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レイ・ダリオ氏の経歴とプロフィール
「ヘッジファンドの帝王」と呼ばれるレイ・ダリオ氏。
要するに、彼は億万長者の投資家です。
弱肉強食のウォール街で、どのように成功を収めてきたのでしょうか?
世界一のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツ。
この投資会社を20代で創業したのが、レイ・ダリオ氏です。
彼が投資に目覚めたのは12歳。
バイトで貯めたお金で株を買い、幸運にも株価が3倍となったことで、投資に目覚めたそうです。
そして、ロングアイランド大学、ハーバード・ビジネス・スクールで修学し、投資銀行でキャリアをスタート。
その後、証券会社へ転職しますが、トラブルによって解雇されてしまいました。
これがきっかけとなり、若くしてブリッジウォーター・アソシエーツを創業しました。
同社は約14兆円(1,380億USドル、2020年4月現在)を運用する世界一のヘッジファンドです。
レイ・ダリオ氏の資産は?
2020年12月現在、経済誌フォーブスによると、ダリオ氏の資産は約1.7兆円(169億USドル)です。
東京オリンピック・パラリンピックの予算が1.3兆ですから、相当な金額です。
ちなみに、フォーブスの長者番付の首位は、Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏(1,790億円USドル)です。
ベゾス氏より桁が1つ少ないものの、ドナルド・トランプ氏(25億USドル)よりは桁が1つ多いです。
ダリオ氏が、いかに凄腕のヘッジファンドマネージャーであるのかが、よく分かります。
レイ・ダリオ氏と中国の関係
ブルームバーグ通信によれば、ダリオ氏はかねてより中国への投資に楽観的でした。
そして、ブリッジウォーターは、2020年9月に中国での2本目のファンドに約143億円(約9億元)を集めたと報じられました。
同社が2018年に始めた1本目のファンドで、22か月間に約22%の運用成績をあげたことが、投資家に評価されたためです。
その結果、ブリッジウォーターの中国における運用資金は倍増。
同社のポートフォリオの”相当部分”を中国資産とする必要性があるとしています。
(引用 Bloomberg News 2020年11月10日 )
レイ・ダリオ氏が提唱するオールウェザー戦略とは?
彼が創業したブリッジウォーターは、「最小のリスクで最大の利益を目指す」をモットーに、リーマンショックがあった2008年でも運用成績をプラスで乗り切りました。
2019年を除き、創業から一貫して好業績を残してきたことで、投資家の信頼を獲得。
その結果、より多くの投資マネーが集まり、多額の元手で多額の運用益をあげる構造が強化されてきました。
これを支えてきたのが、オールウェザー型のポートフォリオです。
市場環境がどのような「天候」でも、安定的な成績を出すための戦略で、株式、債券、為替、金(ゴールド)などへ分散投資することで、リスクを抑えます。
個別株式ではなく、新興国のETFを積極的に組み入れている点が特徴的です。
「投資の王様」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏と対比すると分かりやすいです。
バフェット氏のポートフォリオは、ほぼ米国株式の個別銘柄のみで、そのうち3割近くがアップル社です。
一方、レイ・ダリオ氏が提唱するオールウェザーポートフォリオは、米国株式は3割未満です。
オールウェザー戦略は不況に強い一方、好況時は市場平均を下回る可能性があると言われています。
しかし、直近5年間での成績を比べると、オールウェザーポートフォリオが優勢です。
S&P500平均に対し、バフェット氏のポートフォリオがをアンダーパフォームした一方、レイ・ダリオ氏のそれははるかに上回りました。
レイ・ダリオ氏は瞑想で成功を得た?
投資家から何億円もの資金を預かり、合計17兆円もの運用をする。
数%のマイナスが、何億円もの損失につながる。
しかも、その損失は、自身だけでなく、お客様である投資家にも影響してしまう。
そんな世界にいる人たちは、どんな精神状態なのでしょうか。
常に相場の動きを見張り、先読みしなければならないプレッシャーは相当なものでしょう。
ウォール街には、ストレスの多い生活を送り、ノイローゼ気味の人が少なくないと言われています。
そんな世界で、ダリオ氏は高い投資成績を上げ続けてきました。
彼は、ウォール街で瞑想の実践者として有名です。
実際に、瞑想を40年以上も続け、今でも20分間の瞑想を1日に2回行うといいます。
また、ファンドの成功のために瞑想は欠かせないものだと主張し、
不安を感じ、そこから抜け出せなくなるときも、冷静さを取り戻すために瞑想をするといいます。
彼は、瞑想をしている人について「戦闘中の忍者みたいだ」と表現します。
瞑想により、冷静でいることができれば、問題をスローモーションにとらえ、より良い方法で対処できる。
不安にさいなまれてしまうと、問題がとても早く見え、自分ではコントロールできなくなる。
そのため、市場で取引が行われている時間帯でも仕事を中断し、瞑想をすることがあるそうです。
1分1秒を争う投資の世界でも、いや、だからこそ、不安と向き合い、冷静に対処することが大切だということですね。
そして、忍者のように冷静な判断の積み重ねが、彼の成功を支えているのでしょう。
(引用 How Meditation Makes Ray Dalio Feel ‘Like A Ninja In A Fight‘)
まとめ
ダリオ氏は、投資の世界で忍者のように戦い、圧倒的な成果をあげてきました。
投資の運用益は元手の大きさに依存するため、ポートフォリオを真似しても、彼ほど大きな成果はあげられないでしょう。
しかし、彼から学べることは、ポートフォリオ戦略だけではありません。
瞑想により、不安な気持ちと向き合い、冷静に問題を解決することです。
私たちがいる戦場は、ダリオ氏ほど過酷ではないかもしれません。
それでも、大小のトラブルが様々にあり、不安を感じ、対処しなければならない点は一緒です。
ダリオ氏ほどの人間が20分間の瞑想を1日に2回もするのであれば、私たちもそれに習って行ったほうが良いでしょう。
そうはいっても、私たちの生活も非常に忙しい。
仕事を中断して瞑想をするほどの余裕はないかもしれません。
だから、まずは寝る前の5分間から、瞑想を取り入れてはいかがでしょうか?
瞑想の方法を調べる余裕もないのであれば、音声ガイダンスを利用するのがオススメです。
relookのアプリをダウンロードしておけばイヤホンで聞くだけで瞑想を行うことができます。
あなたも明日からダリオのように、仕事で正しい判断を行えるようになるかもしれません。
※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。