今までにない睡眠法『瞑想睡眠』とは何か?




あなたは普段、どんな睡眠法で寝ていますか?誰しも知っているのは「羊を数える」睡眠法でしょうか。うつ伏せ、あお向け、横向きなど体の向きを変えるのも、一つの睡眠法ですね。



今回私がお伝えするのは
「瞑想睡眠」という、令和時代の睡眠法です。一言で言うと

瞑想状態に入ることで、速く・深く眠る睡眠法
になります。


と、言われてもピンと来ないかもしれません。今回は、瞑想睡眠は具体的にどういうものか。なぜ速く・深く眠れるのか。どのように瞑想睡眠を実践するのかを見ていきましょう。

世界一深刻?現代ニホンの睡眠課題 

日本人の睡眠時間は世界最悪?



そもそも、私たち日本人の睡眠状態が非常によくない状態にあることをご存知でしょうか?

日本人の平均睡眠時間をご存知ですか?OECDが2018年に行った調査によれば、日本人の平均睡眠時間は7時間22分これはこの研究の調査対象になったOECDの国で最少時間でした。

(引用)出典:OECD 2018 TimeuseacrosstheworldPortal https://www.oecd.org/



 

他にも睡眠時間に関する研究はいくつもありますが、その度日本の睡眠時間は最低水準。

(引用)さらに新しい調査では、平均睡眠時間が6時間27分と、とても少ないことが明らかになっています。

https://brain-sleep.com/sleep-deviation/research2/



約半分の人が、睡眠に不満を持っている。

睡眠時間が短いとはいえ、もし良質な睡眠を取れていて、本人が快適に生活を過ごせていたら、問題はないかもしれません。しかし日本のビジネスマン1,483人にアンケートを取ると、「今の睡眠の状態に満足していますか?」という質問に「あまり 満足していない」「 全く満足していない」と答えた人は52.0%でした。

(引用:睡眠白書2020 https://www.nishikawa1566.com/company/laboratory/hakusyo2020.pdf

 
睡眠時間が短いだけでなく、睡眠の質にも満足できていないということになります。先にあげた調査によれば、特に睡眠時間は近年悪化しているとの報告もあり、昔と比べて日本人の睡眠は悪化したと言われています。


自律神経と睡眠 

自律神経とは



ではなぜ、日本人の睡眠は悪化したのでしょう?睡眠を悪化させる要因は、ストレスや体調、寝室の環境など、様々です。その中でも、より直接的な原因とされる「自律神経」について、お話しします。

そもそも自律神経とはなんでしょう?

自律神経
ー意志とは無関係に働く内臓器官を支配する神経系。心臓・胃・腸・肝臓・膀胱などの臓器や、汗腺・内分泌腺・唾液腺などの分泌腺の活動を調整する。互いに拮抗(きっこう)して作用する交感神経と副交感神経の二神経系からなる。 (出典:精選版 日本国語大辞典)

 

なるほど。少しわかりづらいかもしれません。噛み砕くと、「交感神経」と「副交感神経」の2つをまとめて「自律神経」といいます。

この「交感神経」と「副交感神経」は、シーソーのように片方が強い時は片方が弱いという関係にあるのですが、これが人体や感情のあらゆることに関わっていると言われています。

交感神経が優位な状態は、ストレスがかかっていたり、何かに集中したりするエネルギッシュなモードです。逆に副交感神経が優位な状態は、食後のように、リラックスしたり脱力しているモードです。

例えば「交感神経」が優位(強い)な状況では、毛が逆だち、汗が出たり、消化が抑制されたり、興奮するとされています。逆に「副交感神経」が優位な状況では、毛が寝て、消化が進み、リラックスした穏やかな心身になるとされています。

自律神経が睡眠に与える影響

実は最近の研究により、睡眠の深さや種類(レム睡眠とノンレム睡眠)と自律神経の活性状況との間に一定の相関があることが報告されています。[1]
簡単にいえば、自律神経が、体のやる気スイッチをオンオフにするものだとすれば、これがオフになれば睡眠モードに入るということですね。

ここでいう「オフ」こそ「副交感神経が優位」な状態なわけで、寝るときに副交感神経が優位な状態が整っていれば、すぐに寝て質の高い睡眠をとることがが期待できるということになりますね。

自律神経を整えるには、ホットミルクや白湯を飲んだり、シャワーを浴びるといいと聞いたことがあるかもしれません。でも、それらに本当に科学的な論拠はあるのでしょうか?仮に本当に神経が整ったとしても、少し手間がかかりませんか?

 

そこで今回は簡単に自律神経を整える方法として、瞑想をご紹介します。

 

瞑想と自律神経

瞑想には実は色々な種類がありますが、代表的な瞑想は「深呼吸をして、呼吸に意識を集中させるもの」です。まさにこの過程で人はリラックス状態に入っていき、副交換神経が優位な状態が整っていきます。

何かに意識を集中させると、それ以外の悩みやストレスのことはスーッと忘れてしまう。交感神経を優位にさせるような刺激などを取り払うことにもつながります。

特に1932年にドイツの精神科医が開発した、瞑想と催眠を応用させた「自律訓練法」という瞑想の一種があります。これはその名の通り、マインドフルネスやイメージングなど脳内の作業により、自律神経を整えることが期待されています。

疲労回復、ストレス緩和、仕事や勉強の能率向上、抑うつや不安の軽減など、様々な効果がうたわれていて、医療の現場でも幅広くとりいれられている方法になります。


瞑想と睡眠の学術研究

あなたは「いいことがあった日はグッスリ眠れた」「頭がスッキリしている日はすぐ寝れる」なんて経験はありませんか?

自律神経を整えることで、いつでもこの「すぐにグッスリ眠れるモード」を作るための手法が、瞑想睡眠です。


先ほどの「自律訓練法」は、医療の現場で不眠症患者さんに施されているなど、睡眠にも一定の効果が期待されています。

寝るときにもしかするとあなたは、心の中がザワザワしたり、明日の予定で頭がいっぱいだったり、今日あった嫌なことがグルグルしていたり、部屋の暑さが気になったりしてねれないかもしれません。

瞑想睡眠では、深呼吸をして少し意識を集中させるだけで、そういった「ストレス要因」から離れて、ゆったりとリラックスモード・快眠モードに入っていくのです。

実際に、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)と南カリフォルニア大学の教授たちの実験によると、マインドフルネス瞑想を実施した人たちは、実施しなかった人たちに比べて夜の睡眠の質が明らかに向上しました。

出典:www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4407465/pdf/nihms680970.pdf

 

このケースでは日中の疲労感や気分についても改善が報告されており、根本的に睡眠が改善されたことで、日頃の生活にもいい影響が出たのではないかと考えられます。 

また睡眠障害を抱える高齢者がマインドフルネス瞑想を実践したところ症状が改善した、という実験報告などもあります。

出典: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4407465/

 

健康的な人にとっても睡眠障害で悩んでいる方にも、瞑想睡眠は効果的だといえそうですね。



Relookが届ける瞑想睡眠

Relookの睡眠瞑想とは、一体どのようなものでしょう?漢字からは難しそうな印象を受けますが、実はとても簡単。寝るときにイヤホンをつけて、ただ聞くだけ。


「嘘だ」と思うかもしれませんが、そこにはRelookならではの工夫があります。

まず、背景BGM。バイノーラルビートと呼ばれる、左右で周波数が違う特殊な音声や、リラックスのためのBGMを用いているので、聞いているだけで副交感神経を優位にすることが期待できます。

次に音声。Relookのコンテンツ音声は、日本ボイスヨガ協会代表の八田幸子が担当しています。洗練された綺麗な声で、聞いている方にリラックスしていただけるように、こだわりのテンポ・トーン・スピードでお届けします。

もちろん聞きながら深呼吸をし、瞑想することで、さらに瞑想睡眠に入り込むことができます。瞑想睡眠をするなら、日本唯一の瞑想睡眠アプリRelook(※1)を使ってみてはいかがでしょうか。

 

充実した熟睡ライフを


いかがでしたか?現在は日本であまり広がっていない瞑想睡眠ですが、欧米ではかなりの広がりを見せているように、日本でも徐々に広がっていくことでしょう。 

皆さんも是非、今夜から生活に取り入れてみてくださいね。



※1 2020年10月10日現在

※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。



[1]Baharav A, et al. Fluctuations in autonomic nervous activity during sleep displayed by power spectrum analysis of heart rate variability. Neurology. 45,6,1995,p.1183-1187.