マインドフルネスと集中力

あなたは最近大切なことに集中できていない以前のように仕事がはかどらないと感じていませんか?

瞑想に代表されるマインドフルネスは集中力を高める方法として注目され、近年その効果について脳科学の分野を中心に研究が進んでいます。

今回は、作業効率を高め、仕事のパフォーマンスを向上させる「集中力」について、マインドフルネスがもたらす効果を紹介します。

 

作業効率の向上

仕事ができるか、できないかを決定づける「仕事量」は「仕事量=作業時間×集中力の高さ」として表現されます。作業時間を爆発的に増やすことが難しい昨今、仕事量を増やすためには集中力を高め、作業効率を上げていくしかありません。

 

Appleやゴールドマンサックスといった大企業がマインドフルネスの効果にいち早く注目し、実践しています。

Appleでは、業務時間内のおよそ30分を瞑想の時間にあてるなど、マインドフルネスに積極的に取り組んでおり、ゴールドマンサックスでは、社員の福利厚生の一環として瞑想アプリの利用を促進しています。

 
マインドフルネスによる集中力向上効果

集中力(マインドフルネス)チェック

あなたは今「集中力が高い」といえる状況でしょうか?

下の項目にあてはまるものがあるか、チェックしてみましょう。

 

  生じていた感情に後から気づく

  不注意や考え事が原因で物を壊したりこぼしたりする

  今起きていることに集中し続けることが難しいと感じる

  歩いて目的地に向かう際、道中の体験に注意を払わずにさっさと行く

  身体的な緊張や不快感が明確になるまで、なかなかそれに気づかない

  初めて聞いた人の名前をすぐに忘れる

  自分のしていることをあまり意識しないまま、自動的に動いている気がする

  作業をする際、十分に気を配らずにさっさと終わらせる

  達成したい目標のことばかり考えてしまい、そのために今していることがおろそかになる

  自分のしていることを意識しないまま、機械的に仕事や課題を行う

  人の話を聞きながら、気づいたら何か他のこともしている

  自動操縦のような状態でいたため、どこかへ行ってから、なぜそこに行ったのか分からなくなる

  気づいたら将来や過去のことで頭がいっぱいになっている

  気づいたら注意を払わずに何かをしている

  食べているということを意識せずにおやつを食べている

これはマインドフルネスを測定するスケールの一つです。上記にあてはまるものが多い場合、あなたは「マインドフルネスが低い状態」、つまり「集中力が低い状態」といえるでしょう。

(引用:藤野正寛,他.パーソナリティ研究, 2015.日本語版Mindful Attention Awareness Scaleの開発および 項目反応理論による検討.https://www.jstage.jst.go.jp/article/personality/24/1/24_61/_pdf/-char/ja

 

ワーキングメモリや実行機能の向上

それでは、マインドフルネスを実践することによりどのようにして集中力が高まるのでしょうか?これまでにマインドフルネスと集中力に関する研究が数多くなされています。

瞑想の経験のない大学生を対象に、週一回約20分、4週間に渡りマインドフルネスのセッションをおこなったところ、疲労感や不安感の軽減に加え、集中力の維持に大きく関係する、ワーキングメモリ実行機能が有意に向上しました。

(引用:Zeidan F, et al.Conscious Cogn, 2010. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20363650/

ワーキングメモリとは、一時的に情報を脳に保持し、処理する能力です。短期記憶・長期記憶という言葉をご存じの方は多いでしょう。ワーキングメモリは、短期記憶よりもさらに短い間に情報を記憶する能力を指します。

ワーキングメモリは、作業記憶・作動記憶とも呼ばれ、数や単語を記憶する言語的短期記憶、イメージや位置情報を記憶する視空間的短期記憶、注意の制御をおこなう中央実行系からなります。

つまり、ワーキングメモリは、会話や読み書き、計算の基礎といった、日常生活や仕事・学習を支える重要な能力なのです。

 

実行機能とは、「目的を定め、それを達成するために、自分の持つ思考や感情や行動を、動かしたり、調整したり、抑制したりするプロセス」を指します。何かに集中する必要がある時や、注意深く仕事をしなくてはならない時、この実行機能の働きが必要となります。

 

ワーキングメモリや実行機能は、脳の前頭前野の働きによるものです。前頭前野は脳の高次情報の統合, 選択と調整を遂行する領域であり、集中力や注意力に大きな影響を及ぼします。マインドフルネスによる前頭前野の活性化は数多く報告されており、マインドフルネスによる集中力向上を科学的に裏付けています。

ワーキングメモリや実行機能を向上させるためには、マインドフルネスを継続して実践することが重要だとされています。つまり、日々のマインドフルネスの実践により、前頭葉の働きが常に活性化された状態となり、無理に仕事を頑張るのではなく、思考や感情が整理された状態で、集中力向上により仕事の処理能力が飛躍的に向上することが可能になると考えられます。

(引用:Chiesa A, et al. Clinical Psychology Review, 2011. https://www.academia.edu/4055286/Does_mindfulness_training_improve_cognitive_abilities_A_systematic_review_of_neuropsychological_findings

 

アスリートのパフォーマンス向上効果

企業のみならず、アスリートにおいてもマインドフルネスの実践によりパフォーマンスの向上が認められています。

マインドフルネスにより競技への不安が軽減し、結果的に優れたパフォーマンスを発揮することができるといった報告があり、いわゆる「ゾーン」と呼ばれる超集中状態に入り、ハイパフォーマンスを可能にしていると考えられます。

このゾーンに入るという状態には、βエンドルフィンという脳内ホルモンが関係していると言われています。鎮痛効果や高揚感をもたらすこの物質は、研ぎ澄まされた感覚や、時間が止まったような感覚をもたらし、これまでにないようなパフォーマンスを可能にします。

つまり、マインドフルネスが熟達することにより、脳内でのβエンドルフィンの放出をコントロールし、常に自分のパフォーマンスを最高潮に保つことも可能なのです。

(引用:雨宮怜,他.スポーツ心理学, 2015.アスリートの心理的健康を促進するマインドフルネスと心理的競技能力 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspopsy/advpub/0/advpub_2019-1802/_pdf/-char/ja

 

まとめ

集中力を高め、仕事やスポーツのパフォーマンスを高めるためにマインドフルネスを実践するのは、当たり前の時代になろうとしています。

また、講師を招く必要がなく、個人で始められる瞑想アプリの需要は世界的に高まっており、快適な睡眠を届ける「瞑想睡眠アプリ Relook」も、仕事の効率化を目指す個人や企業のニーズに応えるものとなっています。 

仕事の効率を高めることで余暇活動に時間を割くことができ、メンタルヘルスの面からも好循環が生まれます。いち早くマインドフルネスを取り入れることで、あなたの理想とする生活、人生に近づくことができるのではないでしょうか。

Relookアプリについてはこちらを参照してみてください。
 

※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。