リラックスタイムの重要性


突然ですが質問です。あなたは今の睡眠に満足してますか?

製薬会社が日本人の睡眠実態を調査したところ、なんと半数以上の人が睡眠に不満がある、という驚くべき結果が判明しました。

 

寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝すっきり起きられないといった眠りについての悩みは人それぞれ。

ぐっすり眠れないと、集中力が低下したり、肌の調子が悪化したり、心身への影響が気になります。


理想を言えば、
19時までに食事を済ませ、20時に湯船に浸かり、21時にスマホの電源を切り、ストレッチなどをしてから21時半にお布団に入り、22時にはぐっすり夢の中・・・

といきたいところですが、そんな生活、絶対に無理ですよね。


忙しいからこそ、少しでもいいから夜にほっとできる時間を作りたいと思っていませんか?
眠る前のほっとする時間がぐっすりと眠るための鍵かもしれません。

そんなあなたのために、短時間でリラックスできるコツをお伝えします。


夜に行うマインドフルネス瞑想の効果とは


眠りの質が悪くなる原因として、「日中のストレス」「考え事がとまらない」「肩の力が入りっぱなし」など、
脳と体をリラックスできない環境が大きく影響していると言われています。

スマホのおかげで、私達はいつでもSNSや動画コンテンツを楽しめるようになりました。しかし、その結果、心身を休めるべき時間でさえも、脳に情報を与え続けるようになってしまいました。

私達の脳は、過去に経験したことがないほどの情報量に圧倒され、常に疲労しているといっても過言ではありません。

 

そこでおススメなのが、夜のマインドフルネス瞑想です。マインドフルネス瞑想とは、「今、ここ」に意識を向け続ける瞑想法です。

 

アメリカでは、睡眠障害を抱える高齢者がマインドフルネス瞑想を実践したところ症状が改善した、という実験報告があります。

 

このように、マインドフルネス瞑想は睡眠に影響があることがわかっています。
では、夜に行うことで、どんなことが期待できるでしょうか?

 

◇  頭と心をリセットできる


考え事が止まらず、情報処理のために動き続ける思考活動をストップさせます。
その結果、感情の起伏が平坦になり、落ち着いた心が戻ってきます。

 

 ◇ 深いリラックスを感じることができる


自律神経系である副交感神経が活発になり、体を睡眠モードへと切り替えます。

また、自分の呼吸に身を任せることで、穏やかな気持ちになることができます。

 

 ◇寝つきがよくなる


体と心がしっかりと緩み、頭がからっぽになった結果、ストレスが減ります。

そのため、いつもよりスムーズに眠りにつくことができます。

 

瞑想のタイミングは、家事や仕事などを全て終わってからがいいですよ。

 

夜のマインドフルネス瞑想基本編

イスに座って行う方法


さぁ、ここからはマインドフルネス瞑想を実際にやっていましょう。
まず、手軽に椅子に座って行う
「呼吸瞑想(ラベリング)です

 

やり方

1.基本姿勢を取る

イスに浅く腰掛け、背筋を気持ちよく伸ばし座ります。 
ポイントは、「背筋を伸ばそう!」と意気込みすぎないことです。

背もたれに寄りかからなければ、キレイに背筋が伸びていなくても大丈夫です。

富士山になったつもりで堂々と、どっしりとした気持ちで腰掛けてください。

 

2.呼吸に注意を向ける

息を吸ったときに、おなかや胸がふくらむのを感じ、心の中で「吸う」とつぶやきます。

息を吐いたときに、おなかや胸が縮むのを感じ、心の中で「吐く」とつぶやきます。

ポイントは、呼吸をコントロールしようと意識しないことです。
呼吸のリズムやペースは体に任せ、そのとき一番したいように呼吸しましょう。

 

3.考え事をしていることに気付く

呼吸をしていると、頭が考え事を始めます。雑念が浮かんだら、そのことに気付き、心の中で「雑念が浮かんだ」とつぶやきましょう。

考え事の内容にとらわれず、また「吸う」「吐く」に意識を戻しましょう。

※雑念が浮かぶことは自然なことです。自分を責めず、そのままを受け入れましょう。

 

自分の中に起こる感覚・思考・感情を、1つ1つ言葉にしていきます。これをラベリングと言い、心の動きにラベルを貼ることで、その存在を自覚しやすくなります。
ポイントは、良し悪し・好き嫌いといった評価を加えない、ということです。

例えば、昨日の料理を思い出したとします。

この時に「あの味付けは失敗だった」と評価すると、「次からは醤油を少なめにしておこう」という具合に思考が広がり、感情が生まれ、考え事にのめりこんでいまいます。

これを防ぐために、「吸う」「吐く」「雑念が浮かんだ」のように、単純な言葉でラベルを貼るようにしましょう。

 

 床や布団に座って行う方法


次は地面に座ったままできる
「ストレッチ瞑想法」を紹介します。


やり方

1.基本姿勢を取る

布団、もしくは床の上にあぐらで座ります。
お尻を揺らし、左右にゴツゴツと当たる骨を見つけましょう。この坐骨で体を支えるイメージで、しっかりと床に押し付けます。そうすることで自然と腰が立ち、背筋を伸ばすことができます。

あごを軽く引き、肩の力を抜きましょう。
 
ポイントは、坐骨、腰、背筋、肩、あごの順に、体の下から安定した姿勢を無理なく作ることです。

 
2.伸びをする



息を吸いながら両腕を大きく回し上げ、頭の上で手を組みます。
息を吐き、もう一度大きく吸いながら、手のひらが上に向くように手首を返し、そのまま上に引っ張り、伸びます。
このとき、おへそから下は床に向かって引っ張られ、おへそから上は天井へ引っ張られるようなイメージをしながら伸びましょう。

おなかの前側が気持ちよくストレッチされるのを感じてください。

息を吐きながら腕を下ろします。

 

3.側屈をする

 
右手はお尻の右側につけ、左手を回し上げて背筋を伸ばします。
息を吸って吐きながら、そのまま真横に倒しましょう。
このとき左のお尻が床から浮いてしまわないように、気を付けましょう。

息を吸いながら戻り、反対側も同様に行います。肋骨が広がり、呼吸がしやすくなるのを感じましょう。


ストレッチ瞑想法は名前の通り、ストレッチと瞑想を組み合わせた瞑想法です。

呼吸と動きを連動させ、骨、皮膚、筋肉などの感覚に意識を向けながらストレッチをくわえるのが特徴です。
「自分の体のどこが、どんな風に伸びているか」「気持ちがどう変化していくのか」をよく観察することを通じ、今の自分と向かい合いながら行います。

痛いと感じるところまでひっぱらず、心地のいい場所を探しましょう。肩こりや腰痛にも効果的です。

 

寝ながら行う方法



次に、横になったまま行う
「ボディスキャン」という瞑想をご紹介します。

やり方

1.基本姿勢を取る

肩幅程度に足を広げてあお向けになり、自然な呼吸を行います。目を閉じます。

 
2.自分の体の重みを感じる

体が布団に触れている面に意識を向け、体の重みを感じます。

 
3.頭のてっぺんから足先まで体中をスキャンしていく

頭皮を懐中電灯でゆっくりと照らすようなイメージで、観察していきます。

そして「かゆい」「つっぱるような感じがする」などの感覚を、

そのまま受け止めます。

皮膚の感覚を観察し終えたら次は筋肉に意識を向けていきます。

力みや緊張感がありませんか?


この方法で、体の上から下へ、頭、顔、喉、肩、腕、胸、背中、お腹、腰、お尻、脚、足の指先まで観察します。CT
スキャンで自分の体を精密に読み取るイメージで取り組んでみましょう。

 
4.「余分な力」を呼吸とともに吐き出す

筋肉に緊張感を感じたら、大きく息を口から吐き出し、余分な力を抜いていきます。

ふわっとやわらぐような感覚になるまで呼吸を繰り返しましょう。

 

以上がボディスキャンの基本です。慣れてきたら、どんどん意識する体のパーツを細かくしていきましょう。例えば、顔というパーツを、鼻、右目、左目、くちびる、のように細かく分解するほど、集中度が上がっていきます。

実践中は、いろんな思考が浮かんできます。そのことに気が付いたら、体のパーツに意識を戻すようにしてください。

どんな感覚があるかを静かに観察しつつ、感覚や思考を、そのまま受け入れましょう。

 

夜の瞑想応用編。五感をつかってより深いリラックスへ


基本の瞑想を覚えたら、次は五感を使った瞑想法を体験してみましょう。

五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)のひとつに意識を集中させることにより、瞑想状態に入りやすくなります。特にリラックス効果が高く、夜にぴったりな瞑想法を3つ紹介します。

 

嗅覚をつかったお香瞑想


五感の中で嗅覚だけが、脳の海馬へ情報を送ることができます。
海馬は情動と記憶に重要な役割を持つ部分で、香りは人の情動をダイレクトに揺り動かすことができると言われています。

ほのかに香るにおいに意識を向けることにより、気持ちがあちこちに散ることを抑えられるそうです。


○おススメの取り入れ方○

気分が落ち込んでいる夜は、部屋の明かりをおさえて、お気に入りのお香をたきながら呼吸瞑想をするのはいかがでしょうか?

天然素材で作られたオーガニックのお香をぜひ使ってみてください。特にチベット医学に基づいたレシピで調合されたお香は、現地では病気を治療したり、ストレスを取り除いて自然治癒力を高めたりするために使用されているそうですよ。

自分が一番リラックスできる香りを選んでみてください。

 

視覚を使ったキャンドル瞑想


ヨガの伝統的な技法で、「トラタック瞑想」とも呼ばれています。

トラタックとは凝視する、という意味で、キャンドルの炎をじっと見つめる瞑想方法です。

私達の思考は普段、視覚から情報を得て活動を始めます。そして、数珠つなぎのように様々なものを連想し、思考が加速、暴走していきます。

炎の揺らぎを凝視し続けることにより、視覚情報が減り、自然と思考の動きを止めることができます。

 
○おススメの取り入れ方○

夜は、パソコンやスマホで目が疲れているものです。そこで、ストレッチ瞑想の後、キャンドル瞑想を取り入れてみてはいかがでしょうか。キャンドルを目の高さに配置し、背筋を伸ばして座ります。

あとはただ、炎を見つめ続けましょう。まばたきをしないのが正式なやり方と言われていますが、無理はしないようにしてください。疲れたら目を閉じ、休憩しても構いません。

本物そっくりなキャンドルライトでも十分代用可能です。火事にだけは要注意ですよ!

 

聴覚を使った瞑想


心地がよい音楽を聴くことで、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑える効果や、体をリラックスさせるセロトニアンやアセチルコリンといった神経伝達物質が脳に分泌されますことが分かっています。

また、副交感神経を優位にさせる音楽もあり、瞑想状態に入るためのツールとして有効な方法と言われています。

 

○おススメの取り入れ方○

疲れ過ぎでもう何もする元気がない!という日は、お布団の中でアプリを使った、ボディスキャンはいかがでしょうか。イヤホンを付けて誘導に従うだけですぐにリラックスすることができます。

たくさん瞑想アプリがありますが、特に音にこだわりを持ったrelookのアプリを使ってみてください。
種類もたくさんあり、その日の気分に合わせたプログラムを選ぶことができます。
14日間は無料で使えるのでぜひ試してみてください。

 

まとめ


たくさんの瞑想法をお伝えしましたが、瞑想で一番大切なのは
継続して習慣化することです。

1日だけ長時間やるよりも、1分でもいいので毎日続ける方が大切です。そのためには、無理せず、自分にとって一番心地がいい方法を選んでみてください。

最初のうちは思っていたよりリラックスできなかったり、途中で寝てしまったりするかもしれません。
それでも大丈夫。何の問題もありません。

リラックスしようと意気込みすぎず、気軽に始めてみてくださいね。

 今日も一日、お疲れ様でした。良く頑張りましたね。それでは自分の、自分による、自分だけの時間をお過ごしください。

  

※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。