瞑想のやり方

瞑想にはいくつかの種類がありますが、今回はマインドフルネス瞑想を中心にご紹介します。

マインドフル瞑想のやり方は次の通りです。詳しいやり方やコツについては、のちほどご紹介します。

1.環境を整える

瞑想を行うには人の行き来が少ない静かな場所を選び、周辺を整理します。服装や冷暖房器具を調整して快適な温度を保ちましょう。

2.「調身」姿勢を整える

瞑想を行う際の体勢を選びます。夜の瞑想にオススメなのは寝る瞑想と座る瞑想です。

3.「調息」呼吸を整える

深呼吸を1~2回行い、落ち着いてゆっくりと腹式呼吸を始めます。目は閉じた方が集中しやすいでしょう。

4.「調心」心を整える

瞑想中は、ある一点に意識を向け、その対象の現在の状態に集中します。自身の呼吸に意識を集中させることが基本です。

 

忙しい現代女性にオススメの瞑想

仕事、育児、家事、自己研鑽、プライベートなど、何かと多忙な現代女性。

時間に追われることも多くさまざまなストレスを抱えていませんか?ストレスの多い状況では、イラつきや気分の落ち込みといったネガティブな感情が生じやすくなるだけでなく、睡眠の質が低下したり、疲労がたまるなど、さまざまなマイナートラブルが生まれやすくなります。

そこでオススメなのが、近年注目を浴びている瞑想。

瞑想は、頭に次々と浮かんでくる雑念を鎮めることで脳を休め、思考や感情を落ち着かせて整理させるのに有効とされています。

集中力の向上、ストレスの軽減、ポジティブシンキングの促進などさまざまな効果が明らかにされています。

また、睡眠の質を向上させることで、女性に嬉しい美容効果も期待できるといわれているのです。


特にマインドフルネス瞑想に関しては、多くの研究が行われ、効果が科学的に実証されています。

マインドフルネスとは、
良い悪いといった判断をせずに、今この瞬間の経験に意識を向けている状態のことを指します。

そのようなマインドフルな状態になるための練習として行うのがマインドフルネス瞑想です。


一日数分程度の短時間でも続けることで十分な効果が期待できるため、忙しい主婦でも日常生活に取り入れやすいというのも嬉しい点です。

瞑想は一日の中でいつ行っても効果があるといわれていますが、特にオススメしたいのが夜。

朝や日中は何かとやることが多く、たとえ数分間でも時間がとれないという社会人や主婦の皆さんでも、家事や仕事が一段落し、子どもが寝静まった夜ならば、自分のための時間を確保しやすいのではないでしょうか。


今回は、心理学の専門家が本気でおススメする夜の瞑想についてご紹介します。今夜からナイトルーティンに取り入れてみませんか。

夜のマインドフルネス瞑想の効果



夜の就寝前にマインドフルネス瞑想を行うことで、一日中フル回転していた
脳の活動を鎮め、睡眠の質を向上させる効果が期待できます。

科学的に実証された効果

マインドフルネス瞑想が睡眠の質に良い影響を与えるということは、数々の研究でも科学的に明らかにされています。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)と南カリフォルニア大学の研究チームは、49名の中高年を対象にマインドフルネス瞑想が睡眠に与える影響を研究しました。

その結果、マインドフルネス瞑想を6週間継続して実施した人たちは、瞑想を実施しなかった人たちに比べて夜の睡眠の質が明らかに向上し、同時に日中の疲労感と気分の落ち込みが改善した、とされています。


出典: www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4407465/pdf/nihms680970.pdf
 

あなたは睡眠に満足していますか

眠りが浅くて疲れがとれない、疲れているのになかなか寝付けないという経験はありませんか。

20代から70代の男女10,000人に対して行われた睡眠に関するアンケート調査によると、20~50代の男女で睡眠の質に「満足している」と回答したのは25%程度、睡眠時間に対して「十分である」と答えたのは、20~50代の男女で30%程度でした。

出典:西川 睡眠白書2020~日本人の睡眠調査~ www.nishikawa1566.com/company/laboratory/hakusyo2020.pdf


睡眠時間も短ければ、睡眠の質も悪い。多くの現代人が満足な睡眠をとれていないことが分かります。

多忙な日々の中で十分な睡眠時間の確保が難しいという方も多い現代。だからこそ、質の良い睡眠をとりたいですよね。

良質な睡眠は、身体と心を疲労から回復させる、脳を休めて判断力や集中力を高める、ストレスを軽減するなどさまざまな効果が期待できます。

さらに、質の良い睡眠によってホルモンバランスを整えることで、成長ホルモンが分泌されて肌のターンオーバーが向上する、痩せやすく太りにくい体質につながるといった、美容効果も期待できます。

 

なぜ寝付けない?女性特有の要因とは

また、同アンケートによると、睡眠を妨げる要因として過半数の回答者が「何らかの悩みが原因で眠りにつくのが辛かった」と答えており、特に女性ではその割合が男性よりも多いことがわかっています。

具体的な悩みとしては20代女性では「将来・恋愛」、30代では「職場での人間関係・将来・育児・恋愛」、40代では「育児」、50代では「健康」があげられています。

このように女性は各ライフステージに伴った悩みを抱える傾向が高く、それがストレスとなって睡眠を妨げる原因となっているようです。

マインドフルネス瞑想には、怒りや後悔といったネガティブ思考を減少させてポジティブ思考を増加させる効果があり、特に男性よりも女性にその効果が表れやすいとの研究結果があります。

そのため、マインドフルネス瞑想を継続すると、眠りに入る前に頭を駆け巡るネガティブな思考が減り、それに伴って寝つきの改善が期待できます。

出典:www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5397480/pdf/fpsyg-08-00551.pdf

マインドフルネス瞑想のやり方

では実際にマインドフルネス瞑想はどのようにして行うのでしょうか。マインドフルネス瞑想の基本のステップは以下の通りです。

 
ステップ1:「調身」姿勢を整える

ステップ2:「調息」呼吸を整える

ステップ3:「調心」心を整える

環境を整える

瞑想の基本ステップを始める前に、まずは環境を整えることが大切です。

マインドフルネス瞑想は基本的には目を閉じて行いますが、周辺が散らかっていたり、騒々しい気配を感じると集中できないこと難しくなります。

瞑想を行うには人の往来が少なく落ち着いた場所を選び、周囲を整理整頓しましょう。

また、寒すぎたり暑すぎたりしないように、冷暖房器具や服装で調整します。


ステップ1:「調身」

寝る、座る、立つ、歩くなど、マインドフルネス瞑想はさまざまな体勢で行うことができますが、夜寝る前に行う際にオススメなのが、寝る瞑想と座る瞑想です。

 

寝ながら行う

ベッドや床に敷いたヨガマットなどの上に横になって瞑想を行うことができます。横になると、全身から余計な力を抜きやすく、座位で瞑想を行う時よりもリラックスしやすいといいます。

 

つま先から頭頂までできるだけまっすぐになるように注意して、横になります。手は軽く開けて天井の方向を向け、腕は楽に伸ばします。

 

寝ながらといっても、実際に寝落ちしないように注意します。瞑想中に眠くなってしまうようならば、座って瞑想を行いましょう。

 

座って行う


いくつかの座り方がありますが、どれが正しいくて、どれが間違いということはありません。

心地よい座り方で座ったら、目を閉じて身体を楽にさせます。

姿勢が悪くならないように、腰を引き上げて背筋を伸ばします。

椅子に座る場合は、背中は背もたれから離しておきます。手は両膝の上におきます。
 

ステップ2:「調息」

体勢の次は呼吸を整えます。

深呼吸を1~2回行い、ゆっくりと腹式呼吸を始めます。目は閉じましょう。

無理に息を深く吸ったり、全部吐ききろうとせず、自然な呼吸の長さを保ちます。鼻からゆっくりと吐き、ゆっくりと吸います。
 

ステップ3:「調心」

瞑想中に意識を向ける対象を決めて、その対象の現在の状態に集中します。

意識を向ける対象となるのは基本的に
自身の呼吸です。

空気が鼻を通って喉を通過する感覚や、腹式呼吸によってお腹がへこんだり膨らんだりする動きに集中します。


加えて身体の一部分、五感でとらえられるもの、思考などに意識を向けることもあります。

そのうちのどれかひとつを対象に定めて行う瞑想と、複数の対象物を定めて行う瞑想がありますが、慣れないうちはどれかひとつに対象を絞るとよいでしょう。
 

瞑想を行う際のポイント

雑念を受け入れる

瞑想中に雑念が湧いてしまうのは、ごく自然なことですし、誰にでも起こることです。

雑念を無理やり取り去ろうとせずに、雑念が湧いているということに気づき、そのままにしておきます。

その際に
「良い」「悪い」という評価をしないことが重要です。

「雑念が湧いたから上手な瞑想じゃない」とか「こんなにイライラしている自分はダメだ」などと、自分の状態に評価を与えるのではなく、冷静に客観視しながら観察を続けます。

そして、何か考え事が始まりそうになっても、そこから次々と考えを膨らませないように、再び自分の呼吸に注意を戻します。
 

短時間でも効果あり

瞑想というと長時間行うものというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、マインドフルネス瞑想は長時間行う必要はありません。

1回につきどのくらいの時間瞑想すればよいという決まりはありませんが、20分程度続けるのが理想的だといわれています。

初心者の場合は5分から10分ほど続けてみましょう。


時間がきたらゆっくりと目を開き、少しずつ意識を戻していきます。また事前にアラームを設定しておくのもおすすめです。

 

夜の瞑想オススメのやり方①~音楽を取り入れる~

瞑想を行う際には、リラックス効果をアップしてくれるヒーリングミュージックを流すのがオススメです。

Youtubeなどにはさまざまな種類のヒーリングミュージックが配信されていますが、自分リラックスしたりリフレッシュしたりするのに適した音楽を選びましょう。

多くのヒーリングミュージックには、波、風、鳥のさえずりなど、自然音が取り入れられています。

そのような音楽を静かに流しながら瞑想をすると、心身ともにリラックスした状態に持っていきやすくなります。
 

夜の瞑想オススメのやり方②~自分の「瞑想スポット」を作る~

瞑想はどこでも実践することができますが、初心者のうちはひとつの場所を決めてそこをあなたの「瞑想スポット」として定めると、集中力が高まりやすいといわれています。

自分の心が落ち着き、人の往来が少なく、静かな場所を選びます。

「瞑想スポット」に、キャンドルや香りを加えるもの効果的です。

部屋を暗くしてキャンドルの灯だけで瞑想を行ってみましょう。

キャンドルのゆらゆらと揺れる炎にはリラックス効果があり、瞑想のための空間作りに適しています。

エッセンシャルオイルやお香など、香りをプラスして気分を切り替えたり集中力を高めるのも効果的な方法です。

リフレッシュやリラックスなど、自分の目的に合わせた香りを選ぶと瞑想の効果がさらにアップするでしょう。

小さいお子様やペットがいるために、キャンドルやお香などを置いておくのは危ないという場合には、普段はしまっておき瞑想のときにだけ取り出すようにします。

このようにして、自宅の一部である空間を「瞑想スポット」としてセットすることで、瞑想を始める前に気分を切り替え、安定感を得られやすくなります。
 

夜の瞑想オススメのやり方③~瞑想アプリを活用する~

正しく効果的な瞑想をサポートしてくれる瞑想アプリの利用もオススメです。

瞑想の基礎やコツなどを分かりやすく解説しながら、やさしくガイドしてくれます。

瞑想アプリ「Relook」には、目的別に複数のコースが用意されています。瞑想の専門家が作成に携わっていますので、初心者だけでなく、これまで瞑想を実践してきたという経験者の方たちも満足できるような充実したコンテンツを提供しています。

記録機能が搭載されていたり、応援メッセージが表示されたりと、継続を応援する工夫もされていますので、続けるのが苦手という方にもおすすめです。

Relookアプリについてはこちらを参照してみてください。

まとめ

今回は夜に行う瞑想についてご紹介しました。

さまざまな効果が期待できる瞑想。短時間でも続けることで変化していく自分に気が付くことでしょう。


ぜひ今夜からあなたのナイトルーティンに取り入れてみませんか。



本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。