瞑想を始められた方は「瞑想って実際にはなかなか集中できない」と思うことはないでしょうか?
「瞑想をしていてもなかなか集中できない…」
「瞑想ってほかにもやり方ないかな?」
「音を聞きながら瞑想ができたらいいな」
と思うことはありませんか?
そんな方におすすめなのが「音の瞑想」です。
「音で瞑想なんてどうやってするの?」
「音で瞑想ってどんな効果があるの?」
「音で瞑想すると何がいいの?」
という方にわかりやすく解説していきます。
目次
「音で瞑想」とは?
通常の瞑想のほかに「音の瞑想」というものがあります。音で瞑想することにより、より集中しやすく、よりリラックスしてできます。では具体的にどんなものか解説してきます。
音をどういう風に使うのか?
「音で瞑想」はどんな風にするのでしょうか?瞑想に使う音は、日常生活の中で聞こえてくる自然音や人工音、あるいは音のツールを使っていただいても構いません。聞こえてくる音に集中し、雑念が生まれたら意識を音に戻し、音に集中するという繰り返しです。
最初は1つの音に意識を向けます。そして、慣れてきたら1つの音だけでなく、聞こえてくる音全体に意識を向けていきます。そしてそれを観察します。
例えば、雨が降っていたら、まずは雨が落ちる音に集中して、その後、音全体に意識を向けます。
雨が落ちる音だけでなく、カエルの鳴く声、車の通る音、風が葉を揺らす音などさまざまな音全体に意識を向け、観察します。
注意点は、音を聞くことでさまざまな記憶がよみがえってきたり、考えが浮かんだりしても、記憶や思考に気づき、意識を音に戻すということです。音をもとにいろいろなものが頭の中で連想されても、「あぁ今こんなことが浮かんだな」「こんなことが思い出されたな」という感じで、淡々とそれを受け止めます。
そして、意識を音に戻し、また頭の中に浮かんでも音に意識を戻すという繰り返しをしていきます。
通常の瞑想との違い
通常の瞑想との違いは、「通常の瞑想」が呼吸に集中するのに対して、「音の瞑想」が音に集中するという点にあります。ほとんどの瞑想では目を閉じて行うため、目から情報が入って気が散るということはありません。しかし通常の瞑想では、完全に聴覚をシャットダウンするわけではなく、慣れていないうちは周りからの雑音によって集中が途切れてしまいやすいです。一方、音を使ってする瞑想では利用する音以外の音が聞こえてくることは無くなるので、より集中しやすくなるといえるでしょう。
音で瞑想することの利点
音で瞑想することの利点は、どんなところにあるのでしょうか?次の3つになります。- 集中しやすい
- 環境に左右されない
- ツールをうまく活用できる
①集中しやすい
音の瞑想は、比較的集中しやすいです。
座ってする瞑想や歩く瞑想、寝たままする瞑想などでは、自分の感覚に意識を向けます。それだけに、ふと自分の身体に生じるかゆみや痛みなどにも反応してしまうということもあるのかもしれません。
普段、当たり前にある自分の感覚には、なかなか意識を向けにくいという方もいると思います。
しかし、音の瞑想は、まず外からくる音という刺激に意識を向けるので、自分の感覚や思考から意識が離れやすくなり、瞑想中に生じる痛みなどの感覚や雑念といったものにとらわれにくくなりやすいとされます。
②環境に左右されない
また環境に左右されないというのも大きな利点です。通常の瞑想ですと、なるべく静かな場所を使って自分の感覚に意識を向けますが、音の瞑想は少々騒がしい場所であってもできます。アプリなど音のツールを使って、スマホなどの音源を通してイヤホンから音を聴いて瞑想するということもできるからです。
③ツールをうまく活用できる
さらに、音の瞑想をするためのツールも活用できます。音の瞑想をするためのYouTube動画やスマホのアプリ、CDもあります。「周りの音がうるさくて集中できない」という方には、こういった音源のツールを使って瞑想を実践するといいでしょう。
音で実践する瞑想法
では、実際に音を使って瞑想をしてみましょう。具体的な音の瞑想法をご紹介します。
瞑想のやり方は次の3つの手順です。
- 楽な姿勢になる
- 音に集中する
- 心が落ち着いていくのを感じる
①楽な姿勢になる
まず、楽な姿勢になります。イスに座っても、あぐらをかいても、あるいは横になってもOKです。自分が一番リラックスできる姿勢にしましょう。音源ツールを使う場合は、音を再生します。
②音に集中する
聞こえてくる音に意識を集中します。最初は、1種類の音に意識を向けて、思考が生まれても、1つの音に意識を戻します。そこからだんだんと全体の音に意識を向けていきます。
③心が落ち着いていくのを感じる
音に集中していくうちに、心が落ち着いていくのを感じましょう。音全体に意識を向けながら、音を聴いている自分、音に意識を向けている自分、音は聞こえているのに心が静かになっている自分を感じるのではないでしょうか。その状態を観察します。
音で実践する瞑想法は、通常の瞑想のなかで、前後や途中などに取り入れてもいいと思います。朝は音の瞑想にして、夜は通常の瞑想にするという方法もいいでしょう。
瞑想に使えるオススメ音声
音の瞑想に使えるオススメの音声を3つご紹介します。
- YouTubeの音声
- スマホのアプリRelookの音声
- 安定打坐法の音声
それぞれの音声を活用される際には、スマホはなるべく消音モードにして、SNSなど他の情報の通知音が聞こえない状態で瞑想に集中しやすくしましょう。
あなたにとって最もリラックスしやすい音声を選んで実践してみてください。
①Youtubeの音声
YouTubeの音声を活用することで、音の瞑想をすることもできます。
オススメはこちら。
YouTube「癒しの音吉直堂」チャンネルによる
”【10分間瞑想】心が落ち着く神秘的な音!作業 睡眠 読書 瞑想 ヨガ 勉強用BGM マインドフルネス瞑想”
https://www.youtube.com/watch?v=e6L26Ox4gbg
まるで森の中にいるかのようなせせらぎのような水の音が流れます。音を聴いているだけでリラックスしやすくなり、瞑想モードに入りやすいかもしれません。
また、視聴時間が「10分間」なので、「今から10分瞑想しよう」という方にもタイマー代わりにもなります。気分転換にもオススメのYouTubeです。
②Relookの音声
スマホのアプリRelookは、「マインドフルネス瞑想で睡眠導入・自律神経を整える」ことを目的とした瞑想導入ツールです。スマホは、Google store、Apple storeのいずれにも対応しています。
アプリをダウンロードしていただくと、下部のメニューに「睡眠」「瞑想」「サウンド」があり、「サウンド」を選ぶと、さまざまな種類のサウンドが出てきます。サウンドの種類は「自然音」「リラックス」「瞑想」「集中」「睡眠」とあり、好みや目的に応じて選ぶことができます。
「瞑想」の中には「無音」もあり、音のない状態を選ぶこともできます。
さらに好みに応じてチャイム音をアラームでセットして聴くこともできます。チャイム音には「ティンシャ」「クリスタルボウル」「シンギングボウル」があり、お好きな音を選べます。
無料で体験できるので、まずはこちらを使ってみてはいかがでしょうか?
https://relook.app/
③安定打坐法の音声
「安定打坐法」は、ヨガの聖者から指導を受けた中村天風さん(1876~1968年)が病を克服し、「心身統一法」を確立するなかで編み出した独自の「音の瞑想法」の一種とされます。中村さんは、当時死に至る病とされていた「奔馬性肺結核」を発病しましたが、92歳まで生きたそうです。
安定打坐法では、「ブーーー」というブザー音が40秒間流れ、その後に生じる静かさを感じます。そうすることで、より雑念が生じにくく、無になった状態で瞑想がしやすくなります。
安定打坐の瞑想法は次の手順です。
- あぐらや正座、イスに腰を掛けて座りましょう。あなたが最もリラックスする姿勢を選んでください。またYouTubeやCD等を利用してブザー音を出す準備をします。
- 手は親指と人差し指で輪っかをつくって両手をくっつけます。おへその下である丹田のあたりに手を置きましょう。
- ゆっくりと呼吸をしながら、鳴り響くブザーの音に集中します。
- ブザーの音が40秒流れ、止まります。
- 音が途切れた瞬間の静けさを感じ、心に何もない空っぽの状態を感じます。
ぜひ、ブザー音が鳴りやんだ後の静けさと無になった状態を体感してみてはいかがでしょうか?
まとめ
音で実践する瞑想は、通常の瞑想よりも集中しやすく、環境に左右されないためとても実践しやすく、瞑想初心者にとっておすすめの瞑想法です。
音で実践する瞑想法は
①楽な姿勢になる→②音に集中する→③心が落ち着いていくのを感じる
の3つの流れでできます。
「通常の瞑想ではなかなか集中できなかった…」という方もぜひ自分に合った音を見つけて、「音の瞑想」を実践してみてはいかがでしょうか?
※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。