんが、しかし他の方の体験談をみていても同じように感じている方は結構います。


頭をスッキリさせたいという方には効果的かもしれません。

さいごに

今回は「ヴィパッサナー瞑想とは」から始まって歴史・効果・やり方とヴィパッサナー瞑想の様々な側面をみてきました。


どうでしょうか、ヴィパッサナー瞑想のことを大体わかっていただけたのではないでしょうか?


これでヴィパッサナー瞑想やってみたいな等と思ってもらえていたら嬉しいです。

本当にもはや瞑想はスピリチュアルなものではなくて、現代人の生活をよりよくしてくれると一つのソリューションです。


どこででも5分程度でできて、これだけ様々な効果が得られる方法は他にそうそうありませんから、是非とも一度試してみて、自分に合うかどうかだけでもチェックしてもらえたら良いのではないかと思います。


もっと瞑想を身近にしていきましょう!

※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。