目次
一番オススメの瞑想のやり方
まずはこの記事の結論として、何が一番オススメの瞑想法なのかご紹介します。
それはズバリ、座る瞑想です。
子の瞑想法の一番のポイントはなんといってもどこでもできることです。座ったまま呼吸に意識を向けて、息の流れやお腹の膨らみを感じましょう。
いまこの瞬間の心身に注意を向けるのがポイントです。
より具体的に、いまこの瞬間に注目するってどういうことか、また座る瞑想の詳しいやり方などをこの記事でご説明したいと思います。
瞑想とは
あなたは瞑想と聞いてどんな印象を受けるでしょうか?少し前までは瞑想と聞くとスピリチュアルな印象があったり、あるいは宗教をイメージさせたりしていました。
しかし近年では瞑想は私たちの生活に役立つツールとして使われるようになってきました。
瞑想によって頭をスッキリさせることができたり、リフレッシュすることができたり、ひいては仕事のパフォーマンスを上げる事ができたりと、様々な効果が長年知られていました。
そんなたくさんのメリットのある瞑想が人々の生活に入ってきた背景の一つには、Googleなどの有名企業やイチローなどの有名人がこの瞑想を導入した事があります。
有名人や有名企業がこぞって瞑想を行うようになった事で、それを知った一般の方々も瞑想を取り入れ始めているのです。
この記事では瞑想の効果ややり方などを詳しくご紹介しますが、まずはざっくりと瞑想の雰囲気を掴んでもらいたいと思います。
ざっくりと「瞑想とは」
まず「瞑想とは何か」をざっくり表すと「”いま、ここ”に集中するもの」です。集中についてはよくわかりますが、急に「いま、ここ」と言われてもあまりピンと来ませんよね。
「いま、ここ」に集中するとは文字通り、いまこの瞬間に集中するということです。
普段私たちは、多くの時間を「いま、ここ」以外のことを考えて過ごしています。
「明日の仕事めんどくさいな」とか「今日の夜のご飯は何にしよう」など、頭の中で考えていたりしますよね。
では今の心と体の状態に注意が向いていたり、あるいは何かに没頭できている時間ってどのくらいあるでしょうか?
そういった集中の状態になることこそ瞑想の目的なのです。
瞑想の何がいいの?
たった今ご説明した通り、瞑想とは簡単に言えば「余計なことを忘れて今を楽しもう」みたいなイメージです。
個人的な考えでは、多くの人がお酒を飲んで皆でワイワイしたりするのは、まさにこの余計なことを忘れて「いま、ここ」に集中できるからなのだと思います。
ただこれって頻繁に行うのは難しいですよね?
毎日お酒を飲んでワイワイするには、友達と予定を合わせたりしければいけませんし、あと出費がかさみます。
またお酒でなくとも、例えばスポーツなどでも余計なことを忘れることはできると思いますが、なかなか運動やスポーツを始めるのは一歩を踏み出せない人もいます。また時間やお金もかかりますしね。
では瞑想はどうでしょう?
そう、瞑想は自分の体さえあればどこでもできます!
お金も全くかかりません。
詳しいやり方や効果は後でご紹介しますが、例えばイスに座るだけでできたりします。
家で簡単にできちゃうんです!
また、簡単にできるものなら効果が薄いんじゃないかとか、長時間やる必要があるんじゃないかというと、そんなこともありません。
例えば中国の研究グループによると、15分の瞑想を1週間続けてもらうだけで、感情のコントロールが上手くなったという研究結果があります。
後ほどご説明しますが、実は瞑想は1日5分を続けるだけで様々な効果があります。
この簡単かつ効果的なところこそ瞑想の良さであり、各国の有名人が瞑想を取り入れる理由なのでしょうね。
瞑想の効果って?
瞑想について知ってもらったところで、では瞑想にはどんな効果があるのかをご紹介します。
といっても瞑想の効果は非常に多く知られていて全てを解説することはできませんので、いくつかに焦点を絞ってご説明します。
瞑想の効果①感情のコントロールが上手くなる
まずお伝えしたい効果として「感情のコントロールが上手くなる」というものがあります。
これは先ほども少し例として挙げましたね。
これは例えば、仕事で嫌になったり、子育てで子供がわがまま言ってムカつくなどといった時に感情的な反応をしにくくなるのです。
人間誰しもカッとなって怒鳴ってしまったり、あるいは完全に相手の話を聞くのをやめてしまったりしますよね。
瞑想の効果の一つとして、冷静さを保ちやすくなりそういった「ついやってしまった」ということが少なくなります。
この効果に関する科学的な研究せいかは先ほど一つご紹介しましたが、別のものとしてはカナダのトロント大学の研究成果があります。
それによると、瞑想を行なった人とそうでない人に、例えば嫌悪感を抱かせるような画像を見せた時の突発的な反応を調べると、瞑想を行なった人はこの感情的な反応が少なかったそうです。
いつもついつい感情的になってしまう、という方に瞑想をオススメしたいです。
瞑想の効果② ストレス軽減
また別の瞑想の効果として、ストレスが和らぐ効果が知られています。
これは瞑想の基本である「いま、ここ」に集中することから得られる効果です。
例えば会社で嫌なことがあったりプライベートで悲しいことがあったりした場合に、ついその気持ちを引きずってしまうことってありますよね。
しばらくは仕事にも身が入らなかったり、常に嫌な気持ちが頭の中でグルグルしていたりするものですが、こういうことがあると当然ストレスの原因になってしまったりします。
そういった場合に、瞑想を行なっていると毎日「いま、ここ」に集中することでリフレッシュできるのが、ストレス軽減に繋がる理由の一つです。
ストレスは現代人の大きな悩みの一つですから、瞑想でその悩みを解消できたら本当にありがたいですよね。
普段疲れている方こそぜひ瞑想を試してみてください。
瞑想の効果③ 幸福度が上がる
また瞑想の効果として大きなものに普段の幸福度が上がるというものがあります。
要は普段の生活で幸せに感じることが増えて、ハッピーに過ごしやすくなるということです。
幸せに感じやすくなる理由にはいろんなことが挙げられますが、先ほどご紹介した「感情のコントロールが上手くなる」とか「ストレス軽減」もその理由の一つだと考えられています。
これまた科学的な研究によって根拠が得られている効果です。
いくつもの研究が幸福度に関する効果を調べていますが、その一つがシドニー大学の研究です。
その研究によると1日5分の瞑想を10日間続けるだけで、幸福度が上がるという効果がみられました。
幸せに感じるかどうかは、自分のいる状況を”どう感じるか”に左右されます。
例えば会社に行った時に財布を忘れてしまったとします。そんな時にあなたはどういう気持ちになりますか?
あまりいい気分にはならないのではないでしょうか?
お昼ご飯が買えないと思って落ち込んだりイラついたり、なんで忘れたんだと自分を責めたり、、、
でもそれって実は考え方次第です。
余計なものを買わなくていいから節約になるなとか、他人に喋るネタになるなとか考えたらちょっと良い気分になれます。
あるいは実際に瞑想をしている私も経験がありますが、こういう失敗をした時に「やらかしたー(笑)」と笑って楽しい気分になれば、決してマイナスなことばかりじゃないですよね。
そのように”どう感じるか”をコントロールしやすくなることで幸せに感じる機会が増えることが瞑想の大きな効果の一つです。
人生をハッピーなものにしたくない人はいないでしょうから、その意味で瞑想は万人にオススメできる素晴らしいものです。
瞑想の効果④ 仕事のパフォーマンス向上
ここまでは瞑想がメンタルに与える影響をご紹介してきましたが、瞑想の効果はそれだけではありません。
実は瞑想を行うことで仕事のパフォーマンスが上がる効果が知られています。
単純に仕事が効率よく行えることもありますし、また集中力が上がったり記憶力が上がったりと具体的なスキルアップの効果が得られることも知られています。
だからこそ、アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズやマイクロソフトを作ったビル・ゲイツが瞑想を取り入れているんですね。
Googleなどの会社でも取り入れられていたりしますから、会社のお昼休みとかに瞑想を習慣にしても面白いかもしれませんね。
初心者にオススメな瞑想の方法
さてここまでで瞑想の効果のうちいくつかを知ってもらいました。興味を持ってもらえたでしょうか?
ではここからは実際に瞑想を行う方法をご紹介してみようと思います。
瞑想で効果を実感するコツ
瞑想のやり方を見る前に、瞑想を行うコツを少しご紹介したいと思います。
まず瞑想の効果を実感するには、「ちょっとずつでも続けること」が大事です。
なんでもそうですが、続けていないと効果を実感できませんよね。
ダイエットも1日だけ食事制限しても全然体重は減らないですし、筋トレも1日だけじゃ何も変わりません。
瞑想もやはり同じで、最低でも1週間とか1ヶ月くらいは続けてみた方がより効果を実感しやすくなります。
ただダイエットや筋トレは1回1回がなかなか大変だったりしますが、瞑想の場合は1日5分あるいは時間が取れない時は1日1分でもできますから、比較的続けやすいものだと思います。
またもう1つのコツは「焦らないこと」です。
例えば先ほど1週間くらいは続けて欲しいと言いましたが、1週間経っても効果が出ないこともあります。
そういう時に「もう効果はない」と諦めたりするのは勿体無いです。
また反対に1週間も続けられなかった場合に「なんでこんな簡単なことも続けられないのか」と自分を少し責めてしまったりする人もいますが、それはタブーです。
焦らずに、毎日でなく出来る日だけでも長い目で見て続けていくのが、瞑想の効果を実感するちょっとしたコツです。
ちょっと頭の片隅に置いておいてください。
基本的な瞑想の方法① 座る瞑想
さてここからは具体的な瞑想法を一つずつご紹介します。
まず1つ目は座った状態で行う瞑想です。
やり方は簡単で次の2つのステップだけです。
– 座って目を閉じます。
– 呼吸に意識を向けて、呼吸の循環を感じます。
やり方はこの2つだけです。
大事なのは呼吸に意識を向ける点で、例えば息を吸った時に喉のなかに息が通っていることを感じたり、呼吸に合わせてお腹が上下するところに注目したりするのが一つのポイントです。
もしも瞑想の途中で何か考えてしまうことがあれば、意識的に呼吸に集中し直したり、「雑念」と口に出すか頭の中で言葉にすると意識を戻しやすかったりします。
瞑想の時間は特に気にすることなく、1分から数十分まで、続けやすい時間設定をしてもらえたら良いんじゃないかと思います。
基本的な瞑想の方法② 寝たまま瞑想
さてもう一つは寝たまま行う瞑想です。
これはやり方は座る瞑想と同じで、同じことを寝たまま行うだけです。
念のためやり方を書いておきましょう。
– 寝転がって体の力を抜きます。
– 呼吸に意識を向けて、呼吸の循環を感じます。
はい、これだけです。
寝ることの利点は、全身の力を抜けるというのと、寝ていると自然と腹式呼吸になるのでお腹の動きを感じやすいのがあります。
体も楽な状態でできますから、時間の取れる方は10分前後くらいやってみてもいいかもしません。
また、寝たまま瞑想をすることでそのまま気持ちよく眠りにつくこともできます。
アプリの”Relook”はまさにその気持ちよく眠りにつくための補助をしてくれるものです。
寝転がった状態になってこのRelookを使ってもらうと睡眠を誘導してくれる音声ガイドが出てきます。
その音声ガイドを聞くことで自然と瞑想のような状態になり、眠りに入りやすくなります。
先ほどご紹介した寝たまま瞑想との相性も良くて、寝る前に寝たまま瞑想を行ってからこのRelookを使ってそのまま眠りに入るなんてすると習慣にしやすいかもしれませんね。
瞑想のやり方〜応用〜 歩く瞑想法 食べる瞑想法
さてここまでは本当に基本的な瞑想法をご紹介しました。
ここからは少し変わりダネの瞑想法として「歩く瞑想」と「食べる瞑想」をご紹介します。
まず歩く瞑想ですが、これは歩いているその動きに集中する瞑想法です。
まずやり方を見てみましょう。
– 立って姿勢を正します。
– 歩き始めます。
– 歩いているときに足の動きや姿勢を支えている背骨など、体の状態に意識を向けます。
やり方は簡単にいうと以上です。
これを聞いて普段外を歩く時にやってみようと思われた方もいるかもしれませんが、最初のうちはオススメできません。
なぜかというと、歩く動きに集中するには「動きをゆっくりにする」必要があるからです。
この歩く瞑想で動きに集中する時には、例えば足が持ち上がった時に太ももの筋肉に力が入っているなとか、いま足の裏で地面からの反発を感じたなどと一挙一動に注目する必要があります。
それを普段歩いているスピードで行うのはとても難しいです。
ただし普段歩いている時にやってみても、何もしないよりは「いま、ここ」に集中しやすいはずですので、幾らかの効果は期待できるかもしれません。
是非試してみて、その効果のほどを教えてください。
ただ初心者の方にオススメの方法としては、歩く瞑想は家の中などゆっくりと動ける場所で行うのがいいんじゃないかと思います。
さて続いて「食べる瞑想」をご紹介します。
この食べる瞑想は食事の時にひたすらその食事に意識を向けるというのがそのやり方です。
まずはやり方を見てみましょう。
– 目の前の食べ物をまずはじっくり観察します。気づいた事感じた事に注目しましょう。
– 実際にものを食べましょう。
– 食べている最中にも、色々なことを感じましょう。唾液が出ていたり食感だったり、色々感じられることはあるはずです。
– 口に入れたものは、できるだけたくさん噛んでから飲み込みましょう。
全ての瞑想に共通しますが、瞑想の最中に感じたことにひたすら意識を向けるのが大切です。
この食べる瞑想でも、口に入れたものや、口に入れる前の目で見た状態をひたすら感じることが重要です。
ちなみに感じたものを言葉にすると、雑念が湧きにくかったりします。
口に出さなくても、頭の中で呟くだけでも大丈夫です。
これまた全ての瞑想に共通するものですので、ぜひお試しください。
いまから実践できる瞑想の方法 1分瞑想法
色々なやり方をみてもらったところで、いまこの瞬間に1分でできる瞑想法をご紹介します。
といってもやることは先ほどご紹介した「座る瞑想」です。
この座る瞑想を1分間やってみましょう。
改めてやり方をご紹介しますが、先ほどよりも少し詳しい情報を追加したいと思います。
– まずは座ります。椅子でも地面でもどちらでも構いません。
– 背筋を伸ばします。この時背筋が伸びる感覚を意識しましょう。
– 目を閉じます。ぎゅっと目をつぶるのではなく、軽く閉じるくらいです。
– この状態で息を吸いましょう。
– 喉のあたりから胸の方へ息が流れていく感覚に意識を向けましょう。この時「息を吸っています」と口に出すか頭の中で呟くのも良いです。
– 息を吸った時にお腹が膨らむのを感じましょう。これまた「お腹が膨らみました」と言葉にするのも効果的です。
– 続いて息を吐きましょう。この時も「息を吐きます」と言葉にしても良いです。
– お腹がへこんだり、鼻のあたりを息が通過する感じをしっかり感じましょう。感じたことはやはり言葉にしてもOKです。
これを1分間続けましょう。
いまパソコンやスマホなどでこの記事を見ていただいているかと思いますが、その状態のままで構いません。スマホを持っていたらポケットにしまうかそばに置いておいてください。
座って目を閉じ、ゆっくり呼吸をして、その呼吸に意識を集中させましょう。
座る場所がなければ立ったままでも構いません。
はい、では実際にやってみてください。
1分後にまたお会いしましょう。
どうでしたでしょうか?
もちろん1分で劇的な効果は全くでませんが、簡単にできませんでしたか?
意外と集中するのは難しかったりしますが、それは慣れていないのですから当たり前です。大丈夫です。
毎日続けていくと次第に上手になっていくので、その過程も楽しんでもらえればと思います。
ぜひこの1分瞑想だけでも続けてもらえると嬉しいです。
コラム:瞑想とマインドフルネスの違い
さてこの辺でちょっと休憩がてら小ネタを紹介しましょう。
瞑想について調べると必ずでてくる言葉に”マインドフルネス”があります。
じゃあマインドフルネスと瞑想ってどういう関係なの?と分からない人も結構いるかと思うので少しご説明します。
まずマインドフルネスは心の状態を表します。
どういう心の状態かというと、何回も登場しているように「いま、ここ」に集中している状態のことを言います。
つまり余計なことを考えていない、自分の心身や目の前のものにしっかり意識が向いている状態のことをマインドフルネス (mindfullness)と呼びます。
では瞑想とどういう関係かというと、最初の方でご説明した通り、「瞑想を行うことでこのマインドフルネスの状態になりやすくなる」というのが答えです。
瞑想とはある種の行動ですよね。「いま、ここ」に集中しようとしている行動です。
そしてまさにその「いま、ここ」に集中できている状態がマインドフルネスということです。
お分りいただけたでしょうか?
ちなみに実はマインドフルネス瞑想という名前もあって余計混乱を招きやすいのですが、これはマインドフルネスを目指す瞑想の総称です。
今回ご紹介している瞑想法は全てこのマインドフルネス瞑想に分類されます。
マインドフルネス瞑想以外ですと、例えば全てものに慈愛の心を持とうとする慈愛の瞑想などがあります。これは「いま、ここ」に集中するのではなくて、感謝の気持ちや慈しみの気持ちを持とうとするような瞑想法ですので、マインドフルネス瞑想にははいりません。
はい、ちょっとしたお話にお付き合いいただいてありがとうございます。
ではまた本題のお話に戻りましょう。
意外と多い!瞑想の種類
ここまででいくつか瞑想の効果や方法をみてきました。
実は今回ご紹介した瞑想のやり方はほんの一部です。
実際はもっとたくさんの種類の瞑想の種類が存在していて、それぞれの種類にいくつもやり方が存在します。
この記事の最後として、瞑想の種類をいくつかご紹介してみたいと思います。
自分にはどの瞑想法が合っているかなとか、ちょっと変わった瞑想法を試してみたいといった感じで楽しんでもらえればと思います。
色々な瞑想法①:ヴィパッサナー瞑想
まずご紹介したいのはヴィパッサナー瞑想という種類の瞑想です。
なんか聞き慣れない言葉がでてきましたね。
瞑想は基本的に仏教に由来するものが多いので、こういうカタカナの変な名前がでてきたりします。
このヴィパッサナー瞑想の由来ですが、仏教の世界で使われるパーリ語という言語で「観察」を意味するヴィパッサナーという言葉がその由来です。
まさにこのヴィパッサナー瞑想は「ひたすら観察する」瞑想法です。
何を観察するかと言いますと、いま感じている心身の状態や目の前の環境などです。
先ほど座る瞑想で紹介した「呼吸を感じる」というのもまた観察の一つです。
ただ座る瞑想とは違って、集中するのは呼吸だけではありません。
もっといろんな、その時感じたことをどんどん観察していきます。
座った状態で、腰が痛いと感じたらそこに集中、肩に力が入っているなと感じたらそこに集中、そして肩の力を抜きその感覚にも集中。といった具合に、観察する対象が自分の注意と共に移り変わっていくのがこのヴィパッサナー瞑想です。
今回ご紹介した座る瞑想や寝たまま瞑想などとほぼ同じ要領で、意識の向け方を変えるだけでできますので、一つのものに集中するよりもいろんなものに集中する方が良いという方はこのヴィパッサナー瞑想がオススメです。
色々な瞑想法②:サマタ瞑想
このヴィパッサナー瞑想とよく比較されるのがサマタ瞑想という種類です。
実は元々の由来である仏教の世界ではこのサマタ瞑想をやってからヴィパッサナー瞑想に移るのが修行のコースでした。
つまりサマタ瞑想はヴィパッサナー瞑想よりも初歩的な、初心者向けの瞑想法ということになりますね。
ではサマタ瞑想とはどういう瞑想かと言いますと、実はこれすでにご紹介しています。
そう、呼吸に集中する瞑想が実は代表的なサマタ瞑想なのです。
座る瞑想や寝たまま瞑想はまさにこのサマタ瞑想の一種だということですね。
このサマタ瞑想は初心者向けでかつ簡単なものですので、まずはここから始めるのがオススメです。
色々な瞑想法③:超越瞑想
さて、もう一つ有名な瞑想法として超越瞑想なるものが存在します。
何やら怪しげな名前ですね。超越だそうです。
この超越瞑想とは、マントラと呼ばれる意味を持たない文字の羅列をひたすら口に出し続けることで、ゲシュタルト崩壊のような不思議な感覚に包まれるものです。
この不思議な感覚が普段の生活では味わえない特殊なものなので、超越という名前が付いているんですね。
この超越瞑想がサマタ瞑想やヴィパッサナー瞑想と違う大きなポイントは、意識をコントロールする必要がないことです。
ただ文字を言葉にするだけで良いんです。
意識をコントロールする必要がないのはとても大きなポイントで、実はこの超越瞑想にはリラックス効果が知られています。
サマタ瞑想やヴィパッサナー瞑想にもリラックスの効果は知られているのですが、超越瞑想の場合は唯一、リラックスしているときに生じる脳波のアルファ波が出ることが知られています。
ですので、サマタ瞑想などを試してみて、どうしても集中するのが難しいということがあれば、この超越瞑想を試してみるのが良いかもしれません。
もっと瞑想を知りたい方のために
ここまでで瞑想のいろんな特徴をご紹介しましたが、まだもっと瞑想について知りたいと思った方もいると思います。
そんな方には、他の記事を読んでいただくのはもちろんのこと、瞑想の合宿も合わせてオススメしたいです。
有名な瞑想合宿として日本ヴィパッサナー協会が開いている合宿があります。
こちらは10日間の間、呼吸に集中するサマタ瞑想から始まってヴィパッサナー瞑想をやってもらい、その効果を実感してもらうコースとなっています。
合宿中は普段から瞑想をされている専門家の方々がコーチとしてついてくださるので、何か質問があればすぐに答えをもらえるものになっています。
なかなか10日間も時間を確保するのは難しいですが、ぜひ一度時間をとって参加されてみてはどうでしょう。
さいごに
今回は瞑想の全体的な紹介をしました。
少し前まではスピリチュアルな印象や宗教的なイメージを持たれていた瞑想ですが、現代社会ではすでに日常生活に根ざしたものとなっています。
今回は瞑想の効果の一端をご紹介しましたが、本当にご紹介しきれないくらい私たちの日常生活をよりよくしてくれる効果がたくさんあります。
本当に場所もお金も必要ありませんから、1日1分でも5分でもまずはお試しいただいて、効果があるかどうかを確かめてもらえたらと思います。
色々と忙しい現代社会だからこそ、ますます瞑想のニーズは高まっていくはずです。
まずはあなたがその先駆けとして、いずれは周りに瞑想を紹介してできるようになってみてはどうでしょうか?
※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。