瞑想をするとき、音楽をかけた方がいいのかしら?
どんな音楽を選べばいいのかしら?
上記のようにお考えの方もいらっしゃると思います。
結論から言うと、瞑想初心者の方には音楽の活用がとても有効的です。ただし、選ぶ音楽によっては効果が半減する場合があるので、適切なものを選ぶ必要があります。
本記事では、瞑想音楽の効果や選び方、おすすめの音楽などをご紹介します。
その他にも、音楽瞑想をより効果的に実践するための方法も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
瞑想の具体的なやり方については「【初心者向け】マインドフルネスのやり方を解説!効果やおすすめの本などもご紹介します」の記事でご紹介しています。
目次
瞑想音楽の効果とは?
前提として、瞑想とは、基本的には忙しく働いている脳を鎮め、リラックスさせるために行います。
しかし、瞑想初心者であると、短い時間でもじっとしていることが苦痛に感じてしまう人も少なくありません。「きつい」「つらい」という心理状態では、雑念ばかりが湧いてきて、マインドフルな状態になれません。
そこで瞑想音楽の出番です。
聞こえてくる音楽に注目することで、気持ちが落ち着き、集中することができます。
また、特定の音楽を聴いたときに脳に発生するα波やθ派の効果による効果も実証されています。詳しく確認していきましょう。
α派でより深いリラックス効果が得られる
人間の脳では、ヒーリングミュージックやリラクゼーション音楽を聴くと、α波という脳波が発生します。α波は8Hzから14Hzの周波数の脳波であり、ストレスを軽減し、幸福感を高めます。
【α波の主な効果】
- ストレスや不安の軽減
- 脳の活性化
- 集中力アップ
- 脳のリラックス効果
α波が出ている状態は、瞑想に入るためにベストな脳と身体の状態であると言えるでしょう。
ある研究でも、α波によるリラックス効果が検証されています。
θ派で集中力が高まる
α波と同様に、ヒーリングミュージックやリラクゼーション音楽を聴いたときに、θ派という脳波も発生します。θ派は、4Hzから8Hzまでの周波数です。
θ派は主に、集中とまどろみの脳波と言われており、直感的な感覚が高まっている状態と言われています。
【θ派の主な効果】
- 集中力が高まる
- 雑念を抑制する
- 情報のやり取りがしやすくなる
- θ派の状態をたくさん経験すると、海馬にも変化を起こす
瞑想自体も海馬を増大すると言われているので、θ派との相乗効果が期待できます。
音楽の周波数によって脳波は変化しますが、α波とθ派が脳に同時に存在する状態が理想と言えるでしょう。
瞑想音楽の選び方と種類
瞑想音楽は、瞑想状態になりやすくなるための補助的なものです。
集中を邪魔するような音楽は避けましょう。具体的には以下のような音楽がおすすめです。
- 聞いていて心地よい音楽
- 歌詞が入っていない音楽
- 自然の音が流れるヒーリングミュージック
- 長調の音楽
- 1/fのゆらぎの音楽
それぞれの音楽の特徴を解説します。
聞いていて心地よい音楽
瞑想音楽の選び方の基本は、聴いていて心地よいと思えるかどうかです。人によっては激しい音楽の方が心地よいと感じる方もいるでしょう。
ただし、過去の出来事やドラマのシーンなどが思い起こされる音源は集中を妨げる可能性があります。できるだけ、何かのイメージにリンクしない音楽を選びましょう。
歌詞が入っていない音楽
歌詞が入っている曲は、集中力を妨げる可能性があります。歌詞自体や歌詞の意味に意識がとれられてしまうからです。
瞑想をするときには歌詞が入っていない音楽を選びましょう。
自然の音が流れるヒーリングミュージック
川や鳥のさえずりなどの自然の音には、人の感情を落ち着かせる効果があると言われています。自然の中の音源を拾ったものも多数あるので、心地よく感じるものを選びましょう。
ただし、雷や嵐などの音は不安を煽る可能性が高いので、避けるのがベターです。
長調の音楽
長調とは、ポジティブで穏やかなメロディーのことを指します。安心感の大きい音と言われています。
悲しいメロディーを流してしまうと、悲しい気持ちになってしまうので、穏やかな気持ちになれる音楽を選びましょう。
ある研究では、 人間の安静時の心拍テンポと同じ「60bpm」の音楽の癒し効果が高いとされています。
1/fのゆらぎの音楽
1/fゆらぎの音楽とは、一定でなく、不規則に発せられる「雨」「波」「ろうそく」「炎」などの自然界にある音のことを指します。
人間の心拍リズムも1/fゆらぎと言われていますが、この規則性と不規則性が調和されているものが心地よさを生み出すのです。
ある研究では、副交感神経活動を優位にするとの結果も示されています。
音楽瞑想のやり方
瞑想にはいくつかの種類がありますが、今回は音楽とともに行なうマインドフルネス瞑想をご紹介します。
マインドフルネス瞑想の流れは以下の通りです。
- 環境を整える
- 「調身」姿勢を整える
- 「調息」呼吸を整える
- 「調心」心を整える
瞑想を行う際のポイントと一緒に詳しくご紹介します。
1. 環境を整える
瞑想を行なうには人の行き来が少ない静かな場所を選び、周囲を片付け、適度な室温を保ちましょう。
音楽をスタートして瞑想の準備を開始します。音量は大きすぎず、やや小さいと感じる程度にセットします。音楽を流すことで、瞑想を始める前に気分を切り替え、安定感を得られやすくなります。
2. 「調身」姿勢を整える
マインドフルネス瞑想は、寝る、座る、立つ、歩くなどさまざまな体勢で行なうことができます。自分に合った体勢を選んで行いますが、初心者にオススメなのは寝る瞑想と座る瞑想です。
寝ながら行なう
布団や床に横になって瞑想を実施することができます。つま先から頭頂までなるべく一直線になるように横になり、腕は身体に沿って楽に伸ばします。手のひらは上(天井の方向)に向けて自然に開きます。
座って行なう
・結跏趺坐:左右両足の甲を反対の足の太ももの上に乗せます。
・半跏趺坐:片方の足のみ、甲を反対の足の太ももの上に乗せます。
・あぐら
・正座
・椅子に腰かける
いろいろな座り方があり、どれが正しいということはありません。自分が心地よいと感じる座り方で座ったら、目を閉じて身体をリラックスさせます。手は両膝の上におきます。
3. 「調息」呼吸を整える
体勢を整えたら深呼吸を1~2回行い、ゆっくりと腹式呼吸を始めます。自然な呼吸の長さを保ちながら鼻からゆっくりと吐き、ゆっくりと吸います。深呼吸のタイミングで目を閉じます。
4. 「調心」心を整える
マインドフルネス瞑想では、意識を向ける対象を決めて、その対象の「今」の状態に集中します。自身の呼吸や流れている音楽に意識を向けましょう。
瞑想を行なう際のポイント
瞑想を行う際は、以下の3つのポイントを意識しましょう。
- 雑念を無理に追いやろうとしない
- 瞑想を行なう時間は20分程度が理想的
- 音は大きくしすぎない
詳しく説明します。
雑念を無理に追いやろうとしない
瞑想中に集中しようとしても、つい雑念が湧いてしまうでしょう。
無理に雑念を取り去ろうとせずに、「今、雑念が湧いているな」と、自分の状態を冷静に客観視しながら観察しましょう。「良い」「悪い」という評価をしないことが大切です。
そして、湧いてきた雑念から次々と考えを膨らませないように、再び自身の呼吸や音楽に意識を向けます。
瞑想を行なう時間は20分程度が理想的
1回につきどのくらいの時間瞑想すればよいという決まりはありませんが、20分程度続けるのが理想的だといわれています。
初心者の場合は5分から10分ほど続けてみましょう。
音楽が終わるタイミングで瞑想を切り上げるものひとつの方法です。時間がきたらゆっくりと目を開き、少しずつ意識を戻していきます。
音は大きくしすぎない
意味が理解できる歌詞のある音楽を流しながら瞑想を行なうと、歌詞が気になって瞑想の効果が低下してしまうことがありますので注意しましょう。
歌詞のない音楽あるいは理解できない外国語などの音楽を選ぶことをおススメします。
瞑想中には音量は大きすぎないように注意しましょう。音が大きすぎると脳に過剰な刺激を与えてしまうからです。
おすすめの瞑想音楽
おすすめの瞑想音楽を、5分・15分・30分それぞれの長さに分けてご紹介します。
5分バージョン
15分バージョン
30分バージョン
その他のおすすめ瞑想音楽
Marconi Union 「Weightless」
ピアノ、ギター、自然の音景で作られたこちらの曲は、不安感、血圧、心拍数の低下といった効果が科学的に証明されており、「世界で最もリラックスできる音楽」として紹介されています。
Steve Hillage 「Garden of Paradise」
水の流れる音から始まる、リラックス効果が高い曲です。20分ほどの長さなので、この程度の長さの瞑想を行ないたい時にオススメです。
Enya 「Watermark」
日本でも有名なエンヤ。ピアノのきれいな和音がポイントのこの曲は、聴いている人を引き込むような流れです。この曲だけだと2分半ほどですが、YouTubeでBest of Enyaやエンヤのミュージックコレクションを聴くことができます。
音楽瞑想をより効果的にする方法
瞑想の効果をもっと感じたい!という方には、ぜひ瞑想音楽と合わせて活用してほしい方法をご紹介します。
ヨガを組み合わせる「ヨガ瞑想」
ヨガの最終的な目的は「瞑想」と言われています。
ヨガの姿勢である「アーサナ」で身体をほぐし、ヨガの「呼吸で」心を整えることで、瞑想の効果を発揮しやすくなるのです。
音楽瞑想と合わせてぜひ取り組んでみてください。
ろうそくを付ける「ろうそく瞑想」
ろうそくには、先ほどもご紹介した「1/fゆらぎ」のリズムがあり、リラックス効果を増大させます。
また、ろうそくの発するマイナスイオンによって、疲労感・不眠・ストレスなどの解消を促す効果もあります。
ろうそくから発せられるマイナスイオンの数は、滝よりも多いと言われています。
ろうそく瞑想実践方法
①キャンドルに火をつけましょう
部屋を暗くするとより集中できます。目線と同じくらいの高さに置くのがおすすめ。キャンドルから少し離れたところに背筋を伸ばして座ります
②炎をじっと見つめます
5分ほど見つめるます。瞬きはなるべくしないようにしましょう。
雑念は無理に打ち消さず、客観的にそれを見つめます。
③目をそっと閉じましょう
④呼吸を整えて、目を開けます
アロマをつける「アロマ瞑想」
精油の香りは、エンドルフィン・セロトニン・アドレナリンなどが脳に分泌されると言われています。
上記の分泌物には、幸福感・情緒の鎮静や安定・心の活気づけなどの効果があり、瞑想の効果をさらに引き出すでしょう。
おすすめのアロマ
- フランキンセンス=落ち着く効果
- ローズマリー=集中力アップ
- イランイラン=自己肯定感の高まり
- ベルガモット=創造力を養う
初心者には音楽瞑想アプリ「Relook」がおすすめ
瞑想初心者の方には、正しく効果的な瞑想をサポートしてくれるアプリの利用もオススメです。
リラックス効果の高い曲が流れる中、瞑想のやり方を分かりやすく音声でガイドしてくれるので、スムーズに瞑想状態に入ることができます。
特に、瞑想アプリの「Relook」は、質の良い睡眠をとりたい方の心強い味方です。心理催眠療法士が監修しており、睡眠に導く瞑想をサポートしてくれます。
睡眠以外にも、ストレス解消・人間関係・カラダ作りなど、さまざまなコンテンツが用意されているので、あなたの目的に合わせた瞑想を楽しむことができるはずです!
3日間の無料体験もあるので、ぜひ活用してみてください。
さいごに
瞑想の準備段階に環境を整えて気分を切り替える、瞑想中には脳をよりリラックスさせて集中力を促すなど、音楽には良い効果がたくさんあります。
YouTubeやアプリなどで手軽に取り入れられるのも嬉しいポイントですね。次回の瞑想の際にぜひ音楽を活用してみてください。