瞑想の効果を知りたい。
効果が実感できる瞑想方法を知りたいな。
結論、瞑想には「集中力の向上」「記憶力の向上」など、脳科学的に実証されている効果が多数あります。
もちろん、効果を実感するためには適切なステップとルールを守る必要があるため、本記事では瞑想の効果以外にも、効果を実感するために知っておきたい「瞑想をする際の大切なポイント」をご紹介します。
【この記事を読むと分かること】
- 瞑想の5大効果
- 瞑想の効果を実感するためのポイント
- ろうそく・アロマ瞑想の効果
- 朝の瞑想・寝ながら瞑想の効果
- 瞑想アプリの効果
- 瞑想の効果を感じた人の体験談
- 簡単にできる瞑想法
瞑想の適切なステップを知って、瞑想効果を実感しましょう。
【関連記事】
『マインドフルネス瞑想のやり方・効果とは?生活習慣の中で継続しよう』
『瞑想はいつやるのがベスト?朝・昼・夜の瞑想法と効果を解説!』
『瞑想音楽は必要?効果や選び方・具体的なやり方をご紹介!』
目次
瞑想の5大効果
まずは、瞑想の主な効果をご紹介します。
- 集中力の向上
- 記憶力・判断力の向上
- 細胞老化の防止
- 心の健康の向上
- 幸福度の向上
詳しく説明します。
1. 集中力の向上
瞑想には集中力が15%のアップする効果があります。
実際に、「Enhancing Cognitive and Social–Emotional Development Through a Simple-to-Administer Mindfulness-Based School Program for Elementary School Children: A Randomized Controlled Trialの研究」では、毎日瞑想を行ったグループは、行わなかったグループより集中力が15%向上したと言う結果が出ています。
その他にも、毎日瞑想を続けたグループは、認知コントロール力・感情コントロール力・プラス思考・思いやり・ストレスレベルなど、すべてにおいて優れた数値が出たとされています。
瞑想を継続し、集中力をアップして、仕事や家事のパフォーマンスをあげましょう。
2. 記憶力・判断力の向上
瞑想をすると、記憶力・判断力が向上します。
「Journal of International Society of Life Information Scienceの研究」では、深い瞑想状態では、リラックス効果のある「α(アルファ)波」と「θ(シータ)波」が同時に発生することが確認されました。
「α波」は脳がリラックした状態です。脳がリラックスした状態になると、記憶をつかさどる「海馬」の活動が活発になり、記憶力アップに繋がります。
「θ波」は、脳内に集まったさまざまな情報を整理し、記憶に残しておくべき情報を選り分け、判断力を向上させるのです。
記憶力・判断力を向上させて目標を達成したい方は、瞑想をしましょう。
3. 細胞の老化を防止する
瞑想は、細胞の老化も防止します。
私たちの染色体に付いている「テロメア」がすり減って短くなると、組織の再生が困難になり、私たちの体は細胞分裂のスピードが遅くなります。
テロメアがすり減らないようにするためには、テロメアが短くなるのを防ぐ「テロメラーゼ」という酵素を活性化させる必要があります。結果的に老化を防ぐことが可能になるからです。
「A meta-analytic review of the effects of mindfulness meditation on telomerase activityの研究」では、マインドフルネス瞑想が「テロメラーゼ」の活性に繋がることが示されました。
瞑想で「テロメラーゼ」を活性化させて細胞の老化を防ぎ、美しさを保ちましょう。
4. 心の健康の向上
瞑想には、心理的なストレスの解消や人間関係を円滑にする効果があります。
実際に、「Mindfulness-based therapy: a comprehensive meta-analysisの研究」では、瞑想には不安・うつ・ストレスの減少に効果があるとされています。
また、「MRI(磁気共鳴画像診断装置)を使った研究」では、マインドフルネスを続けた人は、対人関係を円滑にする要素である脳の「灰白質」の密度が増加するという結果が出ているのです。
「灰白質」は、自分と他人との区別をする・他者の感情を理解する・他者の表情を見て推測する能力などに関わるため、対人関係に深く関わります。
つまり、瞑想をすることで、心理的なストレス解消や円滑な人間関係に効果をもたらすと言えます。
5. 幸福度の向上
瞑想には幸福度の向上の効果があります。
脳神経科学者リチャード・デビッドソン博士が発見した、脳の中の幸せの度合いを測定する調査の結果、瞑想の達人であるチベット仏教僧の「マチウ・リカール」の幸福度前代未聞のレベルで高かったのです。
脳の「前頭前野」が瞑想によって活発になると、幸福感・喜び・気力の充実など、肯定的な感情を持ちやすくなります。
瞑想の達人を目指して、人生の幸福度をあげましょう。
瞑想の効果を実感するために必要なこと
瞑想効果を実感するために必要なポイントは以下の3つです。ここでは、瞑想の中でも代表的な「マインドフル瞑想」について解説します。
- 毎日瞑想を続ける
- 「〜すべき」をなくす
- 効果への期待を持ちすぎない
ポイントを押さえて、瞑想の効果を実感しましょう。
ポイント1. 瞑想を毎日続ける
瞑想は、毎日続けるのがコツです。長い時間続ける必要はなく、まずは毎日数秒・数分から気軽に続けてみましょう。瞑想初心者のうちは静かで落ち着ける環境を選ぶと良いです。
毎日続けると言っても、「瞑想を習慣化できない」と悩んでいる方もいるでしょう。ある研究でも示されたように、人間の脳は根本的に、新しいことを始めるのが苦手なのです。
瞑想を習慣化して効果を得たい方は、「瞑想を続けてどんな状態になりたいか」という目的をしっかりと設定し、歯磨きのついで・お風呂に入ったついで・寝るついでなど、生活習慣の中に「瞑想」を組み込んでみましょう。
【関連記事】
『1分でできる瞑想の簡単なやり方を解説!10秒から始める超簡単瞑想法も』
「〜すべき」をなくす
マインドフルネス瞑想は「いまこの瞬間」をありのままみる行為のため、「もっと呼吸を深くするべき」「動かないべき」などと、強制や制限をする必要はありません。
もちろん、マインドフルネス瞑想をするうえで、上記の認識は間違いないですが、「こうしなければ」に縛られすぎると、マインドフルな状態からそれてしまうのです。
「〜すべき」に縛られず、呼吸が浅い自分・少し動いてしまった自分など、自分の「いまこの瞬間」を俯瞰的に観察しましょう。
効果への期待を持ちすぎない
マインドフルネス瞑想は、効果ではなく「いまこの瞬間」を味わうものです。過度な変化への期待はするべきでありません。
まずは、効果への期待を持ちすぎず、効果は副産物と考え「いまこの瞬間」を深く感じとりましょう。それが結果的に、リラックス効果や集中力アップなどの効果に繋がっていきます。
ろうそく瞑想の効果
ろうそくには瞑想状態をより深める効果があると言われています。実際にどんな効果があるのかを解説します。
- 「1/fゆらぎ」のリラックス効果
- マイナスイオンでストレス解消効果
下記で詳しく説明します。
「1/fゆらぎ」のリラックス効果
ろうそくの「1/fゆらぎ」のリズムには、高いリラックス効果があります。「1/fゆらぎ」とは、波の音・川の音・そよ風・木漏れ日など、自然現象の中に見られるリズムのことです。
このリズムは、キャンドルの揺れるリズムや音に含まれており、人間の心臓や呼吸も同じと言われています。そのため、ろうそくを使用すると、高いリラックス効果が見込まれるのです。
マイナスイオンでストレス解消効果
ろうそくは、燃えるときにマイナスイオンが広がります。ろうそくのマイナスイオンは滝よりも多く、「森林浴」をしているような効果が見込まれると言われているのです。
マイナスイオンには、疲労回復・不眠・ストレス解消の効果があります。
アロマ瞑想の効果
アロマ瞑想にはどんな効果があるのでしょうか?具体的な効果は以下の3つです。
- リラックス効果
- 気分がスッキリする効果
- ストレス解消の効果
アロマごとに効果が変わるので、しっかりチェックしましょう。
リラックス効果
アロマの1つである「ラベンダー」には、高いリラックス効果があります。「香りが自律神経系に及ぼす影響の研究」でも、ラベンダーには高いリラックス効果があるとされており、被験者は「落ち着く」「ゆったりした気分になる」などの感想を述べています。
また、ラベンダーには精神的な緊張度が低下するといった結果も示されました。ラベンダーの香りを嗅ぐことにより、交感神経の低下し、精神的・身体的なリラックス効果が見込まれるというわけです。
気分がスッキリする効果
ローズマリーや柑橘系の精油を使用したアロマ瞑想には、気分をスッキリさせる効果があります。
「ローズマリー」の精油は、一時的に交感神経を刺激する効果があると示されていまり、被験者からの「スッキリした」「目が覚めた」という感想が寄せられました。人によっては、その後のリラックス効果も期待できるとのことです。
また、「柑橘系精油によるアロママッサージのリラクセーション効果およびリフレッシュメント効果についての研究」では、柑橘系のアロマがリフレッシュ効果を発揮しました。
ストレス解消の効果
アロマ瞑想にはストレス解消の効果があります。
実際に、「ストレス要因とアロマオイルの心理的効果の実証実験を実施~新型コロナウイルス感染症流行下での研究」では、複数の精油を混ぜ合わせた4種類のアロマを使用したところ、どのアロマオイルも被験者をポジティブな気分にし、ストレスを緩和する効果がありました。
特に効果があったのは、男性よりも女性であり、育児や仕事などのマルチタスクをこなす方に大きな効果を発揮しています。
ストレスが溜まっている女性の方には、アロマ瞑想がおすすめです。
おすすめのアロマ3選
アロマ瞑想に効果的な精油は以下の3つです。
- 癒されたいときは「ラベンダー」
- スッキリしたいときは「ローズマリー」
- どちらの効果も欲しいときは「スイートオレンジ」
あなたの状況や、そのときに得たい効果によって、うまく使い分けてみてください。
朝瞑想の効果
朝の瞑想は初心者におすすめです。具体的な朝瞑想の効果を2つご紹介します。
- 心が安定する効果
- 気分良く1日がスタートできる
頭がスッキリしていて取り組みやすい朝に、瞑想を始めてみましょう。
心が安定する効果
朝瞑想には、心の安定や集中力アップの高い効果が期待できます。
朝は頭がクリアな状態のため、雑念が浮かびにくく、瞑想初心者の方でも比較的取り組みやすい時間帯です。
気分良く1日がスタートできる
朝に瞑想すると、1日を気分良くスタートでき、満足度の高い1日を過ごせます。
マインドフルネス瞑想をしたときに脳内に分泌される「エンドルフィン」に、幸福感や痛みを和らげる作用があるからです。
朝に瞑想をして、充実した毎日を過ごしましょう。
寝ながら瞑想の効果
寝ながら瞑想の効果は主に4つあります。
- 入眠しやすく、睡眠の質もアップする
- 続けると脳に良い変化がある
- 集中力がアップする
- うつ予防になる
不眠症で悩んでいる方や、メンタルの状態が心配な方におすすめしたい方法です。
具体的な効果・やり方は、『寝ながら瞑想のやり方を具体的にご紹介!おすすめツールや効果も知っておこう』のの記事をご覧ください。
歩きながら瞑想の効果
歩きながら瞑想には主に3つの効果があります。
- 感情が落ち着きやすくなる
- 毎日取り組みやすい
- 注意力をコントロールできるようになる
じっとしているのが苦手な人や、忙しくて瞑想の時間が取りにくい人におすすめします。
詳しい効果・やり方は、『歩行瞑想のやり方とは?初心者でもできる歩く瞑想を専門家が解説』の記事を読んでみてくださいね。
瞑想アプリの効果
瞑想アプリの効果は以下の4点です。
- うつ症状の改善
- レジリエンス(打たれ強さ、立ち直る力)の向上
- 大学での適応力(大学生活の順調度)の向上
- マインドフルネスの度合い(どのくらい「今この瞬間」に集中できているか)の向上
『論文レポート:スマホ瞑想アプリの効果が検証される』の記事でもご紹介したように、上記4つの瞑想アプリの効果が実証されているのです。
筆者も実際にRelook瞑想アプリを活用していますが、専門家が監修していることもあり、初心者でも安心して瞑想を楽しめる内容です。
3日間無料体験もあるため、ぜひ1度体験してみてください。
瞑想を続けた人の体験談
さまざまな瞑想の効果について解説してきましたが、実際に瞑想を続けている人は、どんな効果を実感しているのでしょうか?
Yahoo!知恵袋にて、生の声を4つ調査しました。
- 感情に振り回されなくなった体験談
- 集中力が高まった体験談
- リラックス効果を実感した体験談
- 眠れるようになった体験談
下記で詳しくご紹介します。
感情に振り回されなくなった体験談
色々効果は実感しているのですが、一つ例をあげるなら「感情に振り回される事がなくなった」でしょうか。
イライラとか不安とかその他諸々の感情で何にも手に付かないという事がなくなりました。
感情がなくなったわけじゃなくイラッとする事も不安になる事もありますが、なんかそれがあんまり気にならないというか…
あといつも手が冷たかったのが温かくなりました
(↑副交感神経優位になってるかららしいです)
Yahoo!知恵袋(ple********さん)
瞑想をすると、自分の感情を客観視する力が高まると言われていますが、この方は、実際にその効果を実感しています。
今の自分の感情を俯瞰的に見つめ、それをうまくコントロールできるようになっているのです。
集中力が高まった体験談
私は夜寝る前にしてますね。
集中力が高くなったような気がします。あと、自分の心の変化に気づきやすくなりました。
一日30分程度しています。
Yahoo!知恵袋(reliefさん)
最初の瞑想効果でもご紹介したように、瞑想には集中力アップの効果があります。
「仕事中に集中できない」「勉強になかなか手がつかない」などと悩んでいる方はぜひ瞑想を試してみてください。
リラックス効果を実感した体験談
様々な効果を体験しております。
基本的には、リラックスできる。
心身の痛みを緩和できる。
落ち着いた幸福感が得られる。
心の余裕ができ、物事を冷静に見ることができる。そのためシチュエーション毎により良い選択をすることができる。
Yahoo!知恵袋(yus********さん)
瞑想状態に入ると、リラックス状態であるα波が分泌されると言われています。この方は、その効果を実感しているのでしょう。
また、『論文レポート:マインドフルネスによるストレス軽減効果』でもご紹介しているように、マインドフルネス瞑想にはストレス解消の効果も見込まれます。疲れが溜まっている方にぜひおすすめしたいです。
眠れるようになった体験談
横になってアプリを聴いていたら、うまく腹式呼吸が出来ると10分くらいで寝落ちします。これでいいのかどうかわかりませんが、寝れるのでよしとしています。
Yahoo!知恵袋(yuki*********さん|40代男性)
寝ながら瞑想の効果でも説明しましたが、瞑想には入眠しやすくなる効果があります。
先ほどご紹介したRelook瞑想アプリは睡眠コンテンツが豊富なので、不眠に悩んでいる方はぜひ活用してみてください。
簡単にできる瞑想のやり方
最後に、簡単にできるマインドフルネスの呼吸瞑想法のやり方をご紹介します。
基本的な流は以下の通りです。
- 姿勢を整える
- 息を整える
- 心を整える
- 呼吸に意識を向ける
早速実践してみましょう!
1. 姿勢を整える
床に座ってあぐらをかく、もしくはイスに浅く腰掛け、背筋を気持ちよく伸ばし座ります。ポイントは、「背筋を伸ばそう!」と意気込みすぎないことです。
筋肉が緩み、骨で身体を支えているような感覚で座りましょう。余分な力を抜きます。
2. 息を整える
大きく深呼吸をしましょう。鼻から大きく吸って、口から細く長く吐き出します。次は、自然に呼吸します。無理にゆったりとした呼吸をしなくても大丈夫です。
そして呼吸に意識を向けましょう。腹式呼吸を繰り返し、おなかが膨らんだりへこんだりする様子を追いかけます。
3. 心を整える
考え事が浮かぶことで呼吸に意識が向けられなくても、その状況をただ認め、受け流しましょう。
まるで車が通り過ぎるのを見ている歩行者のように、ぼんやりとその考え事を受け流しましょう。
車を凝視したり、止まれと願ったりしても、どうしようもありません。
考え事の内容を深追いせず、また呼吸に意識を戻します。
10分間、呼吸にだけ意識を向けてみましょう。
必ずいろんな考え事が頭に浮かんできます。そのことに気が付いたら、善悪の判断をつけず、また呼吸に戻りましょう。
まとめ
瞑想を効果的に行うためのポイントをおさらいしてみましょう。
- 毎日瞑想を続ける
- 「〜すべき」をなくす
- 効果への期待を持ちすぎない
上記が、瞑想を効果的にするうえで大切なことです。
また、「ろうそく」や「アロマ」、「歩きながら」「寝ながら」など、ノーマルな瞑想に足し算すると、より高い効果を期待できます。
初心者のうちは上記をうまく組み合わせながら、毎日コツコツ続けましょう。