「ヴィパッサナー瞑想という瞑想法があるって聞いたけど、宗教色が強そうだしヤバいのかな…?」

ヴィパッサナー瞑想と聞くと、このような疑問を持つ方も多いはず。


そもそもヴィパッサナー瞑想とは、インドで生まれた最も古い瞑想法の一つ。


ただヴィパッサナー瞑想と調べても、怪しそうな情報が多いのが現状です。

そこで、今回はヴィパッサナー瞑想の効果実際の体験談について紹介していきます!

ヴィパッサナー瞑想のヤバさの結論

まず先に結論からいうと、全く怪しいものではありません!

日本ヴィパッサナー協会が開催する有名な瞑想合宿では、10日間は私語厳禁で外部との接触も一切禁止です。


そのため宗教的なトラブルに巻き込まれるのでは?と怪しまれるようですが、これは
瞑想の効果をしっかり感じてもらうための措置なのです。

途中でリタイアも可能ですので、怪しいと感じたり自分には合わないと思ったらそのまま帰ることもできます。


3種類の瞑想法

さて瞑想は大きく3種類に分けられます。


簡単に分類すると、以下の通りです。

一つの物体に集中する”サマタ瞑想”

・自分の心身をくまなく観察する”ヴィパッサナー瞑想”

・意味のない文字の羅列であるマントラをひたすら唱える”超越瞑想”


それぞれにメリットがあって、また人によって合う合わないもあるので、色々試してみて合うものを実践されるのが良いでしょう。

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今回ご紹介するヴィパッサナー瞑想では、心身をスキャンしながら冷静に観察するのがその方法となります。

例えば椅子に座ったまま、呼吸による息の流れを感じることもヴィパッサナー瞑想に分類されます。



ではもう少し詳しくみていきましょう。


ヴィパッサナー瞑想の特徴

ヴィパッサナー瞑想の最大の特徴は、ひたすら観察を続けることにあります。


あとで紹介する体験談を読んでもらうとわかりますが、例えばずっと正座をして足が痺れたり腰が痛くなってきても、ひたすらそれを観察し続けるのが肝になります。


ヴィパッサナー瞑想の狙い


なぜそんな拷問のようなことをするのか。それは
痛みや苦しみといったものに反応しにくくするためです。


日々生活しているとムカッとくることや、落ち込むことなどいろいろあると思います。

そんな時にその感情から一歩引いて、「あー自分はこういう状況だとムカッと感じるんだな。でもムカッとしてても何も前に進まないよな」などと観察・分析できれば、自然にそのムカつきがおさまっていくと思いませんか?


まさにヴィパッサナー瞑想はそれを狙っているのです。


ヴィパッサナー瞑想の基本的な教え

ヴィパッサナー瞑想でよく言われる言葉があります。


それは、
「追い求めてはいけない」です。


つまり痛みやムカつきなどを感じたからといって、そこから解放されたいと思ってはいけないというのがヴィパッサナー瞑想における基本的な教えです。


追い求めてしまうと、むしろ離れていくのだそうです。


これは別に哲学的な話ではなく、簡単に想像できるものです。


例えば大事な発表で緊張している時。


緊張したくないがために「緊張しないように、緊張しないように」と思うと余計緊張してきたり頭が真っ白になったりしたことはないですか?


つまりそういうことなのです。


足が痛いからといって「足が痛くない状態」を追い求めてしまうと、足が余計気になってしまって逆効果なのです。


そうしたことから逃れるためには、
いたって冷静に観察・分析して眺めていると、次第に意識から外れていって気にならなくなる、それがヴィパッサナー瞑想の目指すところです。



ヴィパッサナー瞑想の効果は?

さて、ここまででヴィパッサナー瞑想のイメージを掴んでもらえたでしょうか?
ではもう少し具体的な効果についてご説明しましょう。


 主な効果一覧

ヴィパッサナー瞑想は、長い間その効果が科学的に研究されてきました。


そのため数多くの効果が知られているのですが、その全てを詳しくはご説明できないので、まずは科学的に実証されている効果を一覧にします。


[ヴィパッサナー瞑想の効果一覧]

– 幸福感が上がる
– 心身の健康 (well-being)が向上する
– 感情的な反応が少なくなる
– 観察力が上がる
– 集中力が上がる
– 記憶力の向上
– タスクパフォーマンスの向上
– 睡眠の改善
– 慢性痛の改善
– ストレス軽減
– 抑うつ的思考の改善
– 不安感の軽減
– 思考の分散の抑制
– 自分への思いやりが増す
– マインドフルネスの獲得

ざっと有名なところを挙げるだけでこれだけあります。


簡単にまとめると、

幸福感アップやストレス軽減などの精神的な効果

睡眠の改善や慢性痛の改善などの身体的な効果

観察力や集中力の向上などのスキルアップ

の3つに分類できます。


ではそれぞれのカテゴリからひとつずつ、その効果を詳しく解説していきたいと思います。


精神的な効果の解説「不安感の軽減」

さて、私たちには常に不安がつきまとっています。

「明日のプレゼン大丈夫かな」、「試験・就活上手くいくだろうか」

などなど。


私たちは未来のことを考えられる生き物なので、それはある意味仕方のないことです。
しかし常に不安を感じてそれ故に気分が落ち込んだ状態で生活したくない、と感じることもまた自然なことでしょう。


ではそのためにどうしたら良いか。


色々な方法はあれど、
瞑想はとりわけ簡単な方法です。


1日5分ほどで簡単にできて、特別な施設や道具などが全く必要がない。故にお金も必要ない。ただただ自分の体があればできるものです。


しかしそんな簡単な方法で、毎日の不安が本当に軽くなるのでしょうか?


大丈夫です。
瞑想が不安の解消に効果があることは科学的に実証されています。


アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の研究グループは、2015年までの研究データを1万7千個以上まとめて分析して、よく知られる瞑想の効果が様々な研究で共通してみられるのかどうかを調べました。

その結果、
瞑想には不安感の軽減や抑うつなどの効果が確かにあるようだと確かめられました。


ぜひ最近不安が募っていると感じる場合は、瞑想を試してみてはいかがでしょうか。


身体的な効果の解説「睡眠の改善」

さて次にご紹介する瞑想の効果は「睡眠の改善」です。

睡眠の悩みもまた現代人に多い悩みの一つです。


なかなか寝付けなかったり、寝ても疲れが取れなかったり。

そうした睡眠の悩みを解決する効果が瞑想には期待できるのです。


インドの国立研究機関によれば、ヴィパッサナー瞑想のトレーニングを2日間行ってもらうと睡眠の質を左右する徐波睡眠という睡眠が多くみられるようになります。


徐波睡眠とはゆったりとした脳波では、リラックスしている時に出るアルファ波よりももっとゆったりしたリズムの脳波です。


また瞑想によって睡眠を助けるようなアプリも開発されています。

Relookでは専門家が監修した音声を寝る前に聞くことによって瞑想を補助して、そのおかげで眠りにつきやすくなるとされています。


Relookのホームページでは、睡眠の悩みが生じる理由について次のように記載しています。

SNS上の投稿を目にすることで、「自分以外の人たちは幸せで充実した人生を送っている」と、心のどこかで思ってしまって「不安、不満、嫉妬」といった良くない気持ちが生じるためです。

この良くない気持ちが不眠の原因と考えられています。

1人になって、寝ようと思った時に「不安、不満、嫉妬」のことを無意識にぐるぐると考えてしまう癖がついてしまっていて、寝る直前も、寝ている間も心が何かを考えてしまっていてほぼ起きている状態です。

だから、寝たくても眠れないんです。

(Relook HPより引用 https://relook.app/


現代人はSNSなどによってたくさんの情報に触れるため、不安などを抱きやすくなっているのが多くの睡眠の悩みの原因と考えられているそうです


瞑想は先ほど解説した通り、不安感を軽くする効果が知られています。
この不安感の軽減も、睡眠の悩みを改善する一助になっていることでしょう。


スキルアップ効果の解説「観察力の向上」

さて、ここまでは割と他の瞑想にも共通する効果でした。


そこで最後は
ヴィパッサナー瞑想の特徴でもある”観察”に関連した効果をご紹介します。


観察型のヴィパッサナー瞑想の効果として、いわゆる観察力・注意力の向上が知られています。


オレゴン大学の研究グループでは、5日間ヴィパッサナー瞑想を行うと観察力や注意力を測るテストの成績が上がりました。


どんな観察力が上がるかというと、
自分の身の回り全体に注意することができて、ふとした異変にパッと気づけるようになるイメージです。


また瞑想を続けてきた方が次のような効果を実感しています。

瞑想を習慣化してからピッカーンって感じで直感が降って来る事が多くなりました。
(中略)直観力はさらに意識ではとらえられない身体の振動や、微妙な呼吸の速さ、言葉のちょっとした言い回しなどを、これまでの膨大な経験から瞬間的に判断して行く事を指します。
あなたにも意識では気付いていないけれども、根拠のない自身がある時ってありますよね。そういうのが直感です。
瞑想を習慣化していくと目に見える情報、目に見えない情報の感度がとっても高くなっている気がします。
(自己実現ラボ HPより引用 https://visionary-mind.com/meditation-5/


この直観力を支えているのが無意識レベルの”観察力”だろうと思われます。


この方は他にも、企画力や行動力が上がることでビジネスが加速した、などの効果を実感しているそうです。

同様にビジネス・仕事のパフォーマンスを上げたい方にはぜひ一度、瞑想を試していただきたいです。


ヴィパッサナー瞑想はヤバイのか?

ではここからは実際にヴィパッサナー瞑想を体験した方の感想をいくつか見てみましょう。


千葉の瞑想センターでの体験談

まず最初の体験談は40代男性の体験談が記された記事をご紹介いたします。この方は千葉の瞑想センターで10日間の合宿に参加されたそうです。


最初の3日間で呼吸に集中する瞑想を行なった後、4日目からヴィパッサナー瞑想を実践したそうです。

その時の状況が次のように述べられています。

「4日目からはヴィパッサナー瞑想が始まりました。どんなに痛くても体を動かしてはいけない瞑想法なので、今までの方法が使えなくて困りました。体をスキャンするように、頭頂部から顔・頭の裏側・肩・腕・胸・お腹・背中・ふともも・ふくらはぎ・足の裏まで、何度も往復して感覚を観察します。

感覚の弱い部分や強い刺激(痛み・違和感など)がある部分を確認したら、スキャン後にその部分をじっくり観察します。観察していると、だんだん刺激が弱くなって落ち着いていくのが不思議でした

(「潜在意識の達人」HPより引用 https://senzaiishiki-navi.com/vipassana-effect/


こちらの方は体の感覚をスキャンしていく瞑想法を実践されたそうです。


特に
痛みなどがある部分をスキャンすると、段々とその痛みなどが弱くなって落ち着いていくと書かれているのが特徴的ですね。


これだけ見ると何も怪しい点はないですよね。

ただただ感覚が落ち着いていく良いものに見えます。しかしまだ続きがあります。

そうして1日経った頃、今までに感じた事のないほど恍惚感を得ました。しかし、その後は瞑想自体が上手くいかなくなりました。多分、あの心地良さを何度も味わいたいと思うあまり執着が出てきてしまったのが良くなかったのでしょう。上手くいかないと焦りが出てしまう事で余計に上手く行かず、自己嫌悪に陥りました。

(「潜在意識の達人」HPより引用 https://senzaiishiki-navi.com/vipassana-effect/


ヤバイといわれる理由が垣間見えましたね。

本来心を落ち着けて心地よくなるはずのヴィパッサナー瞑想を1日続けてみると、最終的に自己嫌悪に陥ってしまったとのことです。


しかし問題ありません。この方は初めにやっていた呼吸に集中する瞑想をやり直したところ、また良い状態になったそうです。

ですので、あまり気負わずに上手くできなかったら別の方法を試してみようかな、くらいの気持ちで試してみるのが良いでしょう。


②ヴィパッサナー瞑想協会の合宿体験談



では次に別の方の体験談をみてみましょう。


こちらの方も同じ瞑想合宿に参加されています。

ヴィパッサナー瞑想を本格的に行おうと思うと、「ヴィパッサナー瞑想協会」が主催しているこの合宿コースに参加するのが一般的な方法なのです。


この方の体験談では、その合宿内容がよくまとまっていました。

この合宿に参加するにあたり、参加者は以下の規律を絶対厳守することを誓わされます。

ヴィパッサナー瞑想合宿のルール

1. 10日間の合宿中は一切のコミュニケーション禁止(会話、アイコンタクト、ボディタッチ等)
2. 電子機器、通信機器、筆記用具は没収
3. 施設外へ出ることは禁止
4. 朝4時起きで1日10時間の瞑想修行 ×10日
5. 寝床,シャワー,3食付きで参加費は無料
(アラサー派遣転職.com HPより引用 https://nozomiyoga.com/archives/137


宗教的なトラブルを疑われても仕方のない怪しさです。


しかし
コミュニケーション禁止や外部との接触禁止には、明確な理由があるのです。


この合宿を主催するヴィパッサナー瞑想協会はその名の通りヴィパッサナー瞑想に関して専門的な知識と経験を有する団体です。

したがって「どうすれば瞑想の効果をいち早く実感してもらえるか」「何が瞑想の効果を妨げるか」などを真剣に考えた結果が、上記のルールなのです。


例えばルール4にある通り、この瞑想合宿は10日間続きます。

この10日間という設定は、仕事をしている社会人が参加しにくいほど少し厳しい設定ですが、これは「ヴィパッサナー瞑想の効果をしっかり実感してもらえる最低限の日数」であることがこの団体の経験からわかっているのだそうです。


また外部との接触やコミュニケーションを禁止するルール1, 2も、瞑想の効果を妨げる余計な思考をなるべく排除するためです。

なぜ人が瞑想を必要とするかといえば、日々の生活に疲れを感じているのが主な理由ではないでしょうか?その疲れの元を断つのが瞑想の効果に重要なことはよく分かっていただけるでしょう。


ちなみにこの記事の方も、次のように締めくくっています。

最後にもう一度言いますが、全く怪しいところではありませんでした。
私は参加してよかったと心から思います。
(アラサー派遣転職.com HPより引用 https://nozomiyoga.com/archives/137


つまり結論として、真剣に瞑想の効果を追求するがために怪しく思われてしまっているようですね。

本当に怪しいことをしていたら怪しさを隠そうとするでしょうから、怪しく見えるのはむしろ真っ当である証なのかもしれません。


ヴィパッサナー瞑想協会の合宿体験談

では最後にもうお一人の体験談をご紹介しましょう。
keiki pororiというホームページに書かれていた体験談になります。


同じ瞑想合宿に行かれた方です。この方は経験をしっかり書かれているので参考になります。


まとめると次のようになります。

[合宿前半]
– 40人の大人が黙って座っている光景に「ヤバいのに来ちゃった」と感じた。
– 1時間同じ姿勢を続けるため痛みがひどかった。
– なかなか眠れなかった(感覚が鋭くなるからと説明されたそうです)。
– 雑念だらけ。「早く帰りてー」と毎日思っていたそうです。


[合宿後半]
– 7日目にして1時間ずっと瞑想に集中できた。日々集中時間の伸びを感じてはいたそうです。
– 痛みや苦しみを俯瞰できるようになった。体の痛みを少し遠くから眺めているような感覚になったそうです。


成長が見て取れますね。前半にはあまり集中できず痛みにも強く反応してしまっていたのが、徐々に集中力も上がり痛みや苦しみへの反応も変わってきたようです。

そしてこの方の体験談は次のように締めくくられています。

10日間のヴィパッサナー瞑想を経て感じたことは、「瞑想という道のりのスタート地点」を知ることができたこと。
2000年以上の歴史を重ねているこの瞑想法。
向き不向きはあるにしろ、理由があるから残っています。
地獄のような時間だと感じる人もいるだろうし、人生が変わる経験ができる人もいるでしょう。

(中略)

悩んでいる人は時間をつくって参加してください!
なんらかの気づき(もしくはネタ)が得られること間違いなしです。
(keiki porori HPより引用 https://keiki-porori.com/archives/14069


決してみんなに効果があるとは言っていませんね。中立的な意見でとても参考になります。


ただ
向き不向きはあるにせよ、何らかの気づきはみんな得られるでしょう、とおっしゃっています。


結局ヴィパッサナー瞑想は危険?

なぜやばいと言われるか

さて、ここまででヴィパッサナー瞑想は全然やばくないと分かって頂けたのではないでしょうか?


ではなぜヴィパッサナー瞑想がやばいと噂されるのか、を念のため確認しておきましょう。

やばそうと思われる一番の要因は、瞑想合宿のルールでしょう。


日本ヴィパッサナー協会が開いている瞑想合宿の体験談をこの記事でもいくつか見てきましたが、その合宿のルールとして”私語厳禁”、”外部との接触禁止”など怪しさ満点のルールがあります。

しかしこれらのルールは、瞑想の効果をしっかり感じてもらうためのものです。


体験談のところでも言いましたが、現代人の疲れの元である仕事や私生活から一旦離れて、自分と向き合うことに集中してもらうためにこうしたルールを設けているのです。

また10日間ずっと閉鎖的な環境に身を置く必要があるため、宗教的なイベントではないかなどとも疑われるのでしょう。


これもまた
仕事や私生活から離れた状態を10日間ほど続けてもらうことで、その状態に慣れてきてより瞑想に集中できるようになるのが、この理由のようです。

つまり怪しさの主な原因である合宿のルールは、全て必要なものだということです。

もしまだ怪しいと感じる方は合宿に参加せずとも、ヴィパッサナー瞑想は家でも簡単にできますから、自分の家で始められてはどうでしょう。


また合宿も途中退出が認められていますから、参加してみてやっぱり怪しいと感じたら出ていくのも一つでしょう。


まとめ

以上で、ヴィパッサナー瞑想の基礎と、実際に瞑想の合宿に行かれた方の体験談をご紹介しました。


一番有名な瞑想合宿は怪しさ満点ですが、
実際は真面目に瞑想するための合宿だということは既に分かってもらえたかと思います。

怪しいルールである私語厳禁や外部との接触禁止も、瞑想の効果をしっかり感じてもらうための必要なルールです。


実際に体験された方はみなさん良い効果を感じているようですから、興味があれば参加してみてはどうでしょうか?

※本記事の内容は、執筆当時の学術論文などの情報から暫定的に解釈したものであり、特定の事実や効果を保証するものではありません。