
瞑想に効果はあるの?
効果が実感できる瞑想方法を知りたいな
上記のようにお考えの方もいらっしゃると思います。
結論から言うと、瞑想には脳科学的に実証されている効果が多数あるのです。もちろん、効果を実感するためには適切なステップとルールを守る必要があります。
そこで本記事では、具体的な瞑想の効果や効果を実感するために必要なポイントをご紹介します。
その他にも、ろうそく瞑想やアロマ瞑想などの効果・瞑想効果を実感している人の体験談・簡単な瞑想のやり方なども解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
瞑想の適切なステップを知って、瞑想効果を実感しましょう。
目次
瞑想効果はこんなにすごい!

まずは、瞑想の主な効果をご紹介します。
- 集中力の向上
- 記憶力・判断力の向上
- 細胞老化の防止
- 心の健康の向上
- 幸福度の向上
詳しく説明します。
1. 集中力の向上

瞑想には集中力アップの効果が期待できます。
ある研究では、毎日瞑想を4ヶ月行った生徒グループと、そうでないグループとの算数の成績を比較しました。
その結果、瞑想を行ったグループは、行わなかったグループより、集中力が15%向上したと言う結果が出たのです。
さらに、瞑想を実施した生徒たちのほうが社会的な行動特性が24%高く見られ、攻撃性が24%低くなっていました。
その他にも、認知コントロール力・感情コントロール力・プラス思考・思いやり・ストレスレベルなど、すべてにおいて優れた数値が出たとされています。
2. 記憶力・判断力の向上

瞑想によって脳がしっかりと休まった状態になると、脳に「θ(シータ)派」が分泌すると言われています。ある研究でも、瞑想の深い状態では、α(アルファ)波とθ波が同時に発生し、その後θ派のみに移行していく事が確認されたそうです。
θ波には、脳内に集まったさまざまな情報を整理し、記憶に残しておくべき情報を選り分けるという役割があります。
リラックスした状態で見られるα波は、心と体がリラックスした状態を示します。瞑想により脳を休ませ、深いリラックス状態になることで海馬の活動が活発になります。
海馬は記憶をつかさどる部位なので、記憶力アップに大きく影響するのです。
3. 細胞の老化を防止する

細胞の老化は、「テロメア」の長さに関係することがわかっています。これは、私たちのDNAを格納している染色体の末端に付いているものです。
このテロメアがすり減って短くなると、それ以上の細胞分裂が困難な「老化」した細胞になります。テロメアが短くなると組織の再生が困難になるからです。
そして人間には、テロメアが短くなるのを防ぐ「テロメラーゼ」という酵素が存在します。この酵素が活性化すると、短くなったテロメアを伸長させるのです。
つまり、テロメラーゼという酵素の働きが良ければ、テロメアは短くなりにくく、結果的に老化を防ぐことが可能になると考えられます。
ある研究によると、ニューイングランド大学のニコラ・S・ シュッテ氏がマインドフルネス瞑想がテロメラーゼの活性に繋がることを示しました。
これは、瞑想によって細胞の老化を防ぐ可能性を示唆しています。
4. 心の健康の向上

ある研究で、マインドフルネスには、心理的な問題、特に不安・うつ・ストレスの減少に効果があるという報告がされています。
また、MRI(磁気共鳴画像診断装置)を使った研究では、マインドフルネスを続けた人は、脳の側頭頭頂接合部にある灰白質の密度が増加したという報告もあります。
側頭頭頂接合部にある灰白質は、「心の理論」に関わる部分です。
具体的には、自分と他人との区別をする・他者の感情を理解する・他者の表情を見て推測する能力などに関わります。
この部分が損傷すると、道徳的判断に影響が出るそうです。
つまり、瞑想により灰白質の密度が増したということは、瞑想によって思いやりを育てることができることを示唆しています。
5. 幸福度の向上

世界一幸福な人とは、どんな人だと思いますか?
大富豪でしょうか。それとも絶世の美女でしょうか。
答えはマチウ・リカールという、フランス生まれのチベット仏教僧です。
彼は正統的な瞑想の訓練を長年積んでおり、脳の中の幸福度を測定する調査実験に対象者として選ばれました。
脳神経科学者リチャード・デビッドソン博士は、脳の中の幸せの度合いを測定する方法を発見しました。
左側の前頭前野が活発であると幸福感・喜び・気力の充実など、肯定的な感情を持ちやすく、逆に右側の前頭前野が活発であると、悲しみ・心配・悩みなど否定的な感情を持ちやすいのです。
調査の結果、マチウの幸せの度合いは前代未聞のレベルで高かったのです。
マチウのような瞑想の達人たちの幸福度が高いことが、科学的に証明されたのです。
瞑想の効果を実感するために必要なこと

瞑想効果を実感するために必要なことをご紹介します。ここでは、瞑想の中でも代表的な「マインドフル瞑想」において必要なことをお話ししていきます。
主なポイントは以下の3つです。
- 毎日瞑想を続ける
- 「〜すべき」をなくす
- 効果への期待を持ちすぎない
瞑想を始めるのであれば、ぜひこのポイントを実践してみてください。
毎日瞑想を続ける

瞑想は、毎日続けるのがコツです。長い時間続ける必要はなく、毎日数分から気軽に続けてみましょう。おすすめは10分前後です。
瞑想初心者のうちは静かで落ち着ける環境を選ぶと良いです。
毎日続けると言っても、行動を習慣化するのは難しいと感じるかたもいらっしゃるでしょう。
ある研究では、人の行動が習慣化されるまで、18日以上〜254日以上必要と示されています。人間の脳は、根本的に新しいことを始めるのが苦手なのです。
「瞑想を続けてどんな状態になりたいか」という目的をしっかりと設定し、歯磨きのついで・お風呂に入ったついで・寝るついでなど、生活習慣の中に「瞑想」を組み込んでみましょう。
「〜すべき」をなくす

マインドフルネス瞑想は「いまこの瞬間」をありのままみる行為です。
「もっと呼吸を深くするべき」「動かないべき」などと、強制や制限をする必要はありません。
もちろん、マインドフルネス瞑想をするうえで、先ほどの認識は間違いではないですが、「こうしなければ」という物事に努力する行為により、マインドフルネスな状態から逸れてしまう可能性があります。
呼吸が浅い自分
少し動いてしまった自分
そのものを俯瞰的に観察してみましょう。
効果への期待を持ちすぎない

マインドフルネス瞑想は、効果ではなく「今この瞬間」を味わうものです。過度な変化への期待はするべきでありません。
まずは、効果への期待を持ちすぎず、効果は副産物と考えて、今を深く感じとりましょう。
それが結果的に、リラックス効果や集中力アップなどの効果に繋がっていきます。
ろうそく瞑想の効果

ろうそくには瞑想の効果をより深めると言われています。実際にどんな効果なのか?解説していきます。
- 「1/fゆらぎ」のリラックス効果
- マイナスイオンでストレス解消効果
下記で詳しく説明します。
「1/fゆらぎ」のリラックス効果

1/fゆらぎとは、波の音・川の音・そよ風・木漏れ日など、自然現象の中に見られるリズムのことです。
このリズムは、キャンドルの揺れるリズムや音に含まれており、人間の心臓や呼吸も同じと言われています。
そのため、ろうそくを使用すると、高いリラックス効果が見込まれるのです。
マイナスイオンでストレス解消効果

キャンドルは、燃えるときにマイナスイオンが広がります。
キャンドルの発するマイナスイオンは滝よりも多く、「森林浴」をしているような効果が見込まれると言われているのです。
マイナスイオンには、疲労回復・不眠・ストレス解消の効果があります。
アロマ瞑想の効果

アロマも、瞑想の効果を高めると言われています。具体的な効果は以下の3つです。
- リラックス効果
- 気分がスッキリする効果
- ストレス解消の効果
アロマごとに効果が変わるので、チェックしてみてください。
リラックス効果

アロマの1つである「ラベンダー」には、高いリラックス効果があると言われています。ある研究でも、同様の結果が出ており、被験者は、「落ち着く」「ゆったりした気分になる」などの感想を述べています。
また、精神的な緊張度が低下していく結果も示されました。ラベンダーの香りを嗅ぐことにより、交感神経の低下し、精神的・身体的なリラックス効果が見込まれるというわけです。
気分がスッキリする効果

上記と同様の研究にて、ローズマリーの精油は、一時的に交感神経を刺激する効果があると示されています。
被験者からの「スッキリした」「目が覚めた」という感想より、心理的に気分がスッキリする効果が見込まれることが分かっています。
人によっては、その後のリラックス効果も期待できるようです。
また、別の研究では、柑橘系のアロマがリフレッシュ効果を発揮したとしています。
ストレス解消の効果

ある研究では、オレンジ・ローズマリー・カモミール・ユーカリなど、複数の精油を混ぜ合わせた、4種類のアロマを使用し、その心理的効果を研究しています。
結果は、どのアロマオイルにおいても、被験者をポジティブな気分にし、ストレスを緩和する効果があったそうです。
特に効果があったのは、男性よりも女性であり、育児や仕事などのマルチタスクをこなす方に大きな効果を発揮しています。
おすすめのアロマ

上記も踏まえて、アロマ瞑想に効果的なものは以下の3つと考えられます。
- 癒されたいときは「ラベンダー」
- スッキリしたいときは「ローズマリー」
- どちらの効果も欲しいときは「スイートオレンジ」
あなたの状況や、そのときに得たい効果によって、うまく使い分けてみてください。
朝瞑想の効果

朝の瞑想が効果的という話しを聞いたことがあるでしょうか?具体的な朝瞑想の効果は以下の2つです。
- 心が安定する効果
- 気分良く1日がスタートできる
もちろん、どんな場面でも瞑想はできますが、初心者のうちは、頭のスッキリしている朝瞑想がおすすめです。
ぜひ試してみてくださいね。
心が安定する効果

朝瞑想には、精神安定や集中力アップの高い効果が期待できます。
朝は頭がクリアな状態のため、雑念が浮かびにくく、瞑想初心者の方でも比較的取り組みやすい時間帯です。
気分良く1日がスタートできる

マインドフルネス瞑想をすると、脳内に「エンドルフィン」というものが分泌されます。
これは、ランニングをしたときと同じ「ランナーズハイ」状態を引き起こします。
エンドルフィンは、幸福感や痛みを和らげる作用があるので、朝瞑想をすることで幸せを感じながら1日をスタートできると言えるでしょう。
寝ながら瞑想の効果

『寝ながら瞑想のやり方を具体的にご紹介!おすすめツールや効果も知っておこう』の記事でもご紹介していますが、寝ながら瞑想の効果は主に4つあります。
- 入眠しやすく、睡眠の質もアップする
- 続けると脳に良い変化がある
- 集中力がアップする
- うつ予防になる
不眠症で悩んでいる方や、メンタルの状態が心配な方におすすめしたい方法です。
具体的なやり方は、上記の記事をご覧ください。
歩きながら瞑想の効果

『歩行瞑想のやり方とは?初心者でもできる歩く瞑想を専門家が解説』の記事でも解説していますが、歩きながら瞑想には主に3つの効果があります。
- 感情が落ち着きやすくなる
- 毎日取り組みやすい
- 注意力をコントロールできるようになる
じっとしているのが苦手な人や、忙しくて瞑想の時間が取りにくい人におすすめします。
詳しくは、上記の記事を読んでみてくださいね。
瞑想アプリの効果

スマホで簡単に扱えるスマホアプリが普及してきていますが、本当に効果があるのか疑問に感じている人もいらっしゃると思います。
しかし、『論文レポート:スマホ瞑想アプリの効果が検証される』の記事でもご紹介したように、実際に瞑想アプリの効果は実証されているのです。
瞑想アプリを使用した人のほうが、以下の4点において効果が大きかったと示されています。
- うつ症状
- レジリエンス(打たれ強さ、立ち直る力)
- 大学での適応力(大学生活の順調度)
- マインドフルネスの度合い(どのくらい「今この瞬間」に集中できているか)
筆者も実際にRELOOK瞑想アプリを活用していますが、何も使わずに瞑想に取り組むよりも瞑想状態に入りやすいと感じています。
あなたも、ぜひ一度お試しください!
瞑想を続けた人の体験談

さまざまな瞑想の効果について解説してきましたが、実際に瞑想を続けている人は、どんな効果を実感しているのでしょうか?
Yahoo!知恵袋にて、生の声を調査してみました!
- 感情に振り回されなくなった体験談
- 集中力が高まった体験談
- リラックス効果を実感した体験談
- 眠れるようになった体験談
下記で詳しくご紹介します。
感情に振り回されなくなった体験談
色々効果は実感しているのですが、一つ例をあげるなら「感情に振り回される事がなくなった」でしょうか。
イライラとか不安とかその他諸々の感情で何にも手に付かないという事がなくなりました。
感情がなくなったわけじゃなくイラッとする事も不安になる事もありますが、なんかそれがあんまり気にならないというか…
あといつも手が冷たかったのが温かくなりました
(↑副交感神経優位になってるかららしいです)
Yahoo!知恵袋(ple********さん)
瞑想をすると、自分の感情を客観視する力が高まると言われていますが、この方は、実際にその効果を実感しています。
今の自分の感情を俯瞰的に見つめ、それをうまくコントロールできるようになっているのです。
集中力が高まった体験談
私は夜寝る前にしてますね。
集中力が高くなったような気がします。あと、自分の心の変化に気づきやすくなりました。
一日30分程度しています。
Yahoo!知恵袋(reliefさん)
最初の瞑想効果でもご紹介したように、瞑想には集中力アップの効果があります。
「仕事中に集中できない」「勉強になかなか手がつかない」などと悩んでいる方はぜひ瞑想を試してみてください。
リラックス効果を実感した体験談
様々な効果を体験しております。
基本的には、リラックスできる。
心身の痛みを緩和できる。
落ち着いた幸福感が得られる。
心の余裕ができ、物事を冷静に見ることができる。そのためシチュエーション毎により良い選択をすることができる。
Yahoo!知恵袋(yus********さん)
瞑想状態に入ると、リラックス状態であるα波が分泌されると言われています。この方は、その効果を実感しているのでしょう。
また、『論文レポート:マインドフルネスによるストレス軽減効果』でもご紹介しているように、マインドフルネス瞑想にはストレス解消の効果も見込まれます。
疲れが溜まっている方にぜひおすすめしたいです。
眠れるようになった体験談
横になってアプリを聴いていたら、うまく腹式呼吸が出来ると10分くらいで寝落ちします。これでいいのかどうかわかりませんが、寝れるのでよしとしています。
Yahoo!知恵袋(yuki*********さん|40代男性)
寝ながら瞑想の効果でも説明しましたが、瞑想には入眠しやすくなる効果があります。
先ほどご紹介したRELOOK瞑想アプリには、睡眠コンテンツが豊富なので、不眠に悩んでいる方はぜひ活用してみてください。
簡単にできる瞑想のやり方

最後に、簡単にできるマインドフルネスの呼吸瞑想法のやり方をご紹介します。
基本的な流は以下の通りです。
- 姿勢を整える
- 息を整える
- 心を整える
- 呼吸に意識を向ける
早速実践してみましょう!
1. 姿勢を整える
床に座ってあぐらをかく、もしくはイスに浅く腰掛け、背筋を気持ちよく伸ばし座ります。ポイントは、「背筋を伸ばそう!」と意気込みすぎないことです。
筋肉が緩み、骨で身体を支えているような感覚で座りましょう。余分な力を抜きます。
2. 息を整える
大きく深呼吸をしましょう。鼻から大きく吸って、口から細く長く吐き出します。次は、自然に呼吸します。無理にゆったりとした呼吸をしなくても大丈夫です。
そして呼吸に意識を向けましょう。腹式呼吸を繰り返し、おなかが膨らんだりへこんだりする様子を追いかけます。
3. 心を整える
考え事が浮かぶことで呼吸に意識が向けられなくても、その状況をただ認め、受け流しましょう。
まるで車が通り過ぎるのを見ている歩行者のように、ぼんやりとその考え事を受け流しましょう。
車を凝視したり、止まれと願ったりしても、どうしようもありません。
考え事の内容を深追いせず、また呼吸に意識を戻します。
10分間、呼吸にだけ意識を向けてみましょう。
必ずいろんな考え事が頭に浮かんできます。そのことに気が付いたら、善悪の判断をつけず、また呼吸に戻りましょう。
まとめ

瞑想を効果的に行うためのポイントをおさらいしてみましょう!
- 毎日瞑想を続ける
- 「〜すべき」をなくす
- 効果への期待を持ちすぎない
上記が、マインドフルネス瞑想をするうえで、最も大切なことです。
また「ろうそく」や「アロマ」、「歩きながら」「寝ながら」など、ノーマルな瞑想に何かを足し算をすると、より高い効果を期待できます。
初心者のうちは、うまく組み合わせながら、毎日コツコツ続けてみてくださいね。